月次決算を5営業日短縮! マネーフォワード クラウドが大きな”戦力”に
株式会社リプロセル
「次世代医療を通じ人々の健康福祉に貢献することを目指す」をミッションに、研究支援事業とメディカル事業を展開。研究支援事業では、iPS細胞に特化した研究試薬の製造販売、ゲノム編集などの受託サービスを行なっており、メディカル事業では、再生医療製品の研究開発、臨床用iPS細胞サービス、臨床検査受託サービスを行っている。特に臨床検査では、PCR検査も行っており、様々な変異株にも対応。多くの方に利用されている。※掲載内容は取材当時の情報です。
https://reprocell.co.jp/
課題
- 使用していた会計ソフトは連携機能や仕訳承認機能が弱く、非効率的な作業が多い
- 手入力が多いため、ヒューマンエラーが発生
- 月次決算を間に合わせるため、土日の出勤が常態化
結果
これまでの会計ソフトでの目詰まり解消、グローバル上場企業として経理体制強化は喫緊課題!
iPS細胞に関わる研究試薬の販売から細胞製品の作製、創薬支援サービスに至るまで、再生医療の分野でグローバルにビジネスを展開する株式会社リプロセル。その事業スケールがありながら、国内の経理業務はわずか2名と少数精鋭で運営しています。約1年前にマネーフォワード クラウドを導入したことで「月次決算を5営業日短縮できた」という同社。どのように省力化・効率化を図ったのでしょうか。
「人的リソース不足で決算対応時には休日出勤も…」会計システムの刷新を決意
――はじめに、会計システムの入れ替えを検討した背景についてお聞かせください。
赤野様:当社は、2003年に大学発のバイオベンチャーとしてスタートし、2022年で設立20年目の節目を迎えました。再生医療分野におけるiPS細胞関連研究試薬の製造・販売や創薬支援サービスの提供を主要事業としており、特にiPS細胞による再生医療においては、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象とした研究開発や、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品の臨床試験を進めています。最近では、変異株を特定する最新PCR検査キットの販売も開始しました。
日本の他にアメリカ、イギリス、インドに拠点を持ち、グローバル全体では約100名の社員がいます。そのうち、国内拠点には約30名の社員がおり、さらにその中で人事、総務、経理などバックオフィス部門は5名。国内経理を実質的に担当しているのは鳥澤を含む2名と、非常に小規模の体制で運営しています。
私が入社した2020年11月当時は、事業規模の拡大に対して国内経理の業務体制が脆弱な状況でした。そのためJASDAQ上場企業に見合った経理財務体制と内部統制を強化することが、私のミッションでした。
鳥澤様:私は、赤野から約1か月遅れて入社したのですが、当時使っていた会計ソフトは債務支払いの機能がなく、手動で一つひとつ仕訳を計上し、かつ銀行のウェブサイトで支払いデータをつくる手間がありました。それだけでなく、入力した伝票を呼び出して処理をする際に、伝票をコピーしたつもりが誤って上書きしてしまったり、消去してしまったり……といったミスが発生していました。
赤野様:当時利用していた会計ソフトは、インターネットバンクと連携する仕組みすらなく、銀行のサイトにログインして1つずつ金額から入力しなければなりませんでした。仕訳の承認についても紙に出力して1枚ずつ押印するような状況でした。当社にジョインしたときは少し驚きましたね。
鳥澤様:また、固定資産管理については別の管理ソフトを使用していたのですが、会計ソフトとの連携がとれておらず、ほしい帳票がなかなか出てこないなど、使い勝手が悪いものでした。当時は、月次決算を間に合わせるために土日も出勤することが常態化していたのです。
赤野様:どうしてもマンパワーが限られることから、システムで効率化を達成するのが急務だと思い、システムの入れ替えを決断しました。ちょうど私も鳥澤もほぼ同時期に入社し、経理担当者が入れ替わったので、タイミング的にも今しかないと。
柔軟な設定と運用に対応できるAPI連携の豊富さが魅力。 債務支払機能と会計・固定資産の連携が決め手に。
――複数の会計ソフトの中からマネーフォワード クラウドを選定した経緯と理由についてお聞かせください。
