このコーナーでは、弥生のサービスを活用して、会計事務所経営を効率化した弥生PAP会員様をご紹介していきます。
今回は、弥生の記帳代行支援サービスを活用している税理士滝沢淳事務所様をご紹介いたします。
平成28年(2016年)4月に開業された税理士滝沢淳事務所様。
さまざまな経営スタイルの会計事務所がある中で、税理士滝沢淳事務所様では「お客様のコンシェルジュ」をモットーに、お客様のニーズに合わせて、資金繰り支援、事業承継などのコンサルティングにも力を入れて、ご活躍されています。
そんな滝沢先生が、弥生の記帳代行支援サービスを導入された理由とは?徐々に記帳代行業務の依頼が増える中で感じていた課題、また、それをどう解決されたのかを伺いました。
本記事の目次
- 今回ご紹介するサービス
- 今回インタビューした会計事務所
- 導入前の課題 –記帳代行支援サービス
- 選んだきっかけ –記帳代行支援サービス
- 導入の手順や手間 –記帳代行支援サービス
- 導入後の成果 –記帳代行支援サービス
- 使ってみた印象と感想 –記帳代行支援サービス
- 記帳代行支援サービスへの要望
- 記帳代行支援サービスを検討している会計事務所へのメッセージ
今回ご紹介するサービス
弥生の記帳代行支援サービス
会計事務所の記帳代行業務を自動化・効率化するサービスで、弥生PAP加入の会計事務所が利用できます。
記帳代行支援サービスでできること
紙証憑のデータもインターネットバンキングのデータも、弥生の記帳代行支援サービスを利用して自動で仕訳に変換することで、会計事務所の記帳代行業務を自動化・効率化します。納品された仕訳は、「弥生会計AE」で、仕訳と元の紙証憑の画像を同時に確認可能です。
記帳代行支援サービスの特徴
- 証憑データのお預かりから1営業日で納品
- 入力・確認・修正にかかる工数を減らし、相談などの付加価値業務の時間を増やせる
- 担当者ごとの品質バラつきやミスも減らせる
記帳代行支援サービスの料金や詳細については、下記をご確認ください。
今回インタビューした会計事務所
税理士滝沢淳事務所
平成28年(2016年)創業、東京都八王子市に事務所を構える。法人約70件、個人事業主約30件の顧問先を有し、地域は八王子を中心とした東京都内、それ以外にも関東甲信越、中国地方などの多岐にわたる。顧客規模は中小企業や個人事業主に加えて売上高数十億円規模まで幅広く、「お客様のコンシェルジュ」のスタンスで顧問先の規模に応じて、悩みに細やかに寄り添うことを基本方針としている。
代表者:滝沢 淳(税理士)
長野県出身。立命館大学法学部卒業、立命館大学大学院法学研究科修士課程修了。学部から大学院にかけて租税法を専攻。家族にまつわる法制度と租税法を研究し、論文「21世紀の家族と税制」で金賞受賞。
大学院修了後、大手会計事務所に所属し個人事業から一部上場企業まで事業に関する税務を中心に仕事を手掛ける。その後、別の大手会計事務所に移籍し、資産税業務を中心に相続・贈与はもちろん、組織再編、事業承継など難易度の高い税務に携わる。
現在まで銀行、証券会社、不動産会社、イベント等においてセミナーを数多く行う。
事務所概要
- 事務所の人員数: 7名(うち税理士1名)
- WEBサイト:http://zeirishi-takizawa.com/
- 顧問先数:約100件(法人70件・個人30件)
- 顧問先の売上高:数百万円から数十億円まで
- 使用会計ソフト:弥生会計が8割
- 顧問先が使用している会計ソフト:弥生会計が9割
- 記帳代行支援サービスを使い始めた時期:2020年6月(サービス開始前のベータ期間から利用)
- サービスの方針:
- お客様のニーズに合わせて細かくカスタマイズ
- 相続やコンサルティングにも対応
- 事務所経営における方針:
- お客様のコンシェルジュ、かかりつけ医でありたい
- お客様のニーズに合わせて個別にカスタマイズしたサービスを提供
※事務所概要は記事公開時点での情報です。また、2021年4月23日に行われたインタビューを元に執筆しています。
導入前の課題 –記帳代行支援サービス
―滝沢先生の事務所では、記帳代行業務にどのように取り組んでいますか?
