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本日、令和7年度修了考査の合格発表が行われました。
見事合格された皆様、本当におめでとうございます。残念ながら今回は不合格となってしまった皆様におかれましても、次回はご自身の力が発揮できるよう心より祈念しております。
本記事では、公認会計士試験合格後の集大成である「令和7年度 修了考査」の合格発表の内容(合格者数・合格率・年齢層など)について、日本公認会計士協会発表の最新データをもとに詳しく考察していきます。修了考査に関するデータを複数の角度から整理してありますので、ぜひ最後までご覧ください。
令和7年度・修了考査合格者の概要
まず、令和7年度の合格発表に関する概要は下記の通りです。
【受験願書提出者数】1,941名(男性1,513名、女性428名)※女性比率22.1%
【受験者】1,785名(男性1,385名、女性400名)※女性比率22.4%
【合格者】1,364名(男性1,059名、女性305名)※女性比率22.4%
【合格者の年齢】平均年齢28.3歳、最高年齢58歳、最低年齢22歳
【対受験願書提出者数合格率】70.3%
【対受験者数合格率】76.4%
合格者数と合格率
合格者数は前年比で微減

図1:修了考査における過去20年間の合格者数
さて、合格者数や合格率を見ていきましょう。
まずは受験者数と合格者数です。
令和7年度の修了考査における「受験者」の総数は昨年の1,800名から1,785名へと微減しています。また、「合格者数」は1,364名と、前年度の1,388名と比較して24名の減少となっています。
受験者数の増減は、3~4年程度前の論文式試験の合格者数と相関性が高い傾向にありますが、参考までに近年の論文式試験の合格者数の推移は以下になります。

*参考:公認会計士試験論文式試験の合格者数ならびに合格率の推移
対受験者数合格率は高水準の76.4%!
続いて合格率を見てみましょう。
注目の合格率ですが、「対受験願書提出者数合格率」は70.3%(昨年71.5%)、「対受験者数合格率」は76.4%(昨年77.1%)となりました。 過去最高の数字を記録した昨年からわずかに低下したものの、以前は70%程度で推移していた修了考査において、76%台という数字は極めて高い水準を維持していると言えます。

図2:修了考査における 過去20年間の合格率
※平成18年度・修了試験の「対受験願書提出者数合格率」は開示されていないため、旧3次試験を受験した51名のデータとなっています。
この数年、修了考査の合格率は安定して高い水準で推移しており、実務補習の成果をしっかりと発揮できれば報われる試験傾向が続いていると考えられます。
男女別合格者数、合格者年齢は若年化が進む
男女別の合格者数をより詳細に見ていきます。
【受験願書提出者数】1,941名(男性1,513名、女性428名)※女性比率22.1%
【受験者】1,785名(男性1,385名、女性400名)※女性比率22.4%
【合格者】1,364名(男性1,059名、女性305名)※女性比率22.4%
【合格者の年齢】平均年齢28.3歳、最高年齢58歳、最低年齢22歳
女性比率に関しては、合格者全体のうち22.4%となり、昨年の22.2%からわずかに上昇しました。業界全体で女性会計士の活躍を推進する働き方改革や広報活動が進む中、今後さらにこの割合が高まっていくことが期待されます。
年齢層に目を向けると、今年の合格者の平均年齢は28.3歳(最高年齢58歳、最低年齢22歳)でした。昨年の平均年齢28.8歳からさらに0.5歳若返っており、公認会計士試験(論文式試験)の合格年齢の低下トレンドが、修了考査にも現れていることが読み取れます。
氏名非公表制度は合格者の11.2%が利用
現在の修了考査では、受験者本人から申請があれば、合格発表時に氏名を公表せず受験番号のみを公表することが可能となっています。
今回の修了考査においても、全国で153名、合格者全体の11.2%の方が氏名非公表制度を利用しています。
制度開始以降の推移は以下のグラフの通りで、一時期、利用率が大きく高まったものの、この昨年、本年と2年連続で定価しています。

図3:修了考査における氏名非公表制度利用者の人数とその割合
「公認会計士のキャリア」は過渡期に入る!?引き続き求職者が有利な「売り手市場」だが…
今回の修了考査合格者1,364名すべてが公認会計士協会の正会員登録を行ったとすると、公認会計士(正会員)数は37,715名(2026年3月末現在)から39,079名へと、約3.6%増加することとなります。いよいよ公認会計士(正会員)が4万人の大台にのる時が近づきつつあります。
また、修了考査合格という大きな節目を迎え、ご自身の今後のキャリアや転職について考え始める方も多いのではないでしょうか。
公認会計士の転職市場は、日本全体の人手不足を背景に引き続き強固な「売り手市場」が継続しています。
監査を筆頭に、FASや税務などの各種アドバイザリー、そしてスタートアップから大企業に至るまでの事業会社など、会計士の専門性を求めるフィールドは広がり続けており、一定の監査経験を持つ方であれば多様な選択肢からキャリアを描ける恵まれた環境にあります。
一方で、「公認会計士のキャリアは過渡期に入りつつある」という視点も忘れてはなりません。
上場会社等監査人登録を行う監査法人への基準が厳格化される動きもあり、「監査経験の深さ」が見直される傾向があります。IPOにおいては、東証グロースの「100億円基準」により、市況に大きな変化が訪れています。また、AIエージェントの登場によって、監査、経理、FASなど公認会計士が関わる業務において、全方位的に「作業」がAIに代替されていく可能性にも注視すべきでしょう。
公認会計士のキャリアの成功モデルが変化していくと思われる、そんな時代の中で、若手会計士の皆様には、時代の変化を読み、それに対応していくより一層の力が求められていくのではないでしょうか。
修了考査の結果をきっかけとし、ひとりでも多くの会計士の方が充実したキャリアを歩めるよう祈念しています。
以上、本年の修了考査に関する考察でした。
公認会計士ナビでは、引き続き修了考査の動向をウォッチしていきます。
※本文中のデータは全て公認会計士協会発表のデータより作成。
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