経理職への転職 -公認会計士の転職ナレッジ



求人情報_画像_求人用thumb

経理職への転職は公認会計士にとってスタンダードなキャリアパスのひとつです。監査法人から一般事業会社の経理部門に転職した場合、給与はダウンする傾向にはありますが、監査で培った会計知識を活かすことができ、転職先の企業によっては落ち着いた風土で長期勤務することもできます。また、キャリアの積み方によっては、CFOなどの要職を目指すことも可能です。

記事目次

経理職への転職の傾向

監査経験がある公認会計士であれば、企業経理職への転職は可能です。特に公認会計士の監査経験は、上場企業や上場企業関連会社、株式公開準備企業の経理部門で評価されやすい傾向にあります。

国際部出身の公認会計士であれば、外資系企業などへの転職の可能性もありますし、金融部出身の公認会計士は、金融機関で評価されやすくなります。

年齢による採用の傾向

監査法人から経理職に転職する場合、年齢は若いほうが有利ですが、40歳程度までであれば転職は可能ですが、それ以降は加齢に応じて可能性は低くなっていきます。

グローバル企業や大手上場企業など、規模が大きい企業では、30代前半くらいまでの若手人材しか採用しないケースも少なくありません。というのは、そういった大企業では、30代半ばになると管理職候補となるため、中途で採用しなくても社内の人材から候補者をまかなうことができるためです。

そのため、もしグローバル企業や大手上場企業に転職を希望する場合は、若いうちが望ましいと言えます。

転職と英語力

上場企業の中でもグローバル企業や大手上場企業となると、英語力が必要とされることが多く、TOEIC700点程度は取得しておいた方が良いでしょう。TOEIC800点を取得しているとかなりアピールしやすくなります。

実務においては、経理では読み書きが中心となるため、監査法人で海外子会社を有するような企業の監査業務を行った経験があれば、十分である傾向にあります。

経理職で働く場合の年収

公認会計士が経理職に転職した場合、年収は一般的にはダウンする傾向にあります。但し、年収は下がるものの、退職金制度や福利厚生などを含めると、生涯年収では監査法人と遜色ないケースもあります。

経理職の年収水準は企業によって異なりますが、30歳で450万円~550万円程度、40歳で600万円~700万円程度が平均です。

一方で、年収水準の高い、グローバル企業や利益率の高い優良企業、金融機関などであれば、前述の水準より100万円~300万円程度高い傾向があります。監査法人と比較して年収のダウン幅も小さいため、公認会計士には人気です。

総合商社や大手有名外資系企業、外資系金融機関などであれば、30歳で年収1,000万円に届くケースもありますが、そういった求人は非常に稀で、また、採用ハードルも高い傾向にあります。

公認会計士ナビの転職エージェント【PR】

公認会計士のための転職エージェント

転職エージェントサービスを見る

経理職のキャリアの特徴

事業会社の経理職に転職した場合の配属先

公認会計士の知識や経験があれば、一定規模以上の企業(大企業や上場企業)の経理部では、専門性が必要とされる連結決算や開示の担当や当該部門に配属されるケースが多く見られます。

また、グローバル企業であれば、海外子会社の経理責任者候補など、海外勤務の可能性も出てきます。

スタートアップやベンチャー企業であれば、アーリーステージであれば、経理のみならずバックオフィス全体を管轄する管理部、経理部が独立していれば決算業務全般に関与するケースが一般的です。

CFO・経理部長へのキャリアパス

CFOなどのポジションを目指す場合は、経理だけでなく財務関連部門を経ることが必要となる場合も多いです。

大手企業であれば、経理部長職に就くのは40代中盤以降のことが多いです。また、部長などの要職に就けるのは多数いる経理部員の中でもひとりだけなど、社内での競争もあり、公認会計士といえどもそこを勝ち抜いていく必要があります。
一方で、各企業ごとに経理部の規模(部や課、関連会社の数など)によって、役職者数≒昇格のチャンスも異なりますので、中~大企業の場合は、そういった点を意識して転職先選びを行ってみるのもひとつの方法でもあります。

株式公開を目指すアーリーステージのベンチャー企業やスタートアップなどであれば、20代後半から30代前半でCFOや経理部長のポジションに就ける可能性もあります。但し、株式公開が成功しなかった場合は未上場企業となるので、公認会計士のキャリアは活かしにくくなります。

ワークライフバランス(転勤、産休・育休など)

転勤

大手企業においては、転勤がある企業も比較的多いです。
近年は、無理な転勤は行わない会社も多くありますが、企業によっては転勤を行うことによって、昇格のチャンスが巡ってくるケース(関連会社に部長職やCFO職として赴任するなど)もあるため、そういった点も意識して転職後のキャリアプランを考えることも重要です。

産休・育休

昨今は、出産休暇や育児休暇の充実した企業も増え、女性公認会計士にとっても長期勤務しやすい傾向にあります。また、男性の育休取得ができる企業も増えてきています。但し、BIG4監査法人であれば、従来より産休・育休の取得も行いやすく、時短勤務制度なども充実はしているので、それだけを目的にするのであれば、経理職への転職は不要かもしれません。仕事内容やキャリアパスなどを総合的に勘案して判断するのが良いかもしれません。

事業会社(経理職)で活躍する公認会計士の記事を読む

公認会計士ナビでは、事業会社(経理職)を始めとした様々なフィールドで活躍する公認会計士の記事をまとめてあります。

下記ページをご参考にされてください。

あなたの同期はいる?キャリアで会計士の記事を検索!

