【第8回】公認会計士はTOEICを何点とれば転職に有利なのか?:会計士のキャリア小六法

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「会計士のキャリア小六法」では、「会計士のキャリア形成についての考え方のポイント」をミニコラム形式でみなさんにわかりやすくお伝えしていきます。

第8回は「公認会計士はTOEICを何点とれば転職に有利なのか?」です。

世間では「これからはグローバル化の時代」と言われ、一般事業会社や監査法人でも英語力の必要性が指摘されるようになってきました。

このような環境で、公認会計士の転職やキャリアアップにはTOEICはどれくらい必要なのでしょうか?

まずは700点、理想は800点以上

前回のキャリア小六法でも少し触れましたが、公認会計士が転職を意識する場合、まずはTOEIC700理想的な点数としては800点以上が目安となります。

TOEICに関しては、受験する企業のレベルにもよりますが、一般的には、600点以上であれば履歴書に書ける点数であり、700点以上だと多少アピールになるイメージです。

実際、海外展開する日系の大企業などでは、管理職への昇格要件としてTOIEC700点や730点の取得を設けている企業もありますので、公認会計士の場合も、まずは700点をひとつの区切りとして捉えると良いと言えるでしょう。

TOEIC800点以上の公認会計士は全体の20%未満!?

一方で、企業の募集の中でも英語力が必須とされる求人では、TOEIC800点(または、それと同等)以上の英語力を目安にしているものが多く見受けられます。

また、オフィシャルなデータではありませんが、以前、公認会計士ナビにて会計分野に強い複数の転職エージェントに登録者情報をヒアリングしてみたところ、TOEIC800点以上を取得している公認会計士は約16%という結果が出ました。

これは転職やキャリアアップを考えている公認会計士をサンプルとしているため、会計士全体の平均より高い数値となっている可能性はありますが、TOEIC800点以上を取得していれば転職市場における公認会計士の上位20%程度には入っていると想定できます。

英語が苦手な人にとって、TOEIC対策や英語の勉強はなかなか前向きになれないものかもしれませんが、TOEIC800点以上を取得することによって会計士の中でも英語力上位20%に入れる可能性があると考えれば、モチベーションにつながりやすいのではないでしょうか。

他の転職希望者と差をつけるためにはTOEIC800点以上を目標に頑張ってみてください。

TOEICでは最大瞬間風速で高得点を目指すのがよい!?

とは言え、英語の勉強をずっと続けていくにはモチベーションがなかなか続かないのも事実でしょう。

TOEICの点数とビジネスでの英語力は必ずしも比例しませんが、TOEICは点数を取得すればとりあえず履歴書に記載でき、転職の際のアピールになりますので、まずは最大瞬間風速で高得点を目指すという考え方もあります。

特に、TOEICは英語と言ってもあくまで試験ですので、しっかり対策をすればテクニックによってある程度までは点数が伸びます。公認会計士試験を突破した基礎学力があればTOEIC800点は決して狙えない点数ではないと思いますので、半年や1年など期限を決めてチャレンジしてみるのもオススメです。

さて、転職においてTOEICが評価されるとはいえ、

TOEICの点数が高くても実務で使えなければ意味がないですよね?」

という意見や、

TOEICとは別に実際の英語力はどれくらい必要とされるのかな?」

という疑問もあると思います。

次回はこれに関して解説します。

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初稿:2013年12月19日
第2稿:2019年4月30日改訂

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この記事の著者

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【手塚佳彦/公認会計士ナビ編集長・株式会社ワイズアライアンス代表取締役CEO】 神戸大学卒業後、会計・税務・ファイナンス分野に特化した転職エージェントにて約10年勤務。東京、大阪、名古屋の3拠点にて人材紹介・転職支援、支社起ち上げ、事業企画等に従事。その後、グローバルネットワークに加盟するアドバイザリーファームにてWEB事業開発、採用・人材戦略を担当するなど、会計・税務・ファイナンス業界に精通。また、株式会社MisocaのアドバイザーとしてMisoca経営陣を創業期から支え、弥生へのEXITを支援するなどスタートアップ業界にも造詣が深い。 2013年10月、株式会社ワイズアライアンス設立、代表取締役CEO(Chief Executive Officer)就任、公認会計士ナビ編集長。

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