煩雑な業務フローを見直し、バックオフィスをスマート化。月次決算を4分の1まで短縮。
株式会社FOR YOU
株式会社FOR YOUは「Future Produce Company 新しい時代のプロデュースで、未来の出会いと幸せを。」というパーパスを掲げる、広告と芸能のハイブリットエージェンシー。広告事業では、コミュニケーション・広告戦略の上流設計から制作・運用までワンストップにてありとあらゆる広告案件を実施している。また、芸能事業では、Z世代を中心としたタレント/インフルエンサーが所属し、独自のマネタイズノウハウを仕組み化することで所属タレントにとっても最高のパートナーであり続けることを目指している。
https://foru.co.jp
課題
- 表計算ソフトでの運用・管理による業務の属人化に限界を感じていた
- 上場を見据え、内部統制を強化する必要があった
- 月次決算を締めるまでに60日程度かかっており、財務会計と管理会計にボラティリティが生じていた
結果
- システム化により業務の標準化と効率化を実現し、バックオフィスのスマート化に成功した
- 内部統制が強化され、会計基準に準拠した会計業務が可能になった
- 月次決算にかかる時間が4分の1まで短縮され、かつミスの少ない正しい決算が可能になった
システム化で表計算ソフトからの脱却と、上場を見据えた内部統制の強化を実現。
「Future Produce Company 新しい時代のプロデュースで、未来の出会いと幸せを。」というパーパスを掲げ、広告・芸能をワンストップで手がける株式会社FOR YOU。表計算ソフトでの運用・管理に限界を感じ、バックオフィスのシステム化を目指してマネーフォワード クラウドを導入しました。その後、上場を見据えてマネーフォワード クラウド会計Plusへアップグレード。会計の適正化と内部統制の強化に加え、業務効率の大幅アップに成功した同社に導入時の背景や導入後の効果を伺いました。
バックオフィスの内製化と表計算ソフトからの脱却を目的に、マネーフォワード クラウドを導入しました。
――会社の概要と事業内容について教えてください。
浜口様:株式会社FOR YOUは広告と芸能のハイブリッドエージェンシーで、「Future Produce Company 新しい時代のプロデュースで、未来の出会いと幸せを。」というパーパスを掲げています。
広告事業(Communication Produce Div.)では、コミュニケーション・広告戦略の上流設計から制作・運用までワンストップで幅広く広告案件を実施しています。またタレント事業(Talent Produce Div.)では、Z世代を中心とするタレント・インフルエンサーを擁し、そのマネタイズを行っています。独自のノウハウをシステム化し、所属タレントにとって最高のパートナーであり続けることが目標です。
このように当社は、広告と芸能の両側面を持っています。そのためキャストの調整・手配から打ち出しまで幅広くカバーでき、所属タレントをスピーディーにマネタイズできることが大きな強みです。また社内の平均年齢が低く、若い世代が数多く活躍しているからこそ若者の心を掴むノウハウを確立してきました。
――浜口様、丁様のご担当業務と経理財務領域のチーム体制や役割分担について教えてください。
浜口様:私は全6名で構成されるコーポレート部門(Company Produce Div.)全体の管理部長を務めています。財務や経理を中心とし、法務・人事労務・総務・ITの業務を管掌しています。
丁様:私はコーポレート部門の財務・経理などのバックオフィス全般を担当しています。会社設立から8カ月後に入社し、勤続年数は8年近くと古株になってきました。入社当時、SNS運用ノウハウにも通じていたため、入社後しばらくは投稿記事の制作や広報なども兼務していました。しかし、今後のキャリア形成や上場も見越して現在はバックオフィス専任として勤務しています。
浜口様:経理業務は私と丁、そして経理専任のもう1名と3名体制です。月次決算の際は仕訳申請前の下書き作成・申請を丁ともう1名で行い、仕訳承認は私という流れでチェックしています。経理の専門性の高い2名と部門長の私でトリプルチェックを行うことで、ミスや見落としをなくすことを目的にこの運用体制にしています。
また、財務部門では、浜口と丁を中心にエクイティやデッドでのファイナンス手段の検討を行い、最終的に経営陣・GM・法務メンバーのチームも加わり、全体で資金調達を行う体制です。
――経理財務領域のチーム全体で掲げている目標があれば教えてください。
浜口様:将来的な上場を見据え、まず決算の適正化を現在の第一目標としています。具体的には、翌月15日までに月次決算締めを行い、今後の経営判断の材料をすみやかに提供することが目標です。
