【令和元年/2019年】令和初の会計士試験の合格者は1,337名!公認会計士試験合格発表とその考察・まとめ



公認会計士試験合格発表・2019年

東京の合格発表会場にて。大原の講師&合格者のみなさん

本日、令和元年11月15日(金)、令和初の公認会計士試験の合格者が発表されました。

合格者の皆様、おめでとうございます!

※写真は東京の合格発表会場にて。毎年恒例、大原の講師&合格者のみなさんです!おめでとうございます!

合格発表は例年、朝9時に公表されていますが、今年は10時からでした。わずか1時間の差ですが、受験生のみなさんには長く感じる1時間だったかもしれません。(ちなみに、毎年会場に撮影に行っている編集長は、9時発表と間違えて家を出てしまいました…笑)

さて、それでは本題に移りましょう。今年度の合格者に関する概要は下記の通りです。

令和元年公認会計士試験 合格者の概要

【願書提出者数】 12,532名(昨年の11,742名から790名の増加)

【合格者数】1,337名(昨年の1,305名から32名の増加)

【合格率】 10.7%(昨年の11.1%から0.4%の減少)

【合格者最高年齢】62歳

【合格者最低年齢】18歳

【合格者の平均年齢】 25.2歳

【合格者性別】男性1,022名、女性315名(合格者の女性比率23.6%)

●30歳未満(20代・10代)の合格者比率:82.3%
●大学(および短大)在学中の合格者比率:39.6%

合格者数と合格率

合格者数は微増の1,337名!合格率はわずかに減少も10%台をキープ

本年の公認会計士試験(論文式)における合格者数は1,337名となりました。また、合格率は10.7%でした。

この結果は、昨年と比較すると、合格者数は32名の増加となり、合格率は0.4%の減少となっています。 

合格者数に関しては、平成27年(2015年)に1,051名で底を打って以来、4年連続の増加で今年はさらに増え1,337名となりました。

また、合格率は昨年の11.1%より0.4%のダウンとなりましたが、ここ6年は10~11%で安定的に推移しています。

【図1:過去17年間の合格者数と合格率】

令和元年(2019年)公認会計士試験の合格者数・合格率とその推移※クリックすると拡大します。

願書提出者数

会計士人気も回復!?願書提出者数も順調に増加!

本年の願書提出者の総数は12,532名でした。

これは昨年の11,742名と比較すると790名の増加であり、4年連続の増加となります。

減少トレンドにあった願書提出者数が4年連続で増加していることで、一時期低迷していた会計士人気も復調してきたと言って良いのではないでしょうか。

【図2:過去17年間の公認会計士試験 願書提出者数の推移】

令和元年(2019年)公認会計士試験の願書提出者数とその推移
※クリックすると拡大します。

合格率と平均年齢

合格者の平均年齢は25.2歳!学生合格者の増加と下がる平均年齢

一時期難化していた公認会計士試験の合格率ですが、前述の通り、ここ数年は10~11%で安定的に推移するようになりました。

また、本年の合格者は、82.3%が30歳未満での合格、平均年齢が25.2歳、大学在学中の合格者の比率が39.6%ということで、ここ数年は若い年齢の合格者比率が高くなっています。

特に合格者の平均年齢は一昨年の26.3歳から昨年は25歳、今年は25.2歳と若年化の傾向が見られます。

本年と昨年の比較

  • 合格者の平均年齢:25.2歳 → 昨年度は25.0歳(一昨年度は26.3歳)
  • 合格者最高年齢:62歳 → 昨年度は55歳
  • 合格者最低年齢:18歳 →昨年度は18歳
  • 30歳未満の合格者比率:82.3% →昨年度は84.1%(一昨年は77.0%)
  • 大学(および短大)在学中の合格者比率:39.6% →昨年度は43.1%(一昨年は38.4%)

合格年齢の低下によって、若い会計士の活躍や露出が増え、若者への会計士人気がより高まるという好循環ができれば、会計士業界全体へのプラスにもなると考えられます。

また、公認会計士試験は合格できなかった場合のリスクがありますが、大学在学中など早いタイミングからチャレンジしていれば、合格できなかった場合にも早期に軌道修正を行うことができるため、受験者側のリスク低減につながる側面もあるかと思います。

そういった点からも合格者の平均年齢が下がることによって、若者がチャレンジしやすい資格とのイメージも今後強くなっていくかもしれません。

試験合格者に占める女性人数・比率

女性合格者数が300名超え、23.6%と高い女性合格者比率

試験合格者に占める女性人数と女性比率の推移は以下の通りです。

今年は、女性315名が合格、女性比率23.5%と近年でも高い数字となりました。

長期トレンドでは、合格者に占める女性比率は10%台後半で推移し、直近では20%前後でしたが、今年は23.6%と過去14年で最も高い比率となっています。また、女性合格者数に関しては、近年は200名強で推移しておりましたが、今年は315名と8年ぶりに300名を超える数字となりました。

合格者の総数が3,000名を超え、女性も600~700名が合格していた時期と比較すると合格者数ではまだまだ見劣りはしますが、5年連続での増加、また、比率も高まるなど女性の存在感が高まりつつあります。

近年は、監査法人での働き方改革の推進など、女性も勤務しやすい環境が以前よりもさらに整ってきていますので、今後、女性の受験者や合格者がさらに増えていくことも期待されます。

【図3:過去14年間の合格者に占める女性人数と女性比率の推移】

令和元年(2019年)公認会計士試験の女性合格者数・女性比率とその推移
※クリックすると拡大します。

監査法人の採用・合格者の就職活動

そろそろ落ち着く?監査法人の採用市場

会計士試験に合格された方々は次は就職が気になるところかと思います。

本年も監査法人業界では引き続き人材ニーズは高い状況ですが、定期採用に関してはここ数年と比較すると以前ほどの過熱感はなくなりつつあるとの声も聞かれます。

実際、消費税増税が行われ、また、東京オリンピックによる特需も織り込み済みと、景気の転換点となっていく可能性もありますので、監査法人としては今後の景気動向を踏まえて採用数をどうしていくか判断が難しい時期に差し掛かっているとは思われます。

なお、監査法人の採用状況や業界の人材状況は、今後の会計士試験の合格者数にも影響を与える可能性があります。緩やかながら会計士試験合格者の数が増加しているのは、監査法人業界の人手不足を考慮した金融庁側の意向もあるのかもしれません。

業界の今後を予想する上でも今年の就職・採用状況は要注目だと言えます。

※本文中のデータは金融庁の令和元年公認会計士試験 合格者調」「令和元年公認会計士試験の合格発表の概要についてを参考に作成。

※願書提出者数、合格者数、合格率等、本文中の数字は短答式試験みなし合格者、旧第2次試験合格者を含んだ数字で算出しています。



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