赤野様:システムに関しては、会計だけでなく、ファイル管理や人事労務なども含めたERP全体を入れ替える方向で検討を進めていました。ただ、経費精算などは既に別のシステムを導入していたので、ワンパッケージでERPを組むというよりは、業務ごとに適材適所で異なるアプリケーションを導入して最適化を図ろうと考えました。そしてシステム入れ替えにあたっては、「クラウドへの移行」を絶対条件として決めていました。
鳥澤様:会計システムについては、クラウドで5~6社を比較検討していました。まず債務支払の機能があることと、固定資産管理も会計と連携できることを条件に検討しました。
赤野様:最終的に2社に絞ったのですが、そこからマネーフォワード クラウドに決定した一番の決め手として、API連携が豊富だったことが挙げられます。あれだけの提携先があるのは魅力に感じました。 あとは、私がプライベートでマネーフォワードの家計簿アプリを利用していたので、親しみがありましたね。
鳥澤様: ただ、当社は上場しているとはいえバイオベンチャーで、まだ赤字が解消できていない状況なので、導入コストには慎重でした。その際、ITツール導入を支援する中小企業庁の「IT導入補助金」が大きな後押しになりましたね。最終的に社内の承認を得ることができました。
月末締め業務を5営業日短縮!工数削減で生まれた余剰時間で予算管理業務などに着手
――実際にマネーフォワード クラウド会計Plusを使ってみていかがでしたか?
鳥澤様:正直、想像以上の使い勝手のよさに驚きました。 債務支払いについては、導入する前は銀行のデータを会計システム上につくり、それをインターネットバンクに流し込むイメージを持っていたのですが、結果的にそれすら不要だったのが私の中では画期的でしたね。 固定資産については、ほしいデータをCSVで呼び出すことができ、償却資産税の申告書も出すことができる。「こういう機能がほしいな」と希望していたとおりの機能が実装されていたので安心して使っています。
また、経費精算については既存のシステムを活かしています。CSVをマネーフォワード クラウド会計Plusに取り込んでいるため、手間なく処理ができています。
――以前は休日出勤されることもあった、というお話でしたが、実際に業務時間の短縮につながったのでしょうか?
鳥澤様:以前の会計システムと比較すると、ずいぶん余裕をもって月次処理をすることができています。トータルで5営業日は削減できたのではないでしょうか。大幅に時間が確保できたので、土日出勤もなくなりましたし、予算管理など他の業務を並行して行えるようになりました。
赤野様:以前のシステムのままでは、正直2名の体制では回りきらず、もう1人派遣社員を配置する必要も感じていました。マネーフォワード クラウドを導入したことで、派遣社員1人分の人件費と時間を節約することができましたね。かつ、できるだけ手入力・手集計を排して生のデータを活用できるようになったことで業務精度も向上しました。 担当者の手作業や運用でカバーしていた作業が一気に効率化できたのが大きいですね。
――最後に、導入を検討している企業様へのメッセージをお願いします。
赤野様:システムというものは実際に使ってみないと分からない部分が多いので、最終的に2社に絞ってから1社を選ぶのは大きな意思決定でした。ただ、当社にサポートで入っている公認会計士が、私たちが最後まで迷っていた他社のシステムと比較して「マネーフォワード クラウドのほうが使いやすい」と言っていました。両方使ったことがある人が言うのだったら間違いないのかな、と安心しましたね。
鳥澤様:ひとつ付け加えておきたいのが、思った以上にシステムの入れ替えの負担が少なかったこと。以前に勤めていた会社で会計システムの入れ替えにだいぶ苦労した経験があるので、今回も少ない人数の中で通常業務と並行しながら入れ替えができるのか不安を感じていました。正直、落ち着いて稼働するのに最低でも1年以上はかかると覚悟していました。 ところが、担当の方のサポートもあって、1か月も経たないうちに移行を完了することができ、その後の運用も問題なく稼働できました。会計システムの入れ替えに対して大掛かりなイメージを持っている方には「そんなことはありませんよ!」とお伝えしたいですね。
※掲載内容は取材当時の情報です。
今回の導入サービス
引用元:月次決算を5営業日短縮! マネーフォワード クラウドが大きな”戦力”に – 「マネーフォワード クラウドERP」導入事例