転職で必要とされる英語力はどれくらいか?:会計士のキャリア小六法 第9回

  • 2014/9/25

 

前回のキャリア小六法では、公認会計士はTOEICを何点とればいいのか?と題して、公認会計士のキャリアアップに必要なTOEICの点数について解説しました。

しかしながら、転職においては英語力は『TOEICのスコア』だけでなく『実務レベル』でも評価されます。転職市場ではどのような水準で英語力が求められているのでしょうか?

今回は、会計ファームや企業の中途採用で求められる英語力をレベル1から7までの7段階に分類して解説します。

英語力があまり必要とされないレベル1~3

まずはまったく、もしくは、あまり英語力を必要とされない求人についてです。ここでは3段階に分類してみます。

【レベル1】 英語力は不要

⇒英語力が全く必要とされないケースです。英語を使用する業務が無いので英語力が必要とされません。

【レベル2】 TOEIC600点以上/英語にアレルギーがない程度

⇒業務においてたまに英語を使用するケースです。こういった求人では英語にアレルギーがなければOKなど、初級レベルの英語力で応募可能です。TOEICは600点程度を取得していればベターというイメージです。

【レベル3】 TOEIC700点以上/簡単な読み・書きが可能

⇒業務において簡単な英文メールのやりとりや文書読解があるケースです。もしくは、将来的に英語を使用することになるので、TOEICで700点以上など基礎的な英語力が必要とされるケースもあります。このレベルでは、実務での英語使用経験があればベターですが、TOEIC700点以上を取得していれば実務での英語使用経験はなくともOKな場合もあります。

この【レベル1~3】においては、それほど英語力は必要とされません。監査で英語を使用している公認会計士の場合は、ここまでのレベルは問題なくクリアできるのではないでしょうか。

本格的に英語力が求められ始めるレベル4

それでは、【レベル4】以降を見てみましょう。キャリアアップのポイントとなるのは【レベル4】以降で、ここからは本格的に英語力が必要となります。

【レベル4】 TOEIC800点以上/英文書類の読解・簡単なメール作成が可能な英語力

⇒業務において日常的に英語を使用するため、一定の英語力が必要とされるケースです。

レベル4は、会計分野ですと、主に読み書きを中心として「英文財務諸表や契約書などの公式な英文ビジネス文書の読解力」や「英文メールの作成能力」が求められます。

この【レベル4】ではビジネス英会話は必要とされないため(ただし、会話力があればベターというケースが多い)、大手監査法人でグローバル企業の監査(英文財務諸表や契約書の読解、インストラクションの作成、アニュアルレポートの作成支援など)を行なっており、かつ、TOEIC800点以上を取得している会計士であれば条件を満たしやすいと言えます。

また、このレベルの英語力は、総合商社や大手メーカーのような「海外展開している日系大手企業」や「外資系企業」、大手監査法人系FASに代表される「国際業務を扱うファーム」などで求められる傾向にありますので、【レベル4】を満たす英語力を有していると、応募できる求人数や転職エージェントから紹介される求人数も大幅に増加するなど転職のチャンスも広がります。

ビジネス英会話が必要とされるレベル5以降

そして、【レベル5】以降では、「ビジネス英会話」の要素が入ってきます。レベル5以降でも、TOEICでは800点以上のスコアを求められますが、「英会話力」が必要となりますので、TOEICあくまで参考という感じで実際の英語力が重視され始めます。

【レベル5】 読み書き+社内との英会話/社内ミーティングや日常英会話が可能な英会話力

⇒レベル5の英語力は、上司や同僚が外国人となる求人に求められることが多く、流暢でなくて構わないので、自らの意思を上司や同僚に伝えられる英会話力が求められます。こういった求人は主に上司が外国人である外資系企業などで見られ、英語面接が行われるケースもあります。

【レベル6】 読み書き+社外との英会話/社外とのミーティングが可能な英会話力

⇒社外の人たちとのミーティングがあるポジションの求人では、より上級の英語力が求められます。

経理財務などのバックオフィス職においては、社外との英語ミーティングはあまりありませんので、このレベルの英語力を求められるケースは少なめですが、外資系企業の日本法人のCFO職やコントローラー職などでは、本国親会社や海外グループ会社とのミーティングがあるためこのレベルの英語力が求められることもあります。

国際案件を取り扱うFASやコンサルティングファームでも若手のうちはここまでの英語力が必須とされることはそれほど多くはありませんが、管理職以上のポジションではこのレベルの英語力が求められることが多くなります。

【レベル7】 ネイティブレベル/社外との高度な交渉が可能な英語力

⇒レベル7は、高度な交渉(ハードネゴシエーション)ができる英語力求められます。

このレベルの英語力を求める求人は会計・ファイナンス系の求人ではあまり見受けられず、外国人相手にタフな交渉を行う外資系投資銀行や外資系企業の幹部ポジションなど一部の職種で稀に見受けられる程度です。

20代~30代前半まではポテンシャルがあればOK。年齢が上がると…

以上、7段階に分類して解説させて頂きましたが、皆さんの現在の英語力はどのレベルでしょうか?

「英語力が必要な求人」というと、【レベル5】や【レベル6】クラスの英会話のできる英語力をイメージされる方もおられるかと思いますが、若手のうちは【レベル4】くらいの英語力があれば、転職市場では十分有利になります。

ただし、求められる英語力は年齢によって変わってくることもあり、20代~30代前半の人材をターゲットにした募集では、今後の伸びしろやポテンシャルを評価し、【レベル4】くらいまで良い傾向がありますが、30代半ば以降をターゲットにした求人では、管理職として【レベル5~6】の英語力を求められるケースも多くなります。そういった点からも英語を使う仕事にチャレンジするのであれば若いうちが良いと言えるでしょう。

今回は以上です。 上記を参考に英語力アップを目指してみてください。

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