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このコーナーでは、弥生のサービスを活用して、会計事務所経営を効率化した弥生PAP会員をご紹介していきます。
今回は、デスクトップソフト「弥生給与」から「弥生給与 Next」への移行を実現させた税理士法人SVC様をご紹介いたします。
1968年、東京都武蔵野市で開業された税理士法人SVC様。
コロナ禍を経てオンライン化が劇的に進んだ結果、北海道から沖縄まで全国にお客さまを持つ事務所に成長。弥生会計を活用したお客さまの自計化にも力を入れており、10年ほど前までは記帳代行が8割以上を占めていましたが、現在は約半数のお客さまが自計化を達成しています。
「やるならこの時期しかない!」と、2025年9月にデスクトップソフト「弥生給与」から、クラウドサービス「弥生給与 Next」への移行を実施。どのように移行したのか?移行後の業務は効率化されたのか?
インタビュー日は2025年12月12日、本来なら年末調整の繁忙期、その時期にインタビューを受ける余裕ができたのは「弥生給与 Next」へ移行したおかげ!?これから移行される会計事務所の皆さまへのオススメ情報と併せて、詳しくお話を伺いました。
目次
- 今回ご紹介するサービス
- 今回インタビューした会計事務所
- 「これからは給与計算も年末調整もクラウド」、その確信が時代の流れに乗りたいお客さまの心を掴む
- 会計事務所にとって”ここしかない”時期に一気に移行、作業は1時間で完了
- 年末調整業務の仕組み自体が変わり作業効率が大幅改善、「弥生給与 Next」で実感したクラウドのメリット
- 会計事務所へのメッセージ
今回ご紹介するサービス
弥生給与 Next

弥生給与 Nextの特徴
- 業務の一元管理 給与計算・勤怠・労務手続きを一つのソフトで完結。データ連携により転記ミスや二重管理の手間を排除。
- 自動計算・法改正対応 給与の自動計算、給与明細書の作成・Web配信、一括振込で毎月の給与計算業務を大幅に効率化。法令改正にも自動対応。
- ペーパーレス化の促進 給与明細のWeb配布、年末調整における各種控除申告書の配布・回収もWebで完結。印刷・郵送コストを削減し、スマホによる効率的な運用を実現。
- どんな人にも視覚的にわかりやすいタスク一覧(やることリスト)で給与計算タスクの漏れを防ぐ
今回インタビューした会計事務所
税理士法人SVC

1968年に開業。東京都武蔵野市に事務所を構える。50年以上にわたり、税務会計監査、相続などの税務サービスを提供。近年、税務顧問サービスのオンライン化や弥生会計を活用した自計化を積極的に進め、北海道から沖縄まで47都道府県のお客さまをサポートするなど、大きく事業の幅を広げている。
社員税理士 菅原 由美香(税理士、宅地建物取引士、FP)

中央大学法学部卒業。2013年、税理士登録。公認会計士事務所、税理士事務所、国内大手税理士法人の勤務を経て、2017年に税理士法人SVCに入所。
事務所概要
- 事務所について
- 人員数:20名(正社員10名、アルバイト等10名)
- WEBサイト:https://www.svc-tax.com/
- 顧問先について
- 顧問先の業種:普通法人から医療法人、学校法人、公益法人、上場企業子会社等
- 顧問先のエリア:47都道府県全域
- 自計化と記帳代行の比率:各50%ずつ
- 使用している会計ソフト:弥生会計25%、弥生会計 Next・その他75%
- 事務所の特徴
- 事務所が提供しているサービス
1968年の創業から59年目を迎え、2012年に創業者から事業を引継ぎ、15年目を迎えます。誠実(Sincerity)・活力(Vitality)・創造力(Creativity)を経営ビジョンとしており、税務顧問、会計・監査(普通法人、公益法人等)、相続・事業承継、経営コンサルティング、自計化支援を行っています。 - 最も力を入れている業務
弥生会計・弥生会計 Nextを活用した自計化支援に力を入れています。お客さまのニーズに適した運用ができる会計ソフトの導入を心掛けておりますが、自計化によって顧問料を抑えつつ、コストパフォーマンスの良い会計ソフトが人気になります。
結果的に簿記の知識が全くなくてもお客さま自身で会計入力ができる弥生会計や弥生会計 Nextをご利用いただくお客さまがほとんどです。9年ほど前は記帳代行のお客さまが8割を超えておりましたが、最近は自計化されたお客さまが約5割に達しています。
- 事務所が提供しているサービス
※事務所概要は記事公開時点での情報です。また、2025年12月12日に行われたインタビューを元に執筆しています。
「これからは給与計算も年末調整もクラウド」、その確信が時代の流れに乗りたいお客さまの心を掴む

