本日、令和6年度修了考査の合格発表が行われました。
合格された皆様、おめでとうございます。また、残念ながら不合格となってしまった皆様におかれましては、次回、良い結果が得られますよう祈念しております。
さて、今年の修了考査の結果はどうだったのでしょうか?本記事では、令和6年度の修了考査の合格発表の内容(合格者数・合格率・男女比、過去の推移等)を詳しく考察していきます。
令和6年度・修了考査合格者の概要
まず、令和6年度の合格発表に関する概要は下記の通りです。
【受験願書提出者数】1,940名(男性1,509名、女性431名)※女性比率22.2%
【受験者】1,800名(男性1,398名、女性402名)※女性比率22.3%
【合格者】1,388名(男性1,080名、女性308名)※女性比率22.2%
【合格者の年齢】平均年齢28.8歳、最高年齢62歳、最低年齢23歳
【対受験願書提出者数合格率】71.5%
【対受験者数合格率】77.1%
合格者数と合格率
合格者数は前年比107名減少
さて、合格者数や合格率を見ていきましょう。
まずは受験者数と合格者数です。
令和6年度の修了考査における「受験者」の総数は昨年の1,958名から1,800名へと減少しています。また、「合格者数」は1,388名と、前年度の1,495名と比較して107名の減少となっています。
受験者数の増減は、3~4年程度前の論文式試験の合格者数と相関性が高い傾向にありますが、参考までに近年の論文式試験の合格者数の推移は以下になります。
対受験者数合格率は77.1%!過去最高の数字に
続いて合格率を見てみましょう。
一時期、大きく低下し、昨年も回復基調にあった合格率ですが、本年も大きく改善しています。
※平成18年度・修了試験の「対受験願書提出者数合格率」は開示されていないため、旧3次試験を受験した51名のデータとなっています。
「対受験願書提出者数合格率」は71.5%と、昨年の69.7%から1.8%のアップとなっています。
また、「対受験者数合格率」も77.1%と、前年の76.4%より0.7%アップとなっており、修了考査の開始以来、過去最高の数字となっています。
以前の修了考査は、70%程度の合格率で推移していましたが、2年連続でそれを上回る水準となっており、従来以上の水準となっています。
男女別合格者数、合格者の年齢は?
男女別の合格者数はどうでしょうか。
【受験願書提出者数】1,940名(男性1,509名、女性431名)※女性比率22.2%
【受験者】1,800名(男性1,398名、女性402名)※女性比率22.3%
【合格者】1,388名(男性1,080名、女性308名)※女性比率22.2%
【合格者の年齢】平均年齢28.8歳、最高年齢62歳、最低年齢23歳
今年の合格者の平均年齢は28.8歳であり、ここ数年の論文式試験の合格年齢の低下と相まって、修了考査の合格者の平均年齢も20代となっています。
また、女性比率は22.2%となっています。公認会計士協会や大手監査法人を始めとして、業界全体で女性会計士増加のための広報活動や勤務環境の整備も進んでいますが、その辺りを考慮すると、もう少し女性比率が高まっていって欲しいとも感じます。
氏名非公表制度は合格者の14.0%が利用
現在の修了考査では、受験者本人から申請があれば、合格発表時に氏名を公表せず受験番号のみを公表することが可能となっています。
今回の修了考査においても、全国で194名、合格者全体の14.0%の方が氏名非公表制度を利用しています。
制度開始以降の推移は以下のグラフの通りで、一昨年に利用率が大きく高まったものの、この3年は13~14%で推移しています。
「公認会計士のキャリア」は過渡期に入る!?引き続き求職者が有利な「売り手市場」だが…
今回の修了考査合格者1,388名すべてが公認会計士協会の正会員登録を行ったとすると、公認会計士(正会員)数は36,686名(2025年2月末現在)から38,074名へと、約3.8%増加することとなります。
また、修了考査の合格をきっかけとして、転職や今後のキャリアを考える方々もおられるかと思います。
転職市場全体を眺めると、日本全体が人不足の状況であり、公認会計士業界においても例外に漏れず人不足の状況が続いています。そのため、公認会計士の転職に関しても、3~5年程度以上の監査経験のある公認会計士の方であれば、転職すること自体は容易な市場となっています。監査、各種アドバイザリー(FAS、税務など)、事業会社(スタートアップ~大企業)など、いずれのジャンルでも転職のチャンスは大きいでしょう。
一方で、会計・ファイナンス分野をとりまく市場については、変化の兆しも見られます。
ここ数年でも、公認会計士登録に必要な実務要件が3年となり、監査法人のパートナーには金商法監査における一定以上の経験者を置くことが必要となるなど、改めて監査経験の重要性が見直されている動きが感じられます。
また先日は、長らく続くグロース株やスタートアップ業界の低迷に追い打ちをかけるように、東証がグロース市場に時価総額100億円の上場維持基準を設けることを検討しているとの報道もでています。
スタートアップ業界ではVCのビジネスモデルの危機や変化の必要性の声も聞かれる中、この施策によって国内のスタートアップ・IPOのエコシステムがさらに大きく変容し、IPOコンサルやCFO・管理部長といった公認会計士の活躍フィールドへの変化も起こっていくというシナリオも考えられます。
公認会計士のキャリアの成功モデルも過渡期に入るかもしれないそんな時代の中で、若手会計士の皆様には、時代の変化を読み、それに対応していくより一層の力が求められていくかもしれません。
修了考査の結果をきっかけとし、ひとりでも多くの会計士の方が充実したキャリアを歩めるよう祈念しています。
以上、本年の修了考査に関する考察でした。
公認会計士ナビでは、引き続き修了考査の動向をウォッチしていきます。
※本文中のデータは全て公認会計士協会発表のデータより作成。
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