去る、平成24年11月12日(月)、平成24年公認会計士試験の合格者が発表されました。今年度の合格者に関する概要は下記の通りです。
合格者数と合格率
本年の公認会計士試験における合格者数は平成18年の新制度移行後、最少の1,347名となりました。また、合格率も7.5%と昨年を1%上回ったものの、旧制度の最後の3年間の平均(8.5%程度)よりも低い合格率となりました。全体的な傾向としては、合格者数・合格率共に旧制度とほぼ同じ水準に戻ったと言えます。
平成24年 公認会計士試験 合格者の概要
【総受験者数】 17,894名(前年比22.7%減)
【合格者数】 1,347名(新制度移行後、最少)
【合格率】 7.5%(昨年の6.5%からアップ)
【合格者最高年齢】 59歳
【合格者最低年齢】 18歳
※女性合格者:249名、女性比率:18.5%
※20代の合格者比率77.5%
※大学(および短大)在学中の合格者22.1%
【公認会計士試験 過去10年間の合格者数と合格率】
公認会計士試験の受験者数
今回の公認会計士試験では、受験者数が前年比22.7%減の17,894人と激減している点も特徴的です。
一方で、過去の公認会計士試験の受験者数を振り返ってみると、旧制度最終年の平成17年の受験者数は15,322人となっています。公認会計士試験の受験者数自体はここ数年、減少傾向にあるものの、今年の17,894人という数字は過去の受験者数と比較するとわずかながら多い状況にあります。
【過去10年間における公認会計士試験受験者数の推移(単位:人)】
このように、公認会計士試験は「受験者数」「合格者数」「合格率」ともに過去の水準へと戻りつつあります。このことから“公認会計士試験はかつてのような「難関試験」に戻りつつある”とも言えるでしょう。一方で、長引く不況や日本経済の低迷などから、疲弊した監査法人の体力もまだまだ戻りきっておらず、公認会計士業界が活気を取り戻すにはまだ時間がかかると言えそうです。
※本文中のデータは全て「平成24年公認会計士試験 合格者調」より作成。