── 「弥生給与 Next」への移行前に感じていた課題を教えてください。
まず、弊社で感じていた最大の課題は、毎月の給与明細発行にかかる手間でした。
弊社では、給与明細をPDFで納品するサービスを行っていますが、デスクトップソフトの「弥生給与」では、従業員1人ずつを選択してデータ出力する必要があったため、例えば30名の従業員がいる会社であれば30回の出力作業をせざるを得ず、これが毎月の大きな負担でした。
また、年末調整は他社の年末調整ソフトを使っていたため、システム間の連携が上手くいかなかったり、弥生給与と他社ソフトの年税額を一致させたりする作業にも時間がかかっていました。
── クラウド化への不安はありませんでしたか?
他社のクラウド給与ソフトの操作経験もあったため、不安はありませんでした。むしろ「これからの給与計算はクラウドだ」という確信がありました。
── お客さまへはどのように説明し、どのような反応がありましたか?
弥生給与を導入して3年未満のお客さまからは「せっかく操作を覚えたのに、もう変わってしまうの?」という戸惑いの声もありました。
その際はお詫びをした上で「これからはクラウドの時代です。給与明細もメール配信する会社が増えています。クラウドへの移行は私がサポートしますのでご安心ください」と、デジタル化のメリットをお伝えするようにしました。
特に、紙の給与明細書を支給していたお客さまは、給与明細がメールで届くことに興味を持たれることが多かったですね。”時代の流れに乗りたい”というお客さまは、すぐに具体的な移行スケジュールの話し合いになりました。
- これまでは、給与明細をPDF出力する際に1人ずつデータ出力せざるを得なかったため、毎月の負担が大きかった。
- また、他社の年末調整ソフトとの連携が上手くいかず、年税額を一致させるための作業に時間を取られていた。
- 「これからの給与計算はクラウドだ!」という確信のもと、お客さまに移行のメリットを説明。時代の流れに乗りたいお客さまの心を掴んで、スムーズに移行に向けての話し合いができた。
会計事務所にとって”ここしかない”時期に一気に移行、作業は1時間で完了

── 実際の移行作業はいつ頃、どのように進められたのでしょうか?
弊社の年間スケジュールを考慮し、2025年9月から実施しました。5月までは個人の確定申告や3月決算法人の決算繁忙期、6月から7月は労働保険・社会保険の年度更新業務、そして10月下旬くらいから年末調整がはじまります。お客さまの業務スケジュールや社会保険労務士との調整も行いつつ、移行を始める時期は9月しかない、というのが結論でした。
まずは自計化されている顧問先を中心に先行して移行作業を実施し、記帳代行顧問先は2025年10月にリリースされたパートナープラン代行業務用を活用して移行しました。
おそらく、他の会計事務所の皆さまも同じようなスケジュールで繁忙期があると思いますので、移行するならば7月の労働保険・社会保険の年度更新業務終了後から9月あたりまでがおすすめです。実際のデータ移行自体は1時間ほどで完了しましたから、移行する!と決めたら一気に進めるのがいいと思います。
── 移行に向けて、お客さまにはどのような情報提供をしましたか?
2025年2月くらいから「弥生給与を立ち上げると、『弥生給与 Nextに移行してください』という案内が出た」と、多数のお問い合わせがくるようになりました。
お客さまをはじめ、他の会計事務所からも相談があったため、「弥生給与 Next」になるとどうなるのか、移行作業のステップ、スムーズに移行するための準備のポイントなどを弊社ブログで公開しました。突然出てきた案内に戸惑われていたお客さまも「ブログを読んだら解決した」とおっしゃっていただけたので、スムーズな移行の一助になったのではないかと考えています。
また、弥生からお客さま宛に移行に関するDMが届いたことも、お客さまの安心感につながったようです。届いたのもちょうどよいタイミングで、デジタルだけでなくアナログの案内もきめ細かい弥生のサービスの手厚さを実感しました。
── 事務所内で、移行に関して準備したことはありますか?
弥生が開催している「弥生給与 Next」の移行講習会に参加しました。
約1時間の講習会で、移行全体の流れ・いつ移行すべきか・料金・スムーズな移行のためのポイントなど、効率的に情報を得ることができました。「移行支援ガイド」「利用手順書」「講習会」の3本立てが大いに役立ち、移行に関する心配事はほとんどなくなりました。
月に1回実施している社内勉強会では、お客さまからの問い合わせがあったときは利用手順書をしっかり読んで対応するように職員間で情報共有しました。利用手順書はとてもわかりやすいですね。私はボロボロになるくらい読み込みました。
また、具体的な操作がわからないときは、「弥生給与 Next」の「サポート情報ページ」も参考にしました。困っていることを検索サイトで検索すると、サポート情報ページが出てきて具体的な操作方法が書かれているので、今でもよく参考にしています。
入力頻度の高い会計と比べると、給与計算は月に1回しかありません。おのずと、システムに触れる機会は少なくなりがちです。そのため、私は「弥生給与 Next」を操作する時間を毎日設けて、システム自体に慣れることも心がけました。移行には不安が伴いがちですが、専門家として自らがしっかり学んで不安を解消すれば、自信を持ってお客さまに対応できるようになります。
- 会計事務所の繁忙期を考慮して、移行作業は7月中旬~9月くらいまでがオススメ。
- お客さまからのお問合せで多いものは、ブログ記事にして情報発信。
- 「移行支援ガイド」「利用手順書」「講習会」を参考に移行作業を行った。細かい部分の確認や職員との情報共有には「利用手順書」や「サポート情報ページ」を活用。
- 「弥生給与 Next」に触れる時間を毎日作ることで、システム自体に慣れることも心がけた。
- 移行には不安が伴いがちだが、専門家としてしっかり学んで不安を解消することで、自信を持ってお客さま対応に当たれるようになる。
年末調整業務の仕組み自体が変わり作業効率が大幅改善、「弥生給与 Next」で実感したクラウドのメリット