以前はどちらかというと税務寄りで、会計基準に則った経理とは言いがたい状態でした。しかし、今後上場を目指すのなら会計基準への準拠が不可欠です。したがって現在は会計基準に合わせる業務プロセスに変更し、正しい処理を心がけています。現状おおよそ目標を達成できているものの、まだ完璧とは言えません。高いハードルではありますが、今後よりいっそうの体制の強化を目指しています。
また、業務効率化も目標のひとつです。もともと少数精鋭で経理を担当してきましたが、取引量の増加にともない負担がどんどん大きくなってきていることを問題視していました。さらに昨年からインボイス制度が始まり、従来よりも確認作業が複雑になっています。このままでは、業務が回らなくなりかねません。そこで重要なポイントとなるのが、いかにITを活用するかということです。プロセスの一部にITシステムを使って省力化することで、全体の業務効率の向上を目指しています。
ただ、コーポレート部門でのIT導入は、営業部門で使用しているSalesforceをはじめとする既存システムとの連携を考慮しなければなりません。同時に、一部残っている表計算ソフトでの経理処理との連携およびシステム移行にも取り組んでいます。
――マネーフォワード クラウド導入の背景について教えてください。
丁様:先ほどお話したとおり、以前は経費精算や給与計算など経理業務の大部分をスプレッドシートや表計算ソフトで管理していました。しかし、スプレッドシートや表計算ソフトでは業務が属人化しやすく、データを作成した本人でさえ仕組みや保存場所がわからなくなることが少なくありません。
社員一人ひとりの情報を個々のシートに分けて管理し、それぞれ承認作業を行うのは非常に煩雑です。社員が少ないうちは何とか管理できていましたが、40名を超える規模となると限界を感じていました。そこで、運用をシンプルにすることを目的としてシステム化の検討を開始しました。
はじめは他社システムを導入しましたが、オンプレミス型のシステムだったため、税理士との詳細確認のやりとりがとても大変でした。そこで別の税理士に相談をしたところ、おすすめされたのがリアルタイムで情報を共有できるクラウド型の会計システムです。類似システムはほかにもありましたが、税理士と同じ会計システムを利用した方がやりとりをスムーズにできるため、マネーフォワード クラウド会計、経費、請求書、給与、年末調整の導入を決めました。
また、当時は月次決算を締めるまでに60日程度かかっていたため、システム導入することで、その状態も改善されると考えました。
上場を見据え、マネーフォワード クラウド会計Plusに移行。承認機能で内部統制を強化。
――マネーフォワード クラウド会計Plusに移行したきっかけを教えてください。
浜口様:入社した当時は、当社が上場の準備を本格的に始めた時期でした。しかし従来のマネーフォワード クラウド会計には仕訳の承認機能がなく、このままでは上場監査に対応できません。私は承認機能のあるマネーフォワード クラウド会計Plusの有用性を理解していたため、入社後すぐにアップグレードを提案しました。移行コストの面でもマネーフォワード クラウド会計Plus一択だと考えていましたので、他社システムとの比較・検討はせずにマネーフォワード クラウド会計Plusを導入したという形になります。
月次決算にかかる時間を4分の1まで短縮。ミスも削減され、より正しい決算が可能に。
――マネーフォワード クラウド会計Plus導入後の効果について教えてください。
浜口様:まず、マネーフォワード クラウド会計Plusの承認機能を活用することで、課題となっていた内部統制の強化を実現できました。さらに、会計が部門別に管理できるようになり、経理オペレーションがスマートになったと思います。ステータスの管理画面も見やすく、承認フローの進捗状況がひと目でわかるのもうれしいポイントです。
以前は補助的な使い方しかできなかった取引先別の管理機能もうまく活用できるようになり、増加する取引先別の残高もしっかり管理できるようになりました。PL/BSの項目がそれぞれ自動的に色分けされるところも確認の手間が省けているところですね。
加えて、現状の確認がリアルタイムに簡単にできるため、数値のズレや未回収項目などのリマインドがしやすくなり、月次決算の締日前に取るべきアクションが明確にできるようになったことで、財務会計と管理会計のボラティリティも解消されました。導入前に感じていた課題は、おおむね解消できたと思います。