弥生さんの記帳代行支援サービスを導入する以前は、他社のサービスを利用していました。
独立した当初は、規模の大きいお客様が多く、自計化しているところがほとんどでしたが、開業してから時間が経つにつれて、徐々に記帳代行の依頼が増えていきました。
新規のお客様以外にも、既存のお客様から、人材不足で自計化できなくなったから、経営分析のために詳細な試算表が欲しいけど自社では作れないからなどの理由で依頼されるケースもあります。このようなケースの場合、会社の規模が比較的大きくて、記帳量も多く、税理士一人では対応しきれません。
そのため、人を採用すべきか悩んだのですが、記帳サービスやITツールを活用することにしました。
- 徐々に記帳代行の依頼が増えて、税理士一人では対応できなくなった。
- 当初から人材を採用するのではなく、記帳サービスやITツールを積極的に活用するスタンス。
選んだきっかけ –記帳代行支援サービス
―今回、弥生の記帳代行支援サービスの導入を決めたポイントはありますか?
弥生さんのサービスの導入前に、他社の記帳サービスをふたつ利用していました。
そのうち1社は、スキャンした証憑をデータ化してくれるサービスでした。
仕上がりのスピードは弥生さんと同じくらい早かったのですが、証憑データを確認したい時に、パソコン上で弥生会計と他社の記帳サービスのソフトの両方を立ち上げなければならず、片方で証憑データを確認しながらもう片方で弥生会計の仕訳を確認することになってしまい、手間を感じていました。
また、記帳されたデータをCSVで弥生会計に仕訳データを取り込まなければならず手間がかかっていたので、そこをやめて弥生さんに切り替えました。
もう1社は証憑を郵送する必要があるので仕上がりまで時間がかかってしまうのですが、スキャンする手間がかからないところが便利で、主に弥生会計以外のソフトのお客様を中心に利用しています。
私自身、新しいものが好きでいろいろなことに挑戦していますし、スタッフもアレルギーが起きることなくどんどん取り組める事務所なので、皆が楽になることであれば積極的に取り入れるようにしていますが、弥生さんの記帳代行支援サービスは、弥生会計の中で証憑と仕訳を照合でき、ひと手間省けるところが導入の大きな決め手だったと思います。
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- 他のサービスを使っていたが、記帳ソフトと会計ソフトのふたつを立ち上げたり、CSVでデータを取り込んだりする必要があるのが手間に感じていた。
- 弥生の記帳代行支援サービスであれば、弥生会計の中で証憑と仕訳を照合できて便利だった。
導入の手順や手間 –記帳代行支援サービス
―最初はどのように使い始めましたか?
当時は記帳代行の件数が少なかったのですが、どんどん導入を進めていきました。
良いサービスだろうなとの印象は持っていましたが、実際に使ってみないとわからないところもありますので、実際に使ってみることで使い勝手などを確認していました。
使い始めてみると、他社サービスで慣れていたので、初期設定に戸惑うこともなく、特に使いづらさはありませんでした。弥生さんの記帳代行支援サービスは通帳をどこから入力するのかなど、設定がわかりやすく工夫されていて使いやすかったです。
―サービスを弥生に切り替えるにあたって、お客様から反応はありましたか?
会計事務所内で使うサービスなので、弥生さんに切り替えることは特にお客様には伝えていません。
業務の流れについても特に変化はありません。レシートなど紙の書類はお客様がPDFや写真で送ってくださることも多いので、我々の手元に紙の証憑がある状況というのは割と少ないです。
- 他社サービスで慣れていたので、導入時に使いづらさは感じなかった。
- もともと紙の書類はお客様がPDFや写真で送ってくれているケースも多く、変化はなかった。
導入後の成果 –記帳代行支援サービス
―記帳代行が徐々に増えて先生一人では対応するのが難しくなっていたということでしたが、導入後は何か変化はありましたか?
今までは、記帳代行の資料がまとめて届いた場合、残業をして対応することもありましたが、記帳代行支援サービスを利用することで業務量のピークを抑えられ、スタッフの残業も減るなど働き方改革にもつながりました。
私は、会計事務所は残業が多くて大変だという時代を体験した世代ですが、このようなサービスを利用することで働きやすい職場を実現できています。
- 業務量を平準化することで残業を削減でき、スタッフが働きやすい職場を実現できた。
使ってみた印象と感想 –記帳代行支援サービス
―成果物の品質についてはいかがでしたか?
弥生会計上に取り込まれたものを修正すると、次から学習機能が働き、次に取り込んだ仕訳に自動で反映されるので、手間が省けて良いです。
―記帳代行支援サービスの値段は、高いと思いますか、それとも安いと思いますか?