── 「弥生給与 Next」の利用を始めて、お客さまの反応はいかがでしたか?
お客さまには、「これまでの『弥生給与』では利用ガイドに従って手作業で入力していただいていましたが、『弥生給与 Next』ではデータを取り込んだ結果を確認するスタイルに変わります」ということを説明させていただきました。
画面は以前と比べてシンプルになりました。必要な部分に目立つ保存ボタンがあり、ガイドによる説明もあるので、インターフェイスも分かりやすく、移行してもスムーズに作業されている方がほとんど、という印象です。
クラウドになったので、社会保険料率等のアップデート作業は不要。マイポータルからログインすれば常に最新のデータが見られるため、以前はよくあった「古いバックアップデータを誤って復元してしまう」といったトラブルもなくなり、お客さまと弊社とのデータ共有もスムーズになりました。
新しい機能では、毎月更新される「やることリスト」が好評です。デスクトップソフト「弥生給与」のクイックナビゲータも分かりやすかったのですが、クラウドの「弥生給与 Next」では「どこまで終わったか」という進捗がひと目で分かり、完了した項目にチェックを入れる達成感が嬉しい!という方もいらっしゃいます。
また、これまで紙の給与明細を渡す作業があったお客さまは、給与明細のメール送信予約をするだけで明細が届くから、わざわざ出社する必要がなくなった!と、仕事の効率化を実感していらっしゃいます。
── 会計事務所側として、手ごたえを感じているところはありますか?
「弥生給与 Next」はクラウドなので、事務所にいながらお客さまがどこまで給与計算を終えたのかを「やることリスト」を見て進捗確認ができるようになりました。
ある時、給与計算が進んでいないお客さまがいらっしゃることに気づいてご連絡したところ「本業が忙しくて社長が給与計算をしていなかった!」ということもありましたので、お客さまともども、本当に助かっています。
また、クラウド化されたことで、弊社がお客さまの進捗を確認できるのと同様に「お客さまもログイン履歴などで弊社を見ている」わけですから、より緊張感を持ってお客さまのサポートに取り組めるようになりました。初めて画面を開くと、寄り添うようなガイドが出てくるところや、エラーの理由が赤字で具体的に表示されるところも、職員には好評ですね。
また、移行作業の過程で個人的に最も良かったと思っているのは、9月から11月にかけて「弥生給与」と「弥生給与 Next」の両方で同時に給与計算を行う「並行運用」の期間を設けたことです。これによって2つの画面を並べて、これまでの操作が「弥生給与 Next」ではどのボタンに対応しているのか、実務を通じて学ぶことができました。
例えば「『弥生給与』のこの機能は、『弥生給与 Next』だとここの設定画面だな」というように、新旧をリンクさせながら確認できるので理解度がぐっと深まりました。移行期間しかできない「並行運用」は、他の会計事務所の皆さまにもぜひおすすめしたい方法です。

── 年末調整業務について、貴社ではどのような変化を実感されていますか?
まず、弊社の作業はぐっと楽になりましたね。
これまでの、例えば生命保険料控除証明書をコピーして、新旧区分など絶対に間違えてはいけない部分にフリクションペンで線をひいて、別の職員がダブルチェックして…といった年末調整特有の手間のかかる工程がなくなり、一瞬でデータ取り込みをして、数字がきちんと移っているかを確認するだけになりました。
見た目も大きく変わりました。必要な事だけにギュッと絞られている印象で、「無駄が削ぎ落された」と言えると思います。
扶養控除等異動申告書や保険料控除申告書のイメージ画面からの入力ではなくなるので、従来からの劇的な変化に多少の戸惑いや不安があるかもしれませんが、慣れてしまえば全く心配なく使える、というのが実感です。もちろん、画面がシンプルになっても、年税額を正しく算出できることは変わりません。
会計事務所の皆さまの中には、「弥生給与 Next」に移行したらデータ取り込みしかできなくなる、とお考えの方もいらっしゃるようですが、実はある程度の手入力にも対応しています。書類のWeb回収ができない方や控除証明書のデータ取り込みができないお客さまもいらっしゃるため移行に踏み切れない会計事務所の皆さまは、まずは「弥生給与 Next」で手入力の年末調整をしていただければと思います。
手入力の年末調整を経験することで、本来の自動化されたものがどれだけ効率的かを体感できるはずですので、迷わず移行していただきたいですね。
── お客さまの年末調整業務について、変化はありましたか?
劇的に変化しました。
これまでは、給与計算担当の方が年末調整の申告書を準備して、従業員の皆さまに書いていただき、回収したものをシステムに手入力して、必要書類の不備や関係ない書類の差し戻しなどに膨大な手間がかかっていました。また、申告書の書き方や添付書類に関する質問も、すべて給与計算担当の方が回答せざるを得ず、これも大きな負担になっていました。
「弥生給与 Next」では、従業員ごとにIDが割り当てられており、基本的に全て従業員の方が入力することになります。入力画面には詳しい説明がついており、入力画面に従って数字を入れていけば各種申告書ができ上がるようになっています。ある程度の事務負担が各従業員に移ったことで、給与計算担当の方々も負担が大きく軽減された実感があるようです。
例えば、提出された申告内容について修正が必要な従業員が10人いた場合、デスクトップソフト「弥生給与」では、給与計算担当者が10人それぞれに対して対面・電話・メール等で確認し、修正作業まで行う手間がありました。
クラウドサービスの「弥生給与 Next」では、修正点を発見した給与計算担当者は10人に修正依頼を送信します。修正作業はメール連絡を受けた10人がご自身で修正を行いますので、給与計算担当者は修正された内容を確認するだけです。
こういった点でも、給与計算担当者の負担は大幅に軽減されています。
── 従業員が直接入力することに、現場で混乱はありませんでしたか?
お客さまはとても上手に運用されていますね。
まず、給与計算担当の皆さまが「わが社ではこの人に伝えれば大体の人に伝わる」という、ITに強いキーマンの方に詳しくやり方を伝えておく。そうすると、ランチタイムなどの雑談で「年末調整、もう入力した?」みたいな話になって、まだ入力していない人に「ここはこうすればいいんだよ」と教え合うようになったそうです。
この変化には、給与計算担当の方も「助かりました!」と驚いておられましたね。
- ガイドに従って手入力する「弥生給与」から、データを取り込んだ結果を確認するスタイルの「弥生給与 Next」へ。
- クラウド化により、インストールやアップデートの作業は不要。お客さまと会計事務所のデータ共有もスムーズに。
- 「弥生給与 Next」の「やることリスト」は、会計事務所からもチェックでき、給与計算事務の進捗確認に最適。お客さまの作業進捗のモチベーションアップにも貢献する。
- 会計事務所の年末調整業務の負担を大幅軽減。「弥生給与 Next」はある程度の手入力にも対応しているので、まずは移行して使ってみることをおすすめしたい。
- お客さま側でも給与計算担当者に負担が集中しがちだった年末調整業務が、各従業員による作業になり、業務効率が大幅に上昇。
会計事務所へのメッセージ

── 「弥生給与 Next」への移行を予定している会計事務所の皆さまへメッセージをお願いします。
従業員の生活に直結する給与計算は、間違いが許されない業務です。
万一、給与計算を間違えた時は会計処理から納税、社保・労保の計算しなおし、ひいては従業員の生活に至るまで、非常に影響が大きいため、給与計算をサポートしない会計事務所もあるほどです。
だからこそ、「弥生給与 Next」のようなしっかりしたツールを使って、システムの力で極力、間違いを減らすことが必要です。
「弥生給与 Next」への移行を「大変な作業」ではなく「今より便利になるステップアップ」と捉え、明るい未来に向かってお客さまと一緒に歩んでいきましょう。
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取材・執筆:ライター山崎実由貴

























