本日、平成26年度修了考査の合格発表が行われました。
本年の合格発表に関する概要は下記の通りです。
平成26年度 修了考査 合格者の概要
【受験願書提出者数】 2,201名
【受験者】 2,030名
【合格者】 1,438名
【対受験願書提出者数合格率】 65.3%
【対受験者数合格率】 70.8%
合格者数と合格率
合格者数は過去6年で最低の水準
図1:修了考査ならびに3次試験 過去10年間の合格者数 (平成17年は旧3次試験のデータ)
平成26年度の修了考査における「合格者数」は前年度の1,528名と比較して90名減の1,438名となりました。これは過去6年で最低の水準であり、平成23年度の2,378名をピークに3年連続の減少となっています。
合格率は持ち直し、70%台を回復
図2:修了考査ならびに3次試験 過去10年間の合格率 (平成17年は旧3次試験のデータ)
※平成18年度・修了試験の「対受験願書提出者数合格率」は開示されていないため、旧3次試験を受験した51名のデータとなっています。
「対受験願書提出者数合格率」は65.3%となり、昨年の61.9%から大きくアップしています。また、「対受験者数合格率」も70.8%と昨年の67.6%を3.2%上回る結果となり、70%台を回復しています。対受験者数合格率は、ここ数年、60%台となる年が続いていましたが、今年は持ち直した結果となっています。
本年度の特徴と今後の傾向
今年度も前年度に続き合格者数が減少していますが、これは受験者数自体が減少したことに起因しています。
今回の主な受験対象者は平成23年(2011年)の会計士試験合格者であり、平成20年(2008年)以降は会計士試験の合格者数(修了考査の受験対象者の母数)がコンスタントに減少しているため(図3参照)、本年の合格者数の減少自体は自然な流れであり、特筆すべき事象があったわけではないと考えられます。
一方で、会計士試験の合格者数が減少傾向にあることから、来年以降の修了考査の合格者数も減少となる可能性が高いと考えられます。
また、合格率(対受験者数)に関しては前述のとおり今年は持ち直しとなりました。合格率に関しては過去10年、ややダウントレンドが見られましたが、今回の結果により引き続き70%前後の水準が続く形となりましたので、今後も同程度の水準が続く可能性が出てきました。来年以降の受験者には朗報と言えるでしょう。
なお、本年の修了考査合格者1,438名すべてが公認会計士協会の正会員登録を行ったとすると、公認会計士(正会員)数は27,204名(2014年12月31日現在)から28,642名へと増えることとなり、約5.28%増加することとなります。
図3:公認会計士試験の合格者数ならびに合格率の推移
※本文中のデータは全て公認会計士協会発表のデータより作成。