グループ9社の経理業務を6名で対応。システム移行で業務工数30%削減
モトヤユナイテッド株式会社
モトヤユナイテッド株式会社/創業 :昭和23年/代表者: 代表取締役社長 小野新太郎/従業員数: 508名(2023年5月現在)/事業内容:グループ経営及び不動産事業
https://motoya-united.co.jp/
課題
- 現金での経費精算をなくし、フローを整備したかった
- オンプレミス型の会計システムを利用しており、環境の変化に対応できていなかった
- 管理口座数が多く、それぞれのネットバンキングにログインする手間がかかっていた
結果
- 経費精算がシステム化され、承認ルートを設けたフローに変更することができた
- クラウド化したことで、リモートワークや拠点数の増加に対応することができるようになった
- 銀行との自動連携機能により業務が効率化され、優先度の高い業務に時間を充てることができるようになった
事業の拡大に伴い、オンプレミス型システムからクラウド型システムへ移行。外部データとの連携により、業務の効率化を実現。
「新たな事業を、人を、明日を。」をモットーに、ビジネスマネジメント事業・エデュケーション事業・フード&カルチャー事業・インベストメント事業・プロパティ事業・クリエーション事業の6つの事業を展開するモトヤグループ。事業の拡大とリモートワークへの対応をきっかけに、マネーフォワード クラウドを導入。業務の効率化により、モトヤグループ全体を支える少数精鋭のバックオフィス体制を構築した同社に導入時の背景や導入後の効果を伺いました。
拠点の増加とリモートワークへの対応をきっかけに、バックオフィスのクラウド化に着手しました。
――まず、貴社の事業概要についてお聞かせください。
三吉様:モトヤグループはビジネスマネジメント事業・エデュケーション事業・フード&カルチャー事業・インベストメント事業・プロパティ事業・クリエーション事業の6つの事業を展開しています。その中で、当社はビジネスマネジメント事業とインベストメント事業を展開し、モトヤグループ全体の経営を担っている会社です。
モトヤグループは幅広い分野でさまざまな事業を展開していますが、事業間でシナジーが生まれるような事業展開を強みとしています。
例えば、経営する飲食店に広告代理店通じての集客アップ対策、自動車教習所運営には中古車販売を通じてニーズに合った自動車を提案するなど、グループ内でシナジー効果を最大化できるグループ経営をしています。
――バックオフィスのチーム体制についてお教えください。
三吉様:当社の財務本部経理グループは倉敷本社に4名、関東支社に2名の計6名でグループ10社の経理業務を担っています。グループ会社それぞれの規模によって、どこまで経理グループで業務を行うのか棲み分けをしています。規模の大きいところは月次決算まで自立して行ってもらい、規模の小さいところは経理グループで経理業務を請け負ったり、フォローしたりしているような形です。グループ会社を含めた日々の経理業務だけではなく、グループ全体の会計処理の画一化や業務フローの見直し、ガバナンス強化など、グループ経営に関連する課題解決も経理グループの役目です。その中で、わたしはマネージャーとして経理グループを統括しています。
髙塚様:わたしはエデュケーション事業の一部である自動車教習所の経理業務やフォローを行っています。それに加え、月の半分くらいはグループ経営に関わる今後の方針やシステム選定など、課題解決に向けた取り組みを行っています。
大久保様:わたしも髙塚と同じく自動車教習所の経理業務を担当しており、月の半分くらいは自動車教習所に足を運び、日々の経理業務を行っています。残りの半分はグループ全体の経理業務を行っているような形です。
川西様:わたしはビジネスマネジメント事業とフード&カルチャー事業の経理業務を担当しています。仕訳の入力や経費申請、支払処理などを行っています。
三吉様:経理グループでは「バックオフィスの100%システム化」を直近の目標に掲げています。ここ数年、システム化に向けてさまざまな取り組みをしていますが、まだ紙の伝票を使用しての業務や現金を取り扱う業務が一部残っているため、そこを解消していきたいと考えています。まずは2024年1月の電子帳簿保存法への対応を行いつつ、期末である2024年5月末までには100%システム化を目指して業務の見直しやシステム変更を進めていく予定です。
長期的な目標としては、受注から計上、会計処理、回収、支払いまでの一連の業務を整備し、業務の自動化と効率化をしていきたいと思っています。モトヤグループはM&Aでどんどん企業規模が成長している最中のため、新しい会社がジョインした際に核となるようなバックオフィス全体の業務フロー構築を目指しています。
