2022年7月1日より、PwCあらた有限責任監査法人はアドバイザリー部門を再編しました。本記事で特集しましたFRA(財務報告アドバイザリー)部門に関する最新の記事は下記をご参考ください。
→PwCあらたが業界最大級の新生アドバイザリー部門を発足へ! 新 FRAが掲げる「CFOの課題を解決する組織」と「会計士の新たなキャリア」とは!?
みなさん、こんにちは。公認会計士ナビ編集部です。
会計業界の方であればご存知のBIG4監査法人。公認会計士の方の中には、このBIG4監査法人に現在、在籍されている方、もしくは、過去に在籍されていた方も多いかと思います。
そんなBIG4監査法人ですが、現在は各法人が数千人の構成員を有する規模となっており、勤務されている方でも自身が在籍する法人について知らないことも多いでしょう。
そこで、公認会計士ナビでは、PwCあらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)さんにご協力頂き、実はあまり世間に知られていない魅力や意外な事実をご紹介してみたいと思います。
今回は、PwCあらたさんの「金融 財務報告アドバイザリー部(FS FRA)」にご協力頂きました。
記事目次
金融 財務報告アドバイザリー(FS FRA)とは?
PwCあらたには全部で6つのサービスラインがあります。
業種軸で、「製造・流通・サービス(MDS)」と「金融(FS)」の2つに分かれており、また、各業種軸がそれぞれ「監査およびその他の証明業務」「財務報告アドバイザリー」「リスク・アシュアランス」の3つのサービスラインに分かれており、合計で6つのラインとなっています。
今回ご紹介する「金融 財務報告アドバイザリー(FS FRA)」は、金融セクター(FS:Financial Services)を専門に、財務報告アドバイザリー(FRA:Financial Reporting Advisory)を担う部です。
FS FRAは社内では「エフエス エフアールエー」や「エフエス フラ」などと呼ばれており、2019年7月現在約220名が所属、2006年にあらた監査法人(現:PwCあらた有限責任監査法人)が設立された時からある部署として14年の歴史があります。
一見すると「金融業界向けに会計のアドバイザリーを行っているところでしょ?」と名前のまま受け取られがちなFS FRA。大手監査法人や一般的な会計アドバイザリー部門のイメージとはかけ離れた、意外な6つの特徴をお届けします。
あなたはいくつご存知でしょうか!?
いくつ知っている?PwCあらた FS FRA、6つの特徴
1.「金融」だけど金融以外の案件も!8つのサービスラインとキャリアパス
「FS FRA」は、金融セクターをターゲットとする部ですが、実はその案件は必ずしも金融に限られたものではありません。例えば、近年では金融以外の業種のクライアントにもサービスを提供しています。
また、サービスラインも多岐にわたり、下記8つのサービスを展開しています。
- 01 IFRS/USGAAP
- 02 内部統制
- 03 データマネジメント
- 04 グローバルPMI支援
- 05 中堅・中小企業支援
- 06 管理会計
- 07 トレジャリー
- 08 デジタル&テクノロジー
金融機関への国際会計基準や米国会計基準といった会計に関するアドバイザリーサービス(01 IFRS/USGAAP、02 内部統制)はもちろんのこと、グローバル領域やデジタル領域のサービス(04 グローバルPMI支援、08 デジタル&テクノロジー)なども提供しています。
また、ユニークなところでは、金融機関の融資先や投資先に対する支援(05 中堅・中小企業支援)、金融機関や金融以外の一般事業会社も対象とした財務支援(07 トレジャリー)などのプロジェクトにも取り組んでいます。
FS FRAには、金融をドメインに、会計のみならず幅広い経験を積むことができるフィールドが用意されています。
FS FRAは、金融機関をクライアントとしているだけではありません。金融をドメインとしたさまざまなサービスを提供しています。
近年では、金融と非金融の垣根が低くなっていることもあり、例えば、金融機関以外の業種の企業に対してもファイナンス機能を支援、上場企業グループの金融統括会社やFinTech事業へのアドバイザリーといったサービスを提供しています。そのため、多くのFS FRAのメンバーには、IFRS/USGAAPや内部統制を中心とした業務からスタートし、経験を積んだ後、さまざまなフィールドで活躍するというチャンスが広がっています。
2.他のBIG4監査法人からの転職者が多い(中にはマネージャーも!)
FS FRAでは多様な人材が働いており、中途採用者が多いことも特徴ですが、特に多いのが他のBIG4監査法人からの転職者です。アソシエイトやシニアアソシエイトなどの若手層の転職が多いのはもちろんのこと、他のBIG4監査法人の金融部で活躍していたマネージャー経験者が転職してきた実績もあるとのこと。
また、転職者の中でも多いのが、FS FRAの既存のメンバーに誘われ、他の監査法人から転職してくるケースです。
「監査よりもお客様に近い距離で仕事をしたい」「会計の知識をもっといろんな形で活かしてみたい」、そんな風に考えている方が、FS FRAで働く友人に勧められ、「監査経験を活かしてお客様の役に立てる部があるんだ!」と転職してきています。
FS FRAは、中途入所が多いため、転職してきた方がなじみやすい風土の部でもあります。
例えば、中途入所者には「バディ」と呼ばれる2つ上の職階のメンバーがコーチとしてつき、日々の悩みがあれば気軽に相談ができます。また、中途入所の方々向けの同期ネットワーク(同期会)もあるなど、中途入所者のケアが手厚いのも特徴です。
3.子育て中の会計士たちも大活躍、出産・育児と仕事の両立も目指せる
FS FRAでは、ワークライフバランスを意識した職場づくりが行われています。
アドバイザリーと聞くと、ハードワークで男性中心の仕事のイメージをお持ちの方もおられるかもしれませんが、FS FRAに在籍する約220名のメンバーのうち約2割が女性*です。また、Flexible Work Arrangement制度を利用して、出産・育児休暇を経てからも仕事と家庭を両立しながら働いている方が多いのも特徴です。 *2019年7月現在
もちろん男性の育休取得実績もあり。「保活コンシェルジュ」「事業所内託児所/提携保育園」といったWorking Parentsの支援制度も用意されており、性別問わず家庭と仕事の両立を目指せる環境が用意されています。
実際にFS FRAの内部統制支援業務に携わるメンバーの約半数がFlexible Work Arrangement制度を利用しているなど、出産・育児を経ながらアドバイザリーの仕事で活躍する公認会計士のメンバーも多数在籍しています。
4.実は新卒採用も!新卒も中途も会計士以外のメンバーも多数活躍
監査法人の採用というと、公認会計士採用をイメージされる方が多いと思います。しかし、なんと、FS FRAでは大卒・大学院卒者を対象とした新卒採用も行っています。
中途採用ももちろん積極的で、監査法人出身者や公認会計士資格者はもちろんのこと、一般事業会社の出身者、IT・システムコンサルティングの経験者、デジタル分野の専門家や金融機関での専門職経験者など、そのバックグラウンドも多岐にわたります。
このようにさまざまな環境から転職者がやってくるのは、FS FRAの業務が、会計、内部統制、システム&テクノロジーなど多岐に渡っているから。監査法人にいながら多様な人たちと働けるのも魅力です。
また、FS FRAでは、このように、さまざまなバックグラウンドのメンバーを受け入れるため、研修も充実しています。
会計関連の研修はもちろんのこと、例えば、初めてアドバイザリー業務をする人向けに、アドバイザーとしての考え方やフレームワークなど現場に出るための基礎知識を学べる研修、銀行などの金融機関についての理解を深める研修、PwCグローバルネットワークで展開されているデジタル知識を高めるための「デジタル・ブート・キャンプ」など、FS FRAでの業務に必要な知識を補う研修があります。
【FS FRAの人員構成】
- 日本の公認会計士:約130名
- 日本以外の公認会計士:約40名
- デジタル人材:約50名
※2019年7月時点
※2018年7月~2019年6月の中途採用者数33名
5.高すぎないパートナー比率とパートナーの多様性
「監査法人のパートナー」というと、日本の公認会計士資格者とのイメージも強いでしょう。しかし、FS FRAでは必ずしもそうではありません。
FS FRAには、日本の公認会計士、米国公認会計士、金融やITの専門家など、さまざまなバックグラウンドのパートナーが在籍しており、パートナーの3分の1は日本の公認会計士資格者ではありません。資格ではなく、顧客のニーズに応えられる、実力・実績で評価されたパートナーが活躍しており、こういったパートナー陣の多様性こそが、FS FRAにおける顧客志向や現場メンバーの経歴や価値観の多様性にもつながっています。
また、FS FRAは他のBIG4監査法人と比較してパートナー比率が高すぎない点も特徴です。
FS FRAのパートナーは2020年5月現在で11名。約220名で構成される同部のメンバーの5%がパートナーとなっています。これは他の大手監査法人のパートナー比率*(8.32%~9.69%)を大きく下回ります。
組織も拡大中であり、「パートナーを目指したいけど、上が詰まっている…」というようなこともありません。若手にとってもチャンスが大きいのがFS FRAです。
*参考:【最新・2019年10月版】四大監査法人の決算比較!BIG4の業績(売上・利益)、クライアント数、人員数をランキング!:公認会計士ナビ
【FS FRAパートナーの資格内訳】
- 日本の公認会計士:7名
- 米国公認会計士:3名
- その他:1名
※2020年5月時点。日本の公認会計士と米国公認会計士の重複取得者は日本の公認会計士に含めて集計。
6.アドバイザリー=ハードワークは間違い!実は休暇の取得率が高い
「アドバイザリー業務は忙しく、残業や休日出勤は当たり前」というイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、FS FRAでは必ずしもそうではありません。
アサインメントにおいては、本人の希望とワークライフバランスを意識して担当プロジェクトや業務を決定。残業時間が多くならないよう、また、有給休暇もしっかり取得できるよう意識したマネジメントが行われています。
もちろん、プロジェクトには繁忙期や佳境となる時期もありますが、仕事もプライベートもどちらも大切にしてメリハリをつけて働く、それがFS FRAのスタイルです。
2019年6月期のFS FRAの有給休暇平均取得日数の実績は、部内全体で18日でした。最も多い人だと、48日も取得されている方もいるなど、FS FRAには、ワークライフバランスを大切にしながら働ける環境があります。
以上、「PwCあらたFS FRAの6つの特徴」をお届けしました。みなさんはいくつご存知だったでしょうか?
生涯を通じて公認会計士として働き続けられる場所を選ぼうと思った時、専門性、やりがい、そして、ワークライフバランスなど、いくつかの重要な要素があるかと思いますが、FS FRAは金融やアドバイザリーに興味のある会計士の方にとってはそれらを満たす職場ではないでしょうか。
この記事で、FS FRAの新たな一面と魅力を発見していただけたらうれしいです。
続編では、PwCあらたFS FRAメンバーのインタビューをお届けしています。合わせてご覧ください!
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