このコーナーでは、“くわえもん”こと高桑昌也氏が、厳しく、優しく、ユーモラスに公認会計士のみなさんのお悩みに答えます!
さあ、みんなくわえもんに相談してみよう!
くわえもんとは?
高桑昌也 通称“くわえもん”
公認会計士・税理士
株式会社エスネットワークス
プリンシパル
麻布高等学校・慶應義塾大学卒。大学在学中の2000年に公認会計士2次試験に合格。中央青山監査法人、金融庁への出向、都市銀行でのデリバティブ業務を経て現職。さそり座O型。秋田県男鹿半島出身。
趣味:写真、旅行、夜の麻布・六本木
【参考サイト】
今回のお悩み:監査法人からコンサルティング会社に転籍したけど…このまま続けるべき?
今回の相談者
HHさん、26歳、女性、公認会計士
※写真はイメージです。
相談内容
くわえもんさん、こんにちは! こちらのコーナー、よく拝見しています。今日は私の悩みを聞いていただきたく、投稿しました。
私は今26歳、大学卒業後に監査法人に入所して、3年と少し勤め、公認会計士登録も完了したことから、この夏にグループのコンサルティング会社に転籍しました。
転籍を決断した理由は、
- やっていた監査が保険業と特殊で、これからも監査を続けていくとすると、この業界だけでずっと行くことに不安があったこと
- 元々ジェネラリストになりたいと思っていたこと、女性ということを考えても、早いうちに基本スキル(パワポや、クライアントとの折衝など)を身につける修行をするべきだと思ったこと
- 監査のキャリアだけより自分の市場価値を上げられると思ったこと
から転籍しました。どちらかというと、「やりたいこと」より「身につけたいこと」を優先して転籍しました。
転籍して、監査法人時代すごく人間関係に恵まれていたことを痛感しました。
コンサルの仕事をしていても、結局はマネジメントの立場を補佐する(というより嫌なところを全て引き受けている)ようにしか感じず、クライアントや同じコンサルタントの評価をすぐしたがり、周りを信用せず、会社のためというよりマネジメントのため、自分のために仕事をしているようにしか思えません。
また、移ったところは女性が少ないこともあり、昨今のハラスメント対策なのか、あまり声をかけてくれることもありません。
それほど忙しいわけでも、上司が怖いわけでもありませんが、自分の居場所がないように感じ、自分らしさをどこまで出していいのか分からず、毎朝憂鬱な気分で会社に行っています。
自分は今後何をしたいか、見つめ直すいい機会だと思い、日々色々考えていますが、結局は転籍した理由である「身につけたいこと」が身につくまでは転職できないと、堂々巡りになっています。
私はこれからどうすればいいでしょうか?堂々巡りで考えることをそろそろやめたいし、転職してしまった方が気が楽だと思いますが、1年は続けよう、と必死になってどこかで自分が壊れないか不安で仕方ありません。
長文になってしまいましたが、どうぞよろしくお願いします。
くわえもんからの回答
こんにちは、くわえもんです。くわえもん、もうすぐ誕生日です。もう40代半ば。 肉より魚。焼肉よりお寿司、な生活。夜も9時くらいからだんだん眠くなってきます。 この前は娘とかけっこをしたら、うっかり肉離れ。全治1週間になってしまいました。
こんな中年のくわえもんですが、約20年前は、新人会計士でキラキラ(ギラギラ?)していました。「一流の会計事務所で、一流の金融を学び、金融技術で誰よりも儲ける」という野心を胸に。
新卒で入社したのは某大手監査法人の金融部。配属されたのは保険セクター。
新人の仕事といえば、残高確認のとりまとめなど。重要な作業ですが、単調で飽きてしまうのもまた事実。保険会社はどこも経理がしっかりしており、正直改善を指摘できるような箇所もそんなにない。年次を重ねても、責任準備金など保険業界特有の科目の監査を担当するくらいで、正直そんなに面白そうではない・・・「あれ、何かイメージと違うぞ」
我慢が利かない当時の私。入所半年で金融部から通常の事業会社の監査部門への配置換えを申入れました。HHさんが保険会社の監査をしていて、不安を抱かれた気持ち、よく分かります。「石の上にも3年」で、もう少し長くやれば、何かを得たかも知れません。が、保険に興味がなければ、より苦しい状況だったかも知れませんね。
強い違和感やぬぐえない不安を覚えたら、軌道修正を早めに試みる、というのもテンポの速いこの時代では、ありだと私は考えています。「逃げるは恥だが役に立つ」というドラマがありましたが、早めの撤退をすることで、軽傷で済ますことができます。辛い状況で踏みとどまっていると、ダメージは重くなります。
さてHHさんは転籍されて、今は某コンサルティング会社に在籍とのことですが「自分の居場所がないように感じ」ているとのこと。それは「マネジメントの立場を補佐する」ようなコンサルティングのため?とのこと。
コンサルティングも色々なスタイルがあります。たとえば大手コンサルだと、顧客も大手企業が多い。顧客サイドにも頭がよい人が少なくなく、その意向に沿ってエビデンス作りをしていく、ということもまま、ある。チームプレイが求められる。
中堅・独立系コンサルだと、顧客も玉石混合。たまに大手企業もあるが、多くは成長中の企業。コンサルタントが課題を発見するとともに、自らそれを解決することも求められる。チームプレイもさることながら、コンサルタント単品の価値創造も求められる。
HHさんの職場はどちらかというと前者のほうでしょうか?
毎朝憂鬱な気分で職場に向かうのなら、それは精神衛生上よろしくないですし、HHさんの貴重な青春を無駄にしています。さっさと辞めるなり何なりした方がご自身のためのような気もします。1年続けても別に誰もほめてくれません。一方、数ヶ月で辞めても、誰もそれを咎めたりしません。心を病む前に、早いうちにアクションを起こすことをお勧めします。ただ行き当たりばったりで次の職場を探すのも少しアレなので、事前に職場の方の声を聞くなり、評判を聞くなりして、ある程度雰囲気を分かっておいたほうがいいでしょうね。
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