1,147名が合格!平成28年度・修了考査合格発表に関する速報と考察 ~氏名非公表制度の開始、合格者数は減少、合格率は3年ぶりの60%台に!~

  • 2017/4/10

本日、平成28年度修了考査の合格発表が行われました。

合格された皆様、おめでとうございます!

この「修了考査」は、平成18年度に公認会計士試験制度が新制度へと移行された際に旧3次試験が修了考査へと変更されてから、本年は11年目の修了考査となりました。

近年では、会計士業界においても「新制度」「旧制度」という言葉もほぼ聞かれなくなりましたが、今回の修了考査の結果はどうだったのでしょうか?

本記事では、平成28年度の修了考査の合格発表の内容に関して分析していきます。

平成28年度・修了考査合格者の概要

まず、平成28年度の合格発表に関する概要は下記の通りです。

【受験願書提出者数】 1,785名
【受験者】 1,649名
【合格者】 1,147名
【対受験願書提出者数合格率】 64.3%
【対受験者数合格率】 69.6%

希望者は合格発表での氏名の非公表が選択可能に-氏名非公表制度の開始

修了考査の試験内容や結果とは関係はありませんが、平成28年度の修了考査から大きな制度変更があり、合格発表時に受験者本人から申請があれば、氏名を公表せず受験番号のみを公表することが可能となっています。

今回の修了考査においても、合格者名簿を確認すると、東京都、大阪府での受験者を中心に全合格者中24名が氏名非公表制度を利用しているようです。(愛知県、福岡県の合格者では利用者なし)

修了考査の合格者名は、公認会計士監査・審査会のサイトにて発表されWEB上に履歴として残りますので、個人情報に対する考え方が厳しくなっている昨今、氏名非公表制度の利用者が増えていくのか、氏名の発表自体が非公表となっていくのか動向が気になります。

合格者数と合格率

合格者数は過去10年で最低の水準

公認会計士試験・修了考査における過去10年間の合格者数

図1:修了考査における過去11年間の合格者数

さて、合格者数や合格率を見ていきましょう。

平成28年度の修了考査における「合格者数」は前年度の1,301名と比較して154名減の1,147名となりました。これは過去10年で最低の水準であり、平成23年度の2,378名をピークに5年連続の減少となっています。

対受験者数合格率は69.6%、3年ぶりに60%台に

公認会計士試験・修了考査における 過去10年間の合格率

図2:修了考査における 過去11年間の合格率

※平成18年度・修了試験の「対受験願書提出者数合格率」は開示されていないため、旧3次試験を受験した51名のデータとなっています。

「対受験願書提出者数合格率」は64.3%となり、昨年の66.6%から2.3%ダウンしています。

また、「対受験者数合格率」も69.6%と昨年の71.8%を2.2%下回る結果となり、2年連続で前年を上回っていた昨年、一昨年を下回り3年ぶりの60%台となりました。とは言え、長期トレンドで見ると修了考査の合格率は70%前後で推移していますので、本年もその範囲内でのダウンと言えるでしょう。

本年度の特徴と今後の傾向

今年度も前年度に続き合格者数が減少していますが、これは受験者数自体が減少したことに起因しています。

今回の主な受験対象者は成25年(2013年)の会計士試験合格者であり、図3のように平成21年(2009年)以降は会計士試験の合格者数(修了考査の受験対象者の母数)がコンスタントに減少しているため、本年の合格者数の減少自体は自然な流れであり、特筆すべき事象があったわけではないと考えられます。

一方で、会計士試験の合格者数は平成25年以降も2年連続で減少傾向にあることから、来年以降の修了考査の合格者数も減少となる可能性が高いと考えられます。

また、合格率(対受験者数)に関しては前述のとおり今年は60%台となりましたが、過去のトレンドを見ると概ね70%前後で推移していますので、今後も同程度の水準が続く可能性が高いのではないかとも考えられます。

なお、今回の修了考査合格者1,147名すべてが公認会計士協会の正会員登録を行ったとすると、公認会計士(正会員)数は29,303名(2016年12月31日現在)から30,450名へと増えることとなり、約3.91%増加することとなります。

公認会計士試験合格者数・合格率の推移

図3:公認会計士試験の合格者数ならびに合格率の推移

※本文中のデータは全て公認会計士協会発表のデータより作成。

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