会計士の現行犯逮捕、会計士起業家の新サービス、論文盗用事件など6件:今月の会計士業界ニュース(2017年11月その2)

  • 2017/12/1

11月11日から11月22日にかけて、監査法人関係、実務補修生・会計士試験関係、会計士起業家による新サービスのリリースなど、複数のニュースがリリースされています。

実務補修生の論文盗用事件、四大監査法人の2017年の会計士の採用状況、2017年12月1日にリリース予定の仮装通貨取引記録・税理士紹介サービスGUARDIAN、会計士逮捕に関する記事など幅広くご紹介します。

実務補修生12人の論文盗用行為が発覚。続く信頼失墜行為になすスベは…

コピペ・引き写し…会計士の卵12人、論文盗用で処分(朝日新聞DIGITAL 2017年11月11日付)

実務補修では、会計・監査・税務などの知識に関する授業だけではなく、職業倫理に関する授業も行われますよね。昨今の不適切会計問題を受けて、会計士には、投資家の信頼に値する倫理感が特に強く求められているのではないでしょうか。

今回、将来の会計士業界を担うはずの実務補修生12人が提出した論文に盗用行為が発覚し、処分されたという記事が、朝日新聞DIGITALよりリリースされています。

 盗用行為をしていたのは、金融庁から実務補習団体として認定を受ける「会計教育研修機構」(東京)に通う補習生12人。今春から夏にかけて提出した論文で、ウェブサイトからコピー&ペーストしたり、他の資料や文献を引き写したりしていた。

引用元:コピペ・引き写し…会計士の卵12人、論文盗用で処分(朝日新聞DIGITAL 2017年11月11日付)

記事によると、あずさ監査法人と新日本監査法人、PwCあらた監査法人は、補習生が盗用していたことを認め、全員を厳重注意処分。監査法人トーマツは補習生1人を降格処分にしているそうです。ほかにも出席カードを悪用した「代返」行為が行われており、実務補修による教育を軽視した行為が横行していたようです。

会計士協会や所属する監査法人による、再発防止策が急がれています。

公認会計士を現行犯逮捕。酔った勢いで暴行

公認会計士を現行犯逮捕 地下鉄・梅田駅構内で駅員殴った疑い(サンスポ・コム 2017年11月12日付)

仕事終わりの解放感で、深酔いしてしまったのでしょうか…、会計士の信用が失われる事件がまたも起きてしまいました。

兵庫県芦屋市の公認会計士の男が、大阪市営地下鉄の駅員を殴り現行犯逮捕された記事が、サンスポ・コムよりリリースされています。

大阪府警曽根崎署は12日までに、大阪市営地下鉄の駅構内で駅員を殴りけがを負わせたとして、公務執行妨害と傷害の疑いで兵庫県芦屋市の公認会計士の男(57)を現行犯逮捕した。「殴っていない」と否認している。

引用元:公認会計士を現行犯逮捕 地下鉄・梅田駅構内で駅員殴った疑い(サンスポ・コム 2017年11月12日付)

記事によると、容疑者は駅改札で関係のないカードを使ったため出られなくなり、対応に当たった駅員に暴行を加えたとのことです。監査の質を高めるための自助努力が迫られるなか、残念な事件が起きてしまいました。

会計士起業Aerial Partners。仮想通貨の税務問題に新サービスを提供開始

仮想通貨の税務問題を解決する「Guardian」提供元が約5000万円を調達――Twitterで350件以上の相談を受け事業化(TechCrunch 2017年11月22日付)

仮想通貨に対する投資人気が高まるなか、仮想通貨の税務処理方法が分からず、税理士に確定申告を依頼したい方は多いのではないでしょうか。

ですが、投資家が税理士に確定申告を依頼したくても対応できる税理士がほとんどいないのが現状なのだそうです。この税務相談の問題にいち早く気づいたAerial Partnersが、仮想通貨の税務問題に対応するため、2017年12月1日より新サービスを提供することになりました。この件に関する記事が、TechCrunchよりリリースされています。

個人で仮想通貨の取引を始めた人も一気に増えたことによって今後大きな問題となるのが税務、つまり確定申告だ。ビットコインに関しては9月に国税庁が課税の取り扱いについての見解を公表しているが、実際どうしたらいいのかわからないという人も多いのではないだろうか。そんな仮想通貨の税務問題に取り組むのが、12月1日にリリース(一次申し込み開始)予定の税理士紹介・記帳代行サービス「Guardian」だ。

引用元:仮想通貨の税務問題を解決する「Guardian」提供元が約5000万円を調達――Twitterで350件以上の相談を受け事業化(TechCrunch 2017年11月22日付)

記事によると、Aerial Partnersの代表取締役の沼澤健人氏は、あずさ監査法人を経て起業しました。沼澤氏自身も仮想通貨投資を行っていた経験から、仮想通貨に関する税務サービスの必要性を感じたそうです。

「Guardian」を利用することで、投資家は仮想通貨に精通した税理士の税務サービスが受けられるとともに、税理士も複雑な仮想通貨税務計算に必要なシステムの提供や取引記録のサポートが受けられるようになります。

なお、Aerial Partnersはサービス公開に先立ち、日本テクノロジーベンチャーパートナーズおよびCAMPFIRE代表取締役の家入一真氏、3ミニッツ取締役CFOの石倉壱彦氏(公認会計士)を含む複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約5,000万円の資金調達を行うそうです。