――マネーフォワード クラウド導入の背景についてお聞かせください。
三吉様:まず最初に導入を検討したのは経費精算になります。当時、経費精算は「領収書を提出してもらい、現金を渡す」というアナログな方法で対応していましたが、拠点数が増えてきたことをきっかけに、現金でのやりとりをなくし、きちんと承認フローを設置したいと考えました。導入にあたってマネーフォワードを含む3社で比較検討した結果、必要最低限の機能は大差がなかったものの、コストがマッチし、かつ当時の営業担当の説明がとても分かりやすかったマネーフォワード クラウド経費に決めました。
その後、利用していた会計システムの保守切れのタイミングを迎え、会計システムを選定することになりました。これまで利用していた会計システムはオンプレミス型だったため、拠点数の増加やコロナ禍におけるリモートワークなど、環境の変化に対して柔軟に対応できないことに課題がありました。また、経理グループの長期目標に掲げている「バックオフィス100%システム化」に向けて、バックオフィスのクラウド化と業務効率化を実現したいと考えていました。
髙塚様:比較検討はマネーフォワードを含む4社で行いましたが、マネーフォワード クラウドの「連携サービスの多さ」が決め手となり、グループ9社でマネーフォワード クラウド会計Plusを導入することにしました。グループ会社の情報も自動連携できますし、マネーフォワード クラウド内での連携はもちろん、それ以外の周辺システムや銀行などとの連携も可能で、業務効率化を実現できると感じましたね。
三吉様:連携面に加え、今後の会社の成長に合わせて必要なシステムを拡張していける点も決め手の一つになりました。また、直感的に操作できるUI/UXであることや、上場にも耐えうる会計システムかどうかも選定の基準にしていたため、マネーフォワード クラウド会計Plusはそれらを満たしていました。
クラウド化とデータ連携機能の活用により、業務の効率化を実現。拠点数や業務量が増加しても対応できるバックオフィス体制を構築。
――マネーフォワード クラウド導入後の効果について教えてください。
川西様:自動仕訳機能により、仕訳の入力にかかる工数が30%程度削減できました。これまではいちいち銀行のネットバンキングにログインして、該当の帳票を出力し、会計システムと照らし合わせて入力していくという流れで行っていましたが、マネーフォワード クラウド会計Plus導入後は銀行データが自動連携されているため、その業務がまるっと削減できました。
髙塚様:自動車教習所1社だけでも管理口座が20〜30口座あり、それぞれID・パスワードを入力してログインするだけでも、相当な労力がかかっていました。当社はグループ会社数も多く、銀行数もとても多いため、その業務がすべて削減できたと思うと、大幅な工数削減になったと思っています。
三吉様:マネーフォワード クラウド会計Plusを導入したことで、業務が効率化でき、グループ会社数が増えてもこれまでと同じ7営業日で月次決算を締めることができています。7営業日という締め日自体は変更していませんが、優先度の高い業務やこれまでとは異なる業務に充てられる時間が増え、より有効に時間を使うことができるようになりました。また、業務の自動化により、人的ミスが減り、そのリカバリーにかかる時間も削減できています。
大久保様:わたしが担当しているエデュケーション事業では、自動車教習所を部門管理という形でそれぞれを集計しています。マネーフォワード クラウド会計Plsuは部門集計表や推移表を部門ごとに見ることができ、一目ですべてをチェックできる点が便利だと感じています。これまでのオンプレミス型システムでも部門管理はできましたが、抽出条件を設定しないと部門での比較ができなかったため、抽出条件設定にかかる手間が削減されました。また、各仕訳に添付されている証憑書類で、遠方からでも正しい仕訳になっているかどうか確認できる点も、複数拠点を担当しているわたしにとってクラウド化の大きなメリットと言えます。
――実際にマネーフォワード クラウドを利用してみての感想を聞かせてください。
髙塚様:周辺システムからのcsvデータ取り込みも柔軟性が高く、スムーズにインポートすることができます。エラーがあったとしても画面の指示を見ながら解消していくことでインポートすることができるので、周辺システムとの連携もストレスなくできています。これまでのオンプレミス型のシステムは、少しでも条件にマッチしていないとエラーが出てしまい、手探りで修正していく必要があったため、その点がとてもラクになりました。
