このコーナーでは、“くわえもん”こと高桑昌也氏が、厳しく、優しく、ユーモラスに公認会計士のみなさんのお悩みに答えます!
さあ、みんな!くわえもんに相談してみよう!
“くわえもん”とは?
高桑昌也 通称“くわえもん”
公認会計士・税理士
麻布高等学校・慶應義塾大学卒。大学在学中(2000年)に公認会計士2次試験合格、中央青山監査法人、金融庁、エスネットワークス取締役等を経て、現職。さそり座O型。秋田県男鹿半島出身。
趣味:写真、旅行、夜の麻布・六本木
今回のお悩み:会計士の勉強っていつまで続ければ良い?今を変える方法を知りたい…
今回の相談者
ゆきさん、女性、31歳
※写真はイメージです。
相談内容
こんにちは、ゆきといいます。
私はIT会社に勤めながら、会計士の勉強を3年しています。
数学高校教師2年→システム開発1年、運用2年、今はユーザサポート(コールセンターのようなもの)を1年です。)
社会的ステータス、安定性、専門性、多くの会社の経営分野に関われること、グローバルに働ける機会があることに惹かれ、勉強を始めました。
しかしなかなか合格することができません。
最近自分が暗闇のトンネルを彷徨っている気がし、本当に会計士になりたいのかわからなくなりました。
31歳、独身のため、「一体いつまでフラフラしてるの」と親に言われ続けています。
正直、IT業界から早く抜け出し、年収もアップできるような仕事を望んでいます。
このまま勉強し続けること以外に、今を変える近道はないのでしょうか。
最近このままおばあちゃんになってしまうのではないかという恐怖が、勉強していると襲って来ます。。
支離滅裂な文章になり恐縮ですが、アドバイス頂けるととても助かります。よろしくお願いします。
くわえもんからの回答
こんにちは。くわえもんです。
先日、公認会計士ナビ編集長の手塚さんと、ブラジリアン柔術という格闘技の体験教室に行ってきました。
「40の手習い」などと言いますが、格闘技をやるなんて高校のときにやっていた剣道以来。体は思うように動かず、他の生徒さんの動きについていくのが精一杯でした。
でも、とっても良い汗をかきました。体を動かすって、大事ですよね。言うまでもなく、次の日以降3日間筋肉痛に悩まされましたが。
さて、ゆきさんの質問ですが、親御さんからのプレッシャーもあるとのこと。また将来に対する漠然とした恐れもあるとのこと。正直良いアドバイスが見つからず、私、数日間悩んでしまいました。
少し困って、周りを見渡してみたところ、うちの事務所(株式会社エスネットワークス)の女性会計士に、そこそこ受験で苦労した人がいたので、「受験時代どうだった?」と聞いてみました。
そうしましたら以下のような回答を秒速でもらいましたので、披露したいと思います(原文ママ*)。
*編集部注:WEBサイト上で適切に表示されるように全角・半角、記号は編集部にて一部調整してあります。
期間とそれまでにやることをできるだけ細かく決めて取り組むことをお勧めします。
いつか受かればいいやという考えで受かるほど、簡単ではありません。
例えば、1年、次の試験までやってダメならあきらめるというのはどうでしょうか。
その代わり、1年だけなんだから、死に物狂いでがんばる。余計なことは考えない。
余計なことを考える時間があるほど、大して勉強に打ち込めてないのではないかと推測してしまいます。
やることをやっていないのに愚痴ばっかり言っていてはダメだと思います。
そのために、何をやるかをすごく細かく決めてその通りに実行していくことが大事ではありませんか。
私が行っていた月間スケジュールと週間スケジュールと日間スケジュールを教えます。
私は、仕事をしながらの受験ではなかったので、少し勝手が違うかもしれませんが、少しでも参考になればと思います。
<月間スケジュール>
- 11月:インプット…各教科1つのテキストを1ヶ月ですべて読む(1周目)
- 12月:インプット…各教科1つのテキストを1ヶ月ですべて読む(2周目)
- 1月:インプット…各教科1つのテキストを1ヶ月ですべて読む(3周目)
- 2月~7月:基礎と応用の答練を満点が取れるまでやる(最低3周)
※第1回を満点取れるまで毎日やる、取れたら次の日から第2回という感じ。1つ間違えただけでも次の日は前日と同じ問題を解く
※発展問題はやらない
<週間スケジュール>
(パターン1)
- 月:財表
- 火:監査論
- 水:簿記
- 木:管理会計
- 金:企業法
- 土:租税法
- 日:予備日
(パターン2)
- 月:全教科
- 火:全教科
- 水:全教科
- 木:全教科
- 金:全教科
- 土:全教科
- 日:全教科
<日間スケジュール>
(上記、パターン2の場合)
- 9:00~10:00 簿記の答練
- 10:00~12:00 簿記の採点、復習
- 12:00~13:00 ランチ
- 13:00~14:00 管理会計の答練
- 14:00~16:00 管理会計の採点、復習
- 16:00~17:00 ジム
- 17:00~19:00 企業法
- 19:00~20:00 財表
- 20:00~21:00 監査論
私は、企業法が苦手だったので、毎日1論文書いていました。日によって、スケジュールどおりに行かないこともあると思いますが、簿記、管理会計、企業法は、必ずやっていました。
財表と監査論は、1日に読むページ数を決めて、それが読めるまで、寝れないルールにしていました。
仕事をしながらでも、これくらいは勉強していますか?これくらいスケジュールを立てれば、余計なことを考える時間はありません。
1年本気でやってみてください!
応援しています。
いかがでしょうか。
「1日を通して、まんべんなく各科目を勉強する」
「午前中・午後の早めの時間に計算科目を終わらせる」
というのがポイントのような気がします。
逆に言いますと、合格まで年数がかかる人の特徴として、理論科目を重視して、計算科目はあまりやらないor苦手というのがあります。
公認会計士の試験は、理論科目ではそれほど差がつかず、計算科目で差がつくと言われています。私も受験生のころ、計算科目については、予備校の答練を必ず5回以上復習していました。理論科目は黙読だと眠くなるので、音読をして、脳に刻み込んでいたのが思い出されます。
結論からすると、公認会計士は取った方がいいですよ。
書いていただいたとおり、今後の人生の幅が大きく広がり、人生変わります。
サラリーマンのように組織に依存せず、自立することができます。
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