確定申告時期を間近にひかえて、仮想通貨取引に関連したサービスの需要は高まりそうです。

公認会計士の人気回復の理由と、これから求められる会計士像は

「消える職業」公認会計士が人気回復基調のワケ 試験合格者、2年連続で増加の吉報(現代ビジネス 2017年11月22日付)

ここ数年間、公認会計士試験の申込者数は下落傾向にありました。景気回復で民間企業への就職の人気が高まったり、試験に合格しても監査法人で募集がなく就職先がなかったりしていたことが理由です。

その状況に危機感を感じた公認会計士協会は、今年に入ってPR動画を作成しています。ご覧になった方は、インパクトある内容に驚かれたのではないでしょうか。

PR動画が功を奏するのはまだ先になりますが、会計士の人気回復に関する記事が、現代ビジネスよりリリースされています。

「ようやく底入れした」と、胸をなでおろすのは、日本公認会計士協会の役員も務めたベテラン会計士。ここ数年、会計士の不人気ぶりが目立っていたことに危機感を募らせていた。11月17日に金融庁が発表した2017年の公認会計士試験合格者は1231人と前年に比べて123人増加した。2016年には1051人まで減っていたが、2年連続の増加となった。

引用元:「消える職業」公認会計士が人気回復基調のワケ 試験合格者、2年連続で増加の吉報(現代ビジネス 2017年11月22日付)

今年の合格率は11.2%と高く、2011年の6.5%から6年連続で上昇しています。また四大監査法人合計で1,000人弱の採用が見込まれており、合格後の良好な就職環境も、受験申込者増を牽引した理由といえそうです。

さらに記事では、仮想通貨ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンを用いることで、会計帳簿が正しいか証明する会計監査自体がなくなる可能性を指摘しています。

ニーズに合った専門能力を持つ会計士合格者が輩出されるように、会計士試験にも変化が求められています。

四大監査法人の採用増でも人手不足感

4大監査法人、17年度採用は1%増 会計不祥事響く(日本経済新聞 2017年11月17日付)

不適切会計問題を受けて、監査の質を高めるための人材の確保が急がれています。その需要にこたえるように、会計士の人気は回復し、2年連続の合格者増になりました。各監査法人とも一人でも多く採用して、人手不足を解消したいところではないでしょうか。

日本経済新聞では、2017年度の四大監査法人の採用に関する記事をリリースしています。

新日本監査法人など4大監査法人による2017年度の公認会計士の採用計画がまとまった。4社合計で970人を採用する見通しで、16年度実績に比べ1%増にとどまる見通し。会計監査の現場では不正会計やルールの国際化への対応で人手不足感が強いが、採用の前提となる会計士試験の合格者は17年度もほぼ前年並みとみられ、厳しい採用環境が続きそうだ。

引用元:4大監査法人、17年度採用は1%増 会計不祥事響く(日本経済新聞 2017年11月17日付)

記事では、会計士試験合格者の就職の動向に言及しています。投資家から損害賠償請求され、会計士のリスクが高まるなか、合格しても監査法人に入らない人が増えてきているそうです。今年合格者が増えたからと言って、監査法人の採用増加に直結しない厳しい状況です。

公認会計士協会・監査法人は、試験合格者に監査の魅力を感じてもらえるようなPR作戦を打ち出せるのでしょうか。

元阪神投手が引退から公認会計士になった現在まで振り返る

38歳、元阪神投手の公認会計士が悟った真実(東洋経済ONLINE 2017年11月17日付)

元プロ野球選手が公認会計士試験に合格したニュースを覚えている方も多いのではないでしょうか。元阪神投手の奥村武博氏です。2013年に公認会計士試験に合格し、今年2017年7月に公認会計士に登録されました。

プロ野球選手から公認会計士になった現在までの16年間を振り返った記事が、東洋経済ONLINEよりリリースされています。

今年7月、1人の公認会計士が誕生した。難関の公認会計士試験に合格後、今夏、監査法人での2年間の実務を終えて、公認会計士として認可されたのだ。難関とはいえ、公認会計士の合格者数は年間1000人超。ただ、彼のキャリアはひときわ異色だ。プロ野球、阪神タイガースに1997年ドラフト6位で指名され、投手として在籍した元プロ野球選手なのだ。元プロ野球選手が公認会計士になるのは初の快挙。新たな夢を叶え、第一歩を踏み出した奥村武博氏が、決して平坦ではなかった道のりを語る。

引用元:38歳、元阪神投手の公認会計士が悟った真実(東洋経済ONLINE 2017年11月17日付)

記事では、戦力外通告を受けてのトライアウト参加、そしてプロ野球選手の道を諦めて飲食業へ、公認会計士資格との出会いなど、元プロ野球選手がなぜ公認会計士になったのかが詳細に記されています。

また、奥村氏は自身の転職経験をもとに、アスリートのキャリア形成に取り組む「一般社団法人アスリートデュアルキャリア推進機構」を設立し、代表理事に就任しているそうです。会計士の枠組みにとらわれないビジネスの視点は、異色の経歴を歩んできたからこそ発想できるものなのかもしれません。

(ライター 大津留ぐみ

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