公認会計士が一般事業会社に転職する場合、経理職以外には「財務」「経営企画」「内部監査」などの職種があります。
財務職・経営企画職・内部監査職への転職の傾向
- 事業会社の求人では経理職と比較して、財務職、経営企画職、内部監査職の求人は比較的少なめである。
- 財務職では、転職市場に財務職経験者が少ないこともあり、特に若手求人であればポテンシャルの評価で公認会計士が有利になる場合がある。
- 経営企画の職務内容は求人よってかなり異なる。公認会計士の場合、財務分析や組織再編、会社法関連の知識や経験が評価されるので、M&Aを積極的に行う企業での評価が高くなる傾向にある。
- 内部監査の求人は公認会計士の間では比較的不人気な傾向にある。(そのため、競争率は低い傾向にある。)
財務職・経営企画職・内部監査職の年収
- 給与水準は、経理職への転職と同等だが、経営企画職が社内で重視されている企業などでは、高めの給与レンジで求人が出される場合もある。
- 年収水準は企業によって異なるが、30歳で450万円~550万円程度、40歳で600万円~700万円程度が平均。
- グローバル企業や利益率の高い優良企業、金融機関などであれば、前述の水準より100万円~200万円程度高い傾向がある。監査法人と比較して年収のダウン幅も小さいため、公認会計士には人気が高い。
財務職・経営企画職・内部監査職でのキャリアの特徴
- 財務職では、日々の資金管理や金融機関対応、資金調達などを基本キャリアとし、それらに加えてM&Aや各種プロジェクトに伴う資金調達を経験できるとキャリアップとなりやすい。
- 財務職の求人は多くないので、財務に加えて経理の経験も積んでおいた方が将来的に転職はしやすい。
- 経営企画室は社内でも高い位置に置かれている場合が少なくないため、入社後には高い役職や高年収を狙いやすい企業もある。
- 経営企画職では、次に転職する際にどの業界での経営企画職に就いていたか(どの業界に精通しているか)も影響してくる。
- 内部監査職では、ルーチンの監査業務だけでなく、監査体制の構築や改善、海外子会社や拠点の監査を経験できると市場価値が高まる。
- 内部監査職は業務系の監査が中心となるので、会計基準や財務に関する業務からは離れてしまう可能性はある。
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お勧め書籍
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