記帳代行に必要な人件費と記帳代行支援サービスの料金を比較すると、弥生さんのほうが少し割安でしょうか。慣れた職員なら1時間に60から70仕訳ぐらい単純な入力処理ができますが、それと比較しても割安です。
また、人を雇って給料を払うとなれば固定費になってしまいますし、交通費や採用コストもかかってしまいますが、記帳代行支援サービスは利用に応じた変動費で、人を増やしすぎなくて良い、固定費ではなく変動費という点で事務所の経営へのメリットが非常に大きいです。
―スタッフの皆さんの反応はどうでしたか?
記帳を弥生さんに依頼したおかげで、付加価値業務に集中できるようになりました。
ですがその反面、単純作業が無くなり、頭を使う作業が中心になったので、スタッフにとってはしんどい部分もあるのではないかと思います。
ただ、記帳代行に時間を使っているままだと、スタッフのレベルも事務所のレベルも上がりませんし、この機会を通じてスキルアップにつなげていってもらいたいと思っています。
- 人を雇うと給与以外にも交通費や採用コストかかるため、それらと比較すると割安。
- 人件費は固定費だが、記帳代行支援サービスは変動費であるため、事務所の経営面でもメリットが大きい。
記帳代行支援サービスへの要望
―記帳代行支援サービスで改善してほしい点や要望はありますか?
お客様からは紙で領収書を預かることは少なくて、弥生のアプリから写真を撮って送ってもらうケースが増えています。アプリに取り込んだ画像を、そのまま記帳代行支援サービスで読み込めるようになれば、お客様にアプリで写真を撮ってもらうだけで済むのでありがたいです。
また、今の20代の若い経営者の方は、スマホやタブレットは得意だけどパソコンが苦手と言う方が多いので、スマホ対応も進めてもらいたいです。
サービス自体は大変満足しているので、既存サービスとの連携が良くなれば、さらに活用できると思います。
- お客様が、撮った写真を直接、記帳代行支援サービスに取り込めるようにしてほしい。
- スマホやタブレットにも対応してほしい。
記帳代行支援サービスを検討している会計事務所へのメッセージ
―今後、事務所の運営について展望はありますか?
当事務所では、スマート取引取込を使っており、そこでカバーできない紙の証憑の処理を補う形で記帳代行支援サービスを使い始めました。
これから10年後には紙の資料はもっと減っていくと思いますし、長期的に見れば、いつか記帳代行支援サービスも不要になる時代が来て、その際には違うことを考えなければいけないでしょう。
そういった時代の変化に合わせて、今後も弥生さんから新しいサービスが出てくると思いますので、良いところを活用して、効率的に事務所経営をしていくことが最高の状態だと思います。
―今後はどのような業務に力を入れたいと考えていますか?
判断や意思決定の部分に力を入れていく必要があると思っています。
入力には必ず意思決定が必要なので、記帳代行業務が完全に無くなることはないと思います。
例えば、ある支出が交際費か消耗品なのかという判断には人間の意思決定が必要で、機械が記憶した過去の経験値だけでは測れないものがあります。
また、経営判断に役立つ試算表を作るためには、収益や費用をどの部門に配分するのか考えたり、経営分析のためにどういった試算表が必要なのか考えたりしなければなりませんが、それらはすべて人間の意思決定が必要なもので、絶対に機械にはできないところです。
そういった「人間がやらなければならない部分」を重点的に行っていくつもりです。
―これから弥生の記帳代行支援サービスを導入する他の会計事務所に向けてメッセージをお願いします。
新しいサービスを導入するのは面倒だと感じる会計事務所さんも多いと思います。
弥生さんのスマート取引取込や記帳代行支援サービスは、導入した当初は手順が分からず戸惑うことが少しありましたが、そこをクリアした後は便利さやスピードを実感したため、今も活用し続けております。
わからないことがあったら、ヘルプデスクを利用させていただいたので、当事務所は円滑に導入できました。慣れ親しんだ方法を変えることは抵抗があったのですが、変化を取り入れることによって更に業務の効率化を図ることができたと思います。
現在は、人手不足で記帳代行を引き受けられない会計事務所さんも多いと思うので、記帳代行支援サービスは採用面でも有用なサービスだと思います。当事務所では、記帳代行の依頼が増え始めたのと同時に利用し始めたので、本来なら必要であった入力担当者の採用をせずにすみました。
記帳代行支援サービスは、スマート取引取込よりも導入もしやすいですし、採用面でもメリットがあるので、ぜひみなさんにも試していただきたいです。
―本日は、貴重なお話やご意見をありがとうございました。
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