三吉様:伝票画面のメモ欄に修正の履歴やコメントを残しておくことで、あとから履歴を追いやすくなるため、よく活用しています。他のチャットツールなどを介さずに、マネーフォワード クラウド会計Plus内でコミュニケーションが完結できるのが良いですね。
川西様:毎月2回銀行残高を報告しているのですが、マネーフォワード クラウド会計Plusの残高確認を一括更新することで、残高の確認と報告ができるようになりました。これまでは報告の度に、各銀行にログインが必要でしたが、その手間を省くことができるようになったため、月次決算だけでなく残高確認も効率化されています。
大久保様:直感的に操作できるUI/UXがとても良く、操作に迷うことがないため、生産性の向上につながっています。現在でも十分使いやすいのですが、ショートカットなどキーボードで操作が完結できるようになると、さらに使い勝手が良くなると思うので、今後のアップデートに期待しています。
――マネーフォワード全体の印象について教えてください。
三吉様:マネーフォワード クラウド経費もマネーフォワード クラウド会計Plusも担当営業の方々にはとても手厚くサポートしていただき、感謝しています。マネーフォワード クラウド導入の決め手の一つになりました。レスポンスも早く、相談しやすい環境を作っていただいているので、今後、経理財務領域だけでなく人事労務領域も含めてマネーフォワード クラウドで拡張していきたいと考えています。また、メール配信してもらっているホワイトペーパーやセミナーもとても勉強になっています。そこから吸収できることも多いので、今後も情報発信を続けてもらえると嬉しいです。
今後もM&Aなどによる事業拡大を支えるバックオフィスの構築と、業務フローの確立を目指していきたい。
――今後の展望について教えてください。
三吉様:会社の規模が急激に拡大しています。3年前は売上20億だったところから、現在は40億、さらに3年後には100億を目指しています。経理グループとしては、会計に関連する業務フローを標準化し、会社の急成長に耐えうるバックオフィス体制を構築していきたいと思っています。また、バックオフィスのシステム化を通じて、業務の自動化と効率化をさらに推進すると同時に、ガバナンスの強化にも着手し、今後のM&Aに対応できる体制を目指していきます。
――最後に、マネーフォワード クラウドの導入を検討されている方々に向けて、メッセージをお願いいたします。
三吉様:中小企業の場合、少数精鋭で経理業務を行っていると、どうしても欠員や急な休暇で人員が不足してしまうことが多々あります。システムを活用し、マンパワーに頼らない業務フローを構築しておくことで、経営効率の向上だけでなく、対応できる業務の量や質を高めることができると思います。その手段としてマネーフォワード クラウドの導入がおすすめです。
川西様:マネーフォワード クラウド会計Plusを導入することで、銀行との連携機能により仕訳の入力にかかる時間や工程が削減され、優先度の高い他の業務に充てる時間を作ることができるようになります。削減できた時間で、まだ解消できていない課題の解決に向けての取り組みを行ったり、後回しにしてしまいがちな業務ができるようになるため、会社にとってプラスαの貢献ができるようになると思います。
大久保様:先日、月次決算のタイミングで新型コロナウィルスに罹患してしまいましたが、クラウド化したことにより、自宅で月次決算の対応をすることができました。マネーフォワード クラウド会計Plus内で証憑の確認ができ、会社以外の場所でも業務を行うことができるので、当社のように複数の拠点がある企業や、拠点と実際に経理業務を行う場所が離れている企業にはクラウド化がおすすめです。
髙塚様:システムを取捨選択できることがマネーフォワード クラウドの一番のメリットだと感じています。必要なときに必要な機能を拡張することができますし、マネーフォワード クラウド以外の周辺ツールとの連携も柔軟なため、自由に組み替えることが可能です。
三吉様:M&Aの観点で言うと、業務フロー標準化の手段としてシステム導入は必ず必要になってくると思います。業務フローが標準化されていないと、新しくグループジョインした会社に合わせてもらうことができません。マネーフォワード クラウドは既存のシステムを活かしながら連携することができますし、段階的に業務フローを標準化していくこともできるため、M&Aを予定している企業にもおすすめです。
※掲載内容は取材当時の情報です。
公開日:2023年11月15日 公開当時の情報となります
引用元:グループ9社の経理業務を6名で対応。システム移行で業務工数30%削減 – 「マネーフォワード クラウド会計Plus」導入事例