おすすめ書籍

経理職での業務や仕事内容を学ぶには下記の書籍が参考になります。

会計士がきた!―ケースでわかる会計と監査

経理部長が新人のために書いた経理の仕事がわかる本

経理に配属されたら読む本

経理・財務部長ハンドブック

公認会計士のためのおすすめ書籍はこちら

公認会計士の求人・転職・キャリア情報はこちら

公認会計士の経理職キャリアをプロの転職エージェントに相談しよう

公認会計士のための転職エージェント

公認会計士ナビの転職エージェントサービスでは、経理職キャリアを目指す公認会計士の方の転職をサポートしております。

本ページの内容よりさらに詳しく、また、ご相談頂く方の経歴に落とし込んだアドバイスを行い、転職前の情報収集から、転職活動(キャリアプランの策定、求人紹介、応募書類の添削、面接対策 等)までサポート致します。ご希望の方は下記よりお申込みください。

転職エージェントサービスを見る





この記事の著者

→記事一覧

【手塚佳彦/公認会計士ナビ編集長・株式会社ワイズアライアンス代表取締役CEO】 神戸大学卒業後、会計・税務・ファイナンス分野に特化した転職エージェントにて約10年勤務。東京、大阪、名古屋の3拠点にて人材紹介・転職支援、支社起ち上げ、事業企画等に従事。その後、グローバルネットワークに加盟するアドバイザリーファームにてWEB事業開発、採用・人材戦略を担当するなど、会計・税務・ファイナンス業界に精通。また、株式会社MisocaのアドバイザーとしてMisoca経営陣を創業期から支え、弥生へのEXITを支援するなどスタートアップ業界にも造詣が深い。 2013年10月、株式会社ワイズアライアンス設立、代表取締役CEO(Chief Executive Officer)就任、公認会計士ナビ編集長。

  1. BRIDGE_ロゴ_1024_683_サムネイル用_thumb_2021.7_new

    当社クライアントの東京証券取引所グロース上場について(株式会社S…

    2024.11.21

  2. クラウドERP「MA-EYES」と「ピットタッチ・プロ3」がAPI連携

    クラウドERP「MA-EYES」と「ピットタッチ・プロ3」がAPI連携:ビー…

    2024.11.21

  3. サムネイル画像_MF_マネーフォワード_クラウド_新ロゴ_new_thumb_クラウド会計ソフト・コーポレート

    【11月22日は「いい夫婦の日」】共働き夫婦・パートナー間で黒字家…

    2024.11.21

  4. サムネイル画像_MF_マネーフォワード_クラウド_新ロゴ_new_thumb_クラウド会計ソフト・コーポレート

    『マネーフォワード クラウド会計Plus』、業務効率化クラウドサービ…

    2024.11.21

  5. サムネイル画像_MF_マネーフォワード_クラウド_新ロゴ_new_thumb_クラウド会計ソフト・コーポレート

    Money Forward X、三井住友信託銀行と民事信託サポートシステム『信…

    2024.11.21

  6. 株式会社明光キャリアパートナーズ

    少数精鋭なチーム体制で、情報の一元管理と業務の効率化・平準化に…

    2024.11.21

  1. 公認会計士×テクノロジー#3 勉強会:失敗から学ぶアプリ開発とは?データサイエンス分野にも言及【CPAナビコミ】

    公認会計士×テクノロジー#3 勉強会:失敗から学ぶアプリ開発とは?…

    2024.02.19

  2. 最強の会計士が主役!映画「ザ・コンサルタント」を観てきたので見…

    2017.01.26

  3. 東京共同会計事務所 公認会計士・原田昌平氏

    第5回:証券化マーケットの拡大とビジネス起ち上げへのチャレンジ【…

    2018.11.07

  4. くわえもんの「会計士の悩みは俺に聞け!」

    監査には心が共鳴しない…別の仕事をするべき!?:くわえもんの“会…

    2021.08.10

  5. 会計士のキャリア小六法_第6回サムネイル

    【第6回】同期や上司とどこで差がつく?会計士の転職に影響する要素…

    2019.04.30

  6. 武地 健太氏_freee株式会社_第8回 公認会計士ナビonLive!!

    監査はなくならないがテクノロジーは高速で進化している、会計士が…

    2018.08.22

会計士の転職なら!

公認会計士ナビ_公認会計士専門の転職エージェント

会計士の採用なら!

公認会計士ナビの人材紹介サービス

パートナー企業

公認会計士ナビは以下のオフィシャルパートナー様にサポート頂いております。

【プレミアムパートナー様】

Clifix_logo_330_280

【プラチナパートナー様】

リンクパートナーズ法律事務所

Ohwa_banner_應和監査法人_agn INTERNATIONAL_バナー用

DataSnipper B.V._logo_ロゴ_バナー_banner

PwCJapan有限責任監査法人

株式会社エッサム

弥生会計

管理部門支援のプロフェッショナル集団・Bridgeグループ

令和アカウンティング・ホールディングス

【ゴールドパートナー様】

南青山アドバイザリーグループ

公認会計士によるM&A・IPO支援はスタンドバイシー

TKW M&Aファイナンス会計税務事務所_ロゴ

事業再生・M&Aのプロ集団「J-TAP Group」_ロゴ

会計事務所の強みになるクラウド会計freee

バックオフィスから経営を強くする「マネーフォワード クラウド」

東京共同会計事務所

グローウィン・パートナーズ株式会社

クラウドERPのビーブレイクシステムズ

YKPlanning_logo_1500_500

海外進出支援のCaN International

→パートナー企業一覧

→パートナープラン詳細

会計士の独立に!PR

■税理士開業塾

税理士会業塾:公認会計士の独立支援

公認会計士ナビの転職エージェント