2020年8月、9月の、決算、監査、ドラマ関連のニュースをまとめました。
2020年8月25日、27日、9月7日にリリースされた「コロナで特損前年2倍に」「市場締め出しに中国が米の監査受入容認へ」「多部未華子降板で経理ドラマ(これ経)続編中止」の3件のニュースをご紹介します。
コロナで特損前年2倍に
今年の決算は、新型コロナウィルスの影響が色濃く反映されています。KAMの早期適用でコロナ禍での資金繰り対策について開示する企業もある一方で、損益計算書でも、新型コロナウィルス関連の損失を計上する企業が増えています。
今回、2020年4月~6月期の上場企業での特別損失計上に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
新型コロナウイルスの流行を受けて2020年4~6月期決算では、これまでにない決算処理が相次いだ。店舗の休業や工場の稼働率低下に伴うコストを特別損失に計上する企業が目立ち、上場企業2088社(金融除く)の特損は合計7000億円強と、過去5年で最も多い。
引用元:特損7000億円強、上場企業の4~6月期 休業時の特損や助成金など 細かい開示焦点(日本経済新聞 2020年8月25日付)
記事によると、特別損失は合計7,181億円で前年の2倍強になったと伝えられています。ただし、日産自動車のは工場などの「操業停止等に伴う損失」を特別損失に計上する一方で、IFRSを採用しているトヨタ自動車やホンダは、同様の損失を営業費用として計上しており、一概には比較できない点も指摘しています。
新型コロナウィルスの影響はもうしばらく続くと見られており、翌期以降も損失が発生する可能性があります。将来の業績が見通しづらく投資家にとっても投資判断が難しいところです。企業の積極的な情報開示が期待されます。
詳細は以下をご参照ください。
市場締め出しに中国が米の監査受入容認へ
米国市場では、中国企業の締め出しが加速しています。監査基準を満たさない企業は2022年までに上場廃止になるとして、米国は強気な姿勢を崩しません。このまま米中の対立が激化すると思いきや、新たな展開を見せているというのです。
今回、中国企業の態度軟化に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
米国に上場する中国企業の監査を巡って米中が対立している問題で、中国証券監督管理委員会(証監会)幹部は、一部の中国国有企業の監査容認を提案し、歩み寄りの姿勢を示していることを明らかにした。
引用元:中国が米国に歩み寄り、米上場の中国企業監査で-証監会の副主席(Bloomberg 2020年8月27日付)
記事によると、方副主席は米公開会社会計監督委員会(PCAOB)に対して、米当局が中国国有企業を任意に選び出して監査を試行するという内容の提案書を送付したと伝えられています。
実現すれば、中国企業の上場廃止が回避されることになりそうです。詳細は以下をご参照ください。
多部未華子降板で「これ経」続編中止
多部未華子さんが、せっけんメーカー経理部勤務のアラサー女子社員を演じる、NHKドラマ『これは経費で落ちません!』。続編を期待していた方も多かったと思います。
今回、『これは経費で落ちません!』制作中止に関する記事が、女性自身よりリリースされています。
「多部さんが次に撮影に臨むはずだった連続ドラマの制作が突然中止されたのです」
中止となったのは’19年夏にNHKで放映された『これは経費で落ちません!』の続編だったという。ドラマ制作に携わるNHK関係者は言う。
引用元:多部未華子 直前の緊急降板…「これ経」続編中止にNHKの混乱(女性自身 2020年9月8日付)
記事によると、NHKは2021年4月からの放映を決定しており、今年10月下旬から撮影をスタートする予定でしたが、主演の多部未華子さんの事務所が降板を申し入れたことで、制作が中止になってしまったということです。
「余計なものは追いたくない」けど「公私混同は見過ごせない」森若沙名子(多部未華子さん)が、小さな経費トラブルから横領やM&Aといった全社を巻き込む大事件まで、様々な事件に巻き込まれながらも活躍する経理ドラマ、続編で見たかったのですが、あえなく制作中止になってしまいました。
詳細は以下をご参照ください。
(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧)