同期や上司と差がつく5つのキャリア要素:会計士のキャリア小六法 第6回

  • 2014/1/21

 

前回のキャリア小六法では、公認会計士のキャリアの基礎となるキャリアファンダメンタルズとして5つの要素についてお伝えしましたが、今回はその5つの要素についてもう少し詳しく解説していきます。

まず、前回のおさらいですが、公認会計士のキャリアファンダメンタルズは下記の5つによって構成されます。

  1. 年齢
  2. 学歴・社歴
  3. 公認会計士試験合格までの期間
  4. 修了考査(旧3次試験)の合格
  5. 英語力

1、2、5に関しては、公認会計士に限らず、ビジネスパーソン全般に当てはまる項目であり、3と4は公認会計士特有の項目になりますが、それぞれの項目はどのようなに評価につながるのでしょうか?

年齢や学歴などはデリケートな話題で誤解も生みかねないため、一般的のメディアではあまり触れられませんが、わずかばかり実情に触れてみたいと思います。

 

1:年齢 -20代後半がピーク、若いほうが有利ではある

転職に関して「35歳限界説」という言葉を聞いたことがある人もおられるかもしれませんが、転職市場では年齢が高くなるほど求人が少なくなります。

そのため、転職市場では、年齢は若いほうがベターであり、20代半ばから後半あたりの年齢で評価が最も高くなります。30歳以降では、年齢が高くなるにつれ転職市場での評価は緩やかに劣化し、求人は少なくなっていきます。そのため、年齢は若いほうが転職には有利になります。(ちなみに、こうゆう話題になると「若いうちに早く転職しましょう!」と煽る転職エージェントもいたりしますが、35歳は決して転職の限界年齢ではありませんし、しっかりとキャリアをメンテナンスしておけば、年齢を経ても劣化しにくいキャリアを作ることができます。)

※年齢に関しては第1回第4回の転職適齢期シリーズもご参考ください。

 

2:学歴・社歴 -学歴・社歴は転職に影響するのか!?

転職市場では、「どのような大学を卒業しているか」や「どんな企業で働いていきたか」が評価の対象となる場合もあります。 

学歴の話をすると「学歴主義」や「学歴差別」「学閥」のようなネガティブなイメージがありますが、ここでの趣旨はそういったものではなく(一部、そう言った視点で選考する企業も世の中にはありますが、、、)、公認会計士が転職するフィールドは、会計・ファイナンスなど「高度な専門性」や「知的生産性」を提供する職種が多いため、「知的レベルの高さ(頭の良さ)」を図る指針として学歴も参考にされる側面があります。(特に金融やコンサルティング業界など高い知的レベルが要求される分野ほど学歴も重視されやすくなります。)

社歴に関しては、転職回数が多いと評価が下がるため、転職しすぎないこともポイントです。また、在籍企業は有名企業や大手企業に勤務している方が評価は高くなる傾向にあります。

ただし、学歴や社歴はあくまで履歴書上のものなので、書類選考や面接の第一印象ではプラスになるものの、最終的に面接で評価されるかどうかは別の話となります。(転職市場ではヒューマンスキルや経験なども評価されますが、それらがどう評価されるかは今後、改めて解説していきます。)

 

3:公認会計士試験合格までの期間 -短期で合格しているほうが好評価

公認会計士は試験に合格しているだけでなく、合格までの期間が短いほど好評価となります。一般的には、大学在学中に合格していると評価が最も高く、大学卒業後、短い期間で合格しているほど評価は高くなります。これも学歴などと同じく、短期で合格していることによって「頭が良い」という印象を与える効果があるためです。

 

4:修了考査(旧3次試験)の期間 -なるべく1回で合格することを目指す

かつては、受験すればほぼ全ての会計士が合格していた修了考査 (旧3次試験)ですが、現在は70%代まで合格率が低下しています。この修了考査は、大部分の会計士がストレートに合格する試験である ため、何度も落ちたり、合格しないままにしておくことは評価ダウンにつながる場合もあります。そのため、修了考査はなるべく1回で合格することを心がけることが重要です。

 

5:英語力 -目安はまずはTOEIC800点

近年では、日本企業のグローバル化が進んでいることもあり、英語力もファンダメンタルズとして重視されてきています。また、英語力があれば外資系企業やクロスボーダーディールを扱うアドバイザリーファームなど応募できる求人数も増えるため、転職活動を有利に進めやすくなります。

英語力の基準としては、実務で英語を使った経験があるかないかに関わらず、TOEICで800点あれば転職市場ではひとまずは高めの評価を受けることができます。TOEICなどの英語資格に加えて、実務での英語使用経験が豊富であれば、それに比例して評価が高まっていきます。

また、近年では、英語力だけでなく中国語などの語学力が評価対象になる場合もあります。

 

以上が公認会計士の市場価値に影響を与える5つの要素です。

 

限られたスペースでの説明のため、言葉足らずで少し誤解を与えた部分もあるかもしれませんので補足しておきますと、今号を読んで、

「え、オレ、もう30代だからキャリアアップとか転職とか厳しいの!?」

「会計士試験の合格に時間がかかったから自分は評価低いの?」

「去年、修了考査落ちたんだけど、、、ヤバい!?」

などと思われた方もおられるかもしれませんが、決して焦る必要はありません。

今回取り上げた5つの要素は確かに重要ではありますが、キャリアはスキルやパーソナリティーも含めた総合力で評価されます。また、これらすべての要素を兼ね備えている人もほとんどいませんので、皆、何かしら足りてない部分があるのが普通です。

そして、最も重要なことは、これら5つの要素の背景にあるものを理解することによって、自分に足りない部分を補い、キャリアを強くすることもできるという点です。

 

次回はこれらの要素を意識したキャリア形成について解説します。

 

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