丁様:マネーフォワードクラウドシリーズの導入前は月次決算の締めまで60日はかかっていたところ、同シリーズの導入と、その後のマネーフォワード クラウド会計Plusへのアップグレードを通じて4分の1程度に短縮できたのは大きな効果です。
さらに、ミスや決算時の修正も減り、より正しい月次決算ができるようになりました。それにより、監査に対して常に万全の体制で望めるようになってきたことも大きなメリットだと感じています。
――マネーフォワード クラウド会計Plusを実際に利用してみてどのような感想をお持ちでしょうか。
浜口様:マネーフォワード クラウド会計Plusの良さは、何といっても充実した機能と直感的に使えるUI/UXですね。銀行やクレジットカードと連携できるため、履歴が即時インポートされるところも使いやすいと思います。リロード時間も最小限でストレスを感じません。
また、データがクラウドで共有できるため、複数人数での業務の同時進行もスムーズになりました。最近はリモートワークも増えてきているなか、在宅勤務のメンバーとリアルタイムに作業できて非常に助かっています。経理以外の領域とも連携しているため、入力の手間が省けるうえヒューマンエラーも少なくなりました。必要なデータをCSVファイルとしてすぐにアウトプットできる点もとても役立っています。
私はこれまで複数の会計システムを利用したことがありますが、それらの会計システムと比較してマネーフォワード クラウド会計Plusが使いにくく感じるところやデメリットも特にないと思っています。会計以外の部門との連携も考慮すると他社システムに切り替えるメリットも少ないため、今後もマネーフォワード クラウド会計Plusを使い続けたいと感じています。
丁様:私は当社で導入されるまでマネーフォワード クラウド会計Plusを使ったことがなかったのですが、感覚的に操作できるシンプルなUIのためまったく違和感なく移行できました。会社のベースとなる会計・経理はミスが許されないため、問題点がひと目でわかるのは助かります。集計作業におけるコストや手間も軽減しました。法改正に伴う機能アップデートも即座に反映されるため、すぐに適応できてありがたいですね。
さらなる月次決算の早期化を目指し、人員の拡充やシステム化を進めていきたい。
――今後のチームや業務についてお考えになっていることがあれば教えてください。
浜口様:目標として掲げているとおり、引き続き月次決算を確実に翌月15日までに締められる体制を整えていきたいと考えています。さらに人員も拡充しつつ、マネーフォワード クラウド会計Plusを活用しながら、1年後までには7〜8営業日で月次決算を締められるようにしていきたいと思っています。
また、表計算ソフトで管理している経理業務もまだ一部残っているため、そのシステム移行も目標のひとつです。集計やデータ共有などを自動化し、さらなる効率アップを目指しています。
――最後に、マネーフォワード クラウドの導入を検討されている方々に向けてメッセージをお願いいたします。
丁様:マネーフォワード クラウドは外部連携やAPI連携が充実していて、マネーフォワード クラウド以外の周辺システムともスムーズに連携できるところがおすすめです。自社の業務フローに合わせて必要なシステム同士を連携することで、最適なバックオフィス体制を構築できると思っています。また、UI/UXが非常に優れているため、はじめてマネーフォワード クラウドを利用する場合でも導入後すぐに活用できる点もおすすめできるポイントです。マネーフォワード クラウドは業務効率化に大きく貢献してくれると思います。
浜口様:マネーフォワード クラウド会計Plusは複式簿記に則ったシステムであることから、これまで簿記を勉強してきた経理担当者にとって馴染みのある会計システムです。そのため、オンプレミス型から移行する企業にとって、もっともストレスなく移行できるのではないかと思っています。さまざまな働き方に柔軟に対応できるシステムであることもおすすめできるポイントだと思いますね。経理担当者がリモートワークで働くことができるのはもちろん、それ以外の従業員にとっても経費精算をアプリでできるというのは大きなメリットではないでしょうか。また、クラウド型でかつコンポーネント型のシステムのため、企業の成長に合わせて必要な機能から段階的に導入することができ、導入コストが抑えられる点も、大きな設備投資が厳しいスタートアップ企業におすすめです。
公開日:2024年3月4日 公開当時の情報となります
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引用元:煩雑な業務フローを見直し、バックオフィスをスマート化。月次決算を4分の1まで短縮。 – 「マネーフォワード クラウド会計Plus」導入事例