PwC、年次調査 「グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック2016-2020」を発表【PR】

  • 2016/6/30

【本記事はPwCあらた監査法人様からのプレスリリースです】

エンタテイメント&メディア業界が直面する5つの変化
世界のエンタテイメント&メディア企業は、複雑かつ競争激化する中でさらなる成長と価値創造を目指し、既存企業・新規参入企業のいずれにとっても、若年層の需要が新たな機会創出の鍵となる

2016年6月28日
PwC Japanグループ

*本プレスリリースは、2016年6月8日にPwCが発表したプレスリリースの翻訳です。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

2016年6月8日‐PwCは世界54カ国、13セグメントを対象に、年次調査「グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック2016-2020」(以下、本調査)を実施しました。本調査によると、世界のエンタテイメント&メディア業界の消費者支出と広告収入は、今後5年間で年平均成長率4.4%の成長を示し、2015年の1兆7,200億米ドルから2020年には2兆1,400億米ドルに達する見込みです。

この成長率は昨年予測の5.5%に比べて鈍化しており、また同5年間の全世界の経済成長率よりも低くなっています。しかし、その内容を詳細に検証すると、異なる状況が見えてきます。エンタテイメント&メディア業界はダイナミックで多様性に富んだ業界であり、安定的に成長を続けています。全ての国・セグメントに力強い成長が見られるわけではないものの、多くの分野で大きな成長と優れた機会が見られます。急激に減速・停滞する分野と、急成長する国、地域、セクターでの目覚ましい進歩が共存し、多様で変化に富んだ市場を形成しています。

本調査に掲載した54カ国のうち36カ国では、GDPの伸びを上回るスピードでエンタテイメント&メディア業界の支出が増えています。50%以上増加している国も少なくありません。増加率が最も高いベネズエラは、2016年のエンタテイメント&メディア支出の成長率がGDPの成長率を14ポイント以上も上回ると予想されます。他にもブラジル、パキスタン、ナイジェリアなどエンタテイメント&メディア市場に膨大な人口を抱える国の多くで、GDPを上回る成長が見込まれています。

本調査に掲載されている各セグメントの主要データや考察についてはこちらをクリック(英語)

さまざまなレベルで支出傾向が変化

本調査では、国ごとよりも、セグメントによる成長率の差が顕著となっています。今後5年間の世界における成長率が最も高いのはインターネット広告で、年平均成長率は11.1%となり、インターネットアクセスの年平均成長率6.8%を上回っています。

これとは対照的に、新聞と雑誌は減少が見込まれます。しかし、これらのセグメントでも地域によって大きな差があり、新聞発行による収入は北米では年平均3.1%低下するものの、インドでは年平均2.7%増加します。

こうした多様で多面的な情勢を背景に、支出傾向には大きな変化が続くと考えられます。エンタテイメント&メディア業界の収入は出版事業からビデオやインターネット事業へとシフトしています。中でもオンライン視聴(OTT)ビデオサービスや、消費者データをマネタイズする事業が優勢です。消費者が直接支出するモデルは依然として強く、インターネットアクセス(モバイルデータを含む)への支出は、広告と拮抗(きっこう)しています。こうしたトレンドは、新規参入企業と既存企業の双方にとって豊かな環境となり、オンライン視聴ビデオサービスや、eコマースといった新しい市場やセグメントへの参入機会を創出しています。

PwCのエンタテイメント&メディア部門のグローバルリーダー、デボラ・ボスン(Deborah Bothun)は次のように指摘しています。

「エンタテイメント&メディア企業は、これまでになく複雑なグローバル環境に直面し、それぞれの市場が異なる軌道で成長しています。軌道を形成するのは人口構成からコンテンツの好み、インフラ、規制状況まで、さまざまな地域独自の要素です。グローバル市場は混乱しているように見えますが、混乱の向こうを見通して価値ある機会を特定するために、企業はこれまで以上に地域に密着して、どんな力が働いているのかを地域レベルで理解する必要があります。そこから得た知見を武器にすれば、既存企業であれ新規参入企業であれ、優位な位置に立って、業界の変化を活用した新しい成長を実現することができるでしょう」

破壊的変革の中で登場した5つの重要な変化

上記のハイレベル・トレンドの一方、エンタテイメント&メディアの世界で重要な変化が起きていることが、PwCの調査により明らかになりました。この変化は、「人口構成」、「競争」、「消費」、「地域」、「ビジネスモデル」という5つの側面で同時発生しており、相互に関連し合い、影響し合い、競い合っています。世界のエンタテイメント&メディア市場で成長機会を追及するならば、既存企業も新規参入企業も、こうした変化を真剣に受け止め、行動することが求められます。

変化1. 人口構成:若年層向けサービスの台頭

本調査の結果、35歳未満の人口規模とエンタテイメント&メディアへの支出の成長率にはほぼ完全な相関関係があることが判明し、世界の成長をけん引する主たる原動力は若年層であることが裏付けられました。人口の年齢が最も高い市場と、最も低い市場それぞれ10カ国ずつについてエンタテイメント&メディア業界の消費者支出と広告収入の成長率を分析したところ、低い市場は、年齢の高い市場に比べて3倍の速度で成長していました。この法則は国の豊かさとは無関係に当てはまり、豊かさよりも年齢の方が成長率に及ぼす影響が強いことが分かりました。

