本日、平成27年度修了考査の合格発表が行われました。
本年のこの「平成27年度修了考査」は、平成18年度に公認会計士試験制度が新制度へと移行し、旧3次試験が修了考査へと変更されてからちょうど10年目の修了考査となります。
本年の合格発表に関する概要は下記の通りです。
平成27年度・修了考査合格者の概要
【受験願書提出者数】1,954 名
【受験者】 1,811名
【合格者】 1,301名
【対受験願書提出者数合格率】 66.6%
【対受験者数合格率】 71.8%
合格者数と合格率
合格者数は過去8年で最低の水準
平成27年度の修了考査における「合格者数」は前年度の1,438名と比較して137名減の1,301名となりました。これは過去8年で最低の水準であり、平成23年度の2,378名をピークに4年連続の減少となっています。
対受験者数合格率は71.8%、過去7年で最高
※平成18年度・修了試験の「対受験願書提出者数合格率」は開示されていないため、旧3次試験を受験した51名のデータとなっています。
「対受験願書提出者数合格率」は66.6%となり、昨年の65.3%からアップしています。また、「対受験者数合格率」も71.8%と昨年の70.8%を1%上回る結果となり、過去7年で最も高い合格率となっています。対受験者数合格率は、ここ数年、60%台となる年が多く見られたのが、2年連続の70%超えとなっています。
本年度の特徴と今後の傾向
今年度も前年度に続き合格者数が減少していますが、これは受験者数自体が減少したことに起因しています。
ただし、今回の主な受験対象者は平成24年(2012年)の会計士試験合格者であり、図3のように平成20年(2008年)以降は会計士試験の合格者数(修了考査の受験対象者の母数)がコンスタントに減少しているため、本年の合格者数の減少自体は自然な流れであり、特筆すべき事象があったわけではないと考えられます。
一方で、会計士試験の合格者数は平成24年以降も減少傾向にあることから、来年以降の修了考査の合格者数も減少となる可能性が高いと考えられます。
また、合格率(対受験者数)に関しては前述のとおり今年も70%以上となりました。合格率に関しては一時期、ややダウントレンドが見られていましたが、今回の結果により70%前後の水準が続く形となりましたので、今後も同程度の水準が続く可能性が高いのではないかとも考えられます。
なお、本年の修了考査合格者1,301名すべてが公認会計士協会の正会員登録を行ったとすると、公認会計士(正会員)数は28,160名(2015年12月31日現在)から29,461名へと増えることとなり、約4.62%増加することとなります。
※本文中のデータは全て公認会計士協会発表のデータより作成。
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