公認会計士の転職適齢期はいつなのか?:会計士のキャリア小六法 第1回

  • 2013/12/19

 

本日より会計士のキャリア小六法と題して、公認会計士のキャリア形成や転職に関するノウハウをミニコラムとして連載していこうと思います。

公認会計士のみなさんの中にはキャリア形成に関して興味をお持ちの方も多いものの、公認会計士のキャリアに関して体系的にまとめられた情報はまだありません。この「会計士のキャリア小六法」では、公認会計士のキャリア形成や転職に関するノウハウをミニコラムとして連載し、会計監査六法のような指針としてまとめていければと思っています。

第1回のテーマは「公認会計士の転職適齢期はいつなのか?」です。

 

いつか転職したいのだけど・・・

公認会計士のみなさんの中には、すぐに転職したいと考えているわけではないものの、漠然と「いつか転職したいな…」「監査法人にはずっといないかもな…」と考えている人も少なからずおられると思います。実際、みなさんの周囲にも将来的な転職を考えていたり、実際に転職した同期や先輩、後輩も多数おられるでしょう。

けれども、いつ転職するのが良いのか?という話になると人によって意見は様々です。

「シニアスタッフに昇格してからのほうがいいよ」

「インチャージを経験してからがいいよ」

という意見がある一方で、

「マネージャーになっても学ぶことは多いよ」

などと言われると、「結局、いつがベストなんだろう???」となってしまいます。

けれども、この転職適齢期にはある程度の法則があり、自分自身で目処をつけることができます。

今回はこの方法を解説します。

 

「内的要因」と「外的要因」

転職適齢期を判断するためには「内的要因」「外的要因」のふたつが参考になります。

この「内的要因」と「外的要因」は、それぞれ以下の要素で構成されます。

<内的要因>

  1. 年齢
  2. 実務経験
  3. 年齢と経験のバランス

<外的要因>

  1. 景気の状況
  2. 会計業界の景気
  3. 志望業界の景気

転職が気になっている人は、一般的に「景気が良い時に転職しよう」「年齢が若いうちに転職しよう」と考えがちですが、実は、転職可能性キャリアの売りどきに影響を与える要素は上記のように複数あり、それらが総合的に影響しあうことによって転職可能性が高くなったり低くなったりします。

では、次に、それぞれの要素について簡単に解説したいと思いますが、ボリュームが多いのでまずは今回と次回で「内的要因」について解説し、次回以降で「外的要因」や「それらふたつを合わせた考え方」などについて解説していきます。

 

内的要因とは? ~年齢やスキル・経験など個人のキャリアに起因する要素~

■内的要因に関する考え方

「内的要因」とは本人の年齢やスキル・経験など個人のキャリアに起因するものを言い、下記の3つの要素などが挙げられます。

  1. 年齢
  2. 実務経験
  3. 年齢と経験のバランス

1.年齢

年齢に関しては、一般的に20代後半の人材が転職市場でのニーズは高くなる傾向にあります。20代前半はやや経験不足として見られがちですが、20代後半に近づくにつれて若手即戦力として評価が高まり、30代前半は横ばい、35歳以降は、緩やかに評価が下がり始め、少しずつ転職の選択肢がせまくなっていくイメージです。(ただし、これはあくまで一般的な傾向のため、キャリア形成によって30代以降も評価が下がりにくいキャリアを作れるケースもあります。)

2.実務経験

実務経験に関しては、業界によりますが、最低で3年、できれば5年程度の経験があると若手即戦力として評価されやすい傾向にあります。経験は長いほうが良いですが、必ずしも長ければよいわけでもなく、次項3の「年齢と経験のバランス」も考慮する必要があります。また、経験の内容も問われます。

3.年齢と経験のバランス

1の「年齢」と2の「経験年数」は複合的にも評価されます。単純に年齢が若い経験が豊富というだけではなく、年齢と経験のバランスも重要な要素となるのです。

例えば、市場での評価の高い「20代後半」の年齢でも、希望する業界の実務経験が短ければ評価は高まりませんし、同じ「実務経験5年」の人材でも、27歳で5年の経験があるのか、40歳で5年しか経験がないのかで評価が異なってきます。また、30代になると実務の経験だけでなく、マネジメント経験が求められたりと、年齢や経験年数によって求められる経験の内容にも変化が出てきます。

■公認会計士と内的要因 

転職適齢期はこのように「年齢」「経験」「年齢と経験のバランス」で決まってくるため、一般的な大卒の新卒であれば、就職して5年程度の経験を積んだ27歳前後での市場価値が高くなる傾向にあります。(つまり、ほとんどの場合は、20代後半に転職活動をすれば市場価値が高い状態で活動できるということです。)

けれども、公認会計士に関しては、会計士試験の平均合格年齢が26歳前後であり、キャリアをスタートする年齢が個々人で異なるため、そこを考慮しながら転職適齢期を見極めていく必要があります。

 

今回は以上です。

次回は、この内的要因についてどのように自分自信のキャリアに当てはめれば良いのかを、会計士試験の合格年齢などの具体例を挙げて解説します。

合格年齢から見る会計士の転職適齢期:会計士のキャリア小六法 第2回

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