変化2. 競争:コンテンツの優位性

ネットフリックスは、新サービスを130カ国で同時に開始しました。こうしたことを考えれば、世界中でコンテンツの画一化がさらに進むだろうということは、容易に想定できます。しかし実際には、グローバル化とローカル化の両方の力が同時に働いて、コンテンツが再構築されています。グローバル化が進む一方で、コンテンツの好みや文化は依然として、頑ななまでにローカルであり続けています。2016年3月に『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』が世界同時公開され、公開された週末の総売り上げは米国以外の66市場で2億5,400万米ドルに達しました。これは史上5番目の成功です。(*1)しかし同じ2016年に中国で最も成功した映画公開は、現段階では香港で制作されたファンタジーコメディー『美人魚』で、2月に公開された週末の興行収入は1億2,200万米ドルでした。(*2)

変化3. 消費:新スタイルのセット販売

業界に起きた最もパワフルなトレンドのひとつに、メディア消費に関する習慣を消費者が自ら設計し、コントロールできるようになったことがあります。とは言え、セット販売もなくなりそうもありません。当初は動きが鈍かったビデオやケーブルテレビ業界の既存企業が、テレビ、PC、タブレット、スマートフォンを統合したオムニチャネルベースのコンテンツを提供し、巻き返しを図っています。PwCは、新スタイルのセット販売が流通するにつれ、マス市場向けデジタルオンライン視聴サービスが、こうしたサービスに再吸収されていくと考えます。またこのようなセット販売は、価格の柔軟性も高まり、あらゆる種類のデバイスで利用できるようになると思われます。競争のレベルが1段階上がり、ケーブルテレビ、テクノロジー企業、情報通信企業などがアクセスと配信をめぐって争うことになるでしょう。

変化4. 地域:成長市場

エンタテイメント&メディア企業は、一般に、先進国市場に対してある種の期待(成長が遅く、規制が緩く、アクセスが容易)を持ち、一方で発展途上国市場には別の期待(成長が早く、規制が厳しく、アクセスが難しい)を持っていました。しかし、そのような力関係は急速に変化しています。破壊的変革が起き、それぞれの市場が異なる方法で発展することを余儀なくされ、同じ地域の中でさえ「機会の」経済によって大きく異なる成長パターンを示すケースも出てきました。そのためエンタテイメント&メディア企業はインドネシア、インド、ペルーといった最速で成長している市場に照準を定めるだけでは不十分で、金額ベースで最大の成長を生み出す市場、すなわち米国や中国にも引き続き注目しなければなりません。

変化5. ビジネスモデル:信頼ある変革

現在のエンタテイメント&メディア市場では、テクノロジー企業がハイブリッドなコンテンツ企業へと進化を急ぎ、伝統的な出版企業がハイブリッドなテクノロジー企業として台頭する道を模索しています。こうした動きを見ると、テクノロジーとコンテンツ配信の成長が求心力として働き、いかに既存の関係を破壊しているかがよく分かります。総合力を誇る大企業は専門性を持つ小規模な企業に先を越され、小さく身軽な企業が既存企業を競争力で圧倒するようになっています。こうした状況は既存の広告代理店にとって、市場に不可欠な企業になるための方向性を見直す良い機会となります。プログラミング力、アナリティクス、データ集積、ネイティブコンテンツといったスキルを結集し、新しい「スーパー広告代理店」にならなければなりません。

俊敏性とローカルな知見

こうした5つの変化が進むと、企業が価値を生み出し、成長を最大化させるために、反応の早さとローカルな知見が求められるようになるでしょう。デボラ・ボスン(Deborah Bothun)は次のように結論づけています。

「エンタテイメント&メディア業界は、これまでになく多様で多面的になっています。業界各社は過去の経験から学び、新しいチャンスを瞬時にとらえる俊敏性を身につけようとしています。それを実現するには、デジタルか非デジタルかにかかわらず、ローカルレベルで消費者の心を捉え、共感を呼ぶ体験を提供して、消費者の注目を集める必要があります。グローバル企業がそれを実現できれば、膨大なチャンスを手にすることができるでしょう」

(*1)Mendelson, Scott, “‘Batman v Superman’ Worldwide Box Office: ‘Dawn Of Justice’ Tops $400M In Global Debut,” Forbes(2016年3月27日)
(*2)Strowbridge, C.S., “International Box Office: Deadpool and Mermaid Crack $100 Million Milestones,” The Numbers(2016年2月18日)

以上

注記:

本調査について
本年で第17回目を迎えるPwCの年次調査「グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック2016-2020」は、エンタテイメントならびにメディア業界における世界の消費者支出と広告収入を分析し、総合的な情報を提供するオンラインサイトです。同一条件のもと、世界54カ国、13セグメントの過去5年間の実績および今後5年の予測数値と解説を掲載し、セグメント別、国別の消費者支出と広告収入の状況を分かりやすく比較しています。詳細については、www.pwc.com/outlookをご覧ください。

本調査のセグメント
有料テレビ放送、テレビ広告、インターネット広告、インターネットアクセス、ラジオ、屋外広告、ビデオゲーム、映画、新聞、雑誌、B2B、書籍、音楽

PwCについて
PwCは、社会における信頼を築き、重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)としています。私たちは、世界157カ国に及ぶグローバルネットワークに208,000人以上のスタッフを有し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。詳細はwww.pwc.com をご覧ください。

PwC Japanグループについて
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約5,000人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。

引用元:PwC、年次調査 「グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック2016-2020」を発表

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