ワイヤカード不正会計疑惑の責任EYの追及へ、コロナ禍の四半期レビュー留意事項公表、PwCジャパングループ3法人のトップ交代など3件:今月の会計士業界ニュース(2020年7月その1)

2020年7月の、監査法人、四半期レビュー関連のニュースをまとめました。

2020年6月27日、7月1日にリリースされた「ワイヤカード不正会計疑惑の責任、EYの追及へ」「コロナ禍の四半期レビュー留意事項公表」「PwCジャパングループ3法人のトップ交代」の3件のニュースをご紹介します。

ワイヤカード不正会計疑惑の責任、EYの追及へ

ドイツのフィンテック企業ワイヤーカードの巨額不正疑惑が連日報道されています。エンロン事件のアーサー・アンダーセン解体を思い出し、監査法人に対して責任追及がされるのか、事件経過を注視している方も多くいらっしゃると思います。

今回、不正会計疑惑に揺れるワイヤーカードの監査を担当するEYに関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。

独フィンテック企業ワイヤーカードの不正会計疑惑で、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は26日、会計監査を担当していたアーンスト・アンド・ヤング(EY)が預金残高の十分な確認を3年間怠っていたと報じた。

引用元:監査、預金確認3年怠る ワイヤーカード不正会計疑惑(日本経済新聞 2020年6月27日付)

記事によると、EYはワイヤーカードのオーバーシー・チャイニーズ銀行の口座(最大10億ユーロ、約1200億円)について、銀行側に直接の確認を取っていなかったということです。ドイツの個人投資家団体SdKは、EYの新旧の担当者3人を刑事告発したと伝えられています。

これほど多額の銀行口座を直接確認しないことは普通はありえず、会計士の方ならこの状態で監査意見を出すことに気持ち悪さを感じるのではないでしょうか。ご興味のある方は以下をご参照ください。

コロナ禍の四半期レビュー留意事項公表

新型コロナウィルス感染に関連して、日本公認会計士協会から監査上の留意事項が続々と公表されていますが、6月30日付けで新たに「新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項(その6)」が発出されました。

今回、これを踏まえて四半期レビューの監査上の留意事項に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。

日本公認会計士協会は1日までに、監査法人に対して企業の四半期報告書をレビューする際の留意事項を公表した。

引用元:会計士協会「企業のコロナ収束仮定、四半期報告でも」(日本経済新聞 2020年7月1日付)

記事によると、有価証券報告書の段階から新型コロナウイルスの感染拡大や収束の仮定に変更があるかどうかについて、企業が四半期報告書で明示するように、監査法人に対して注意喚起しているということです。また、経営環境の悪化や会計上の見積もりについて、新型コロナウィルスによる影響がないかについても、留意するよう伝えています。

新型コロナウィルスの影響で、今まで良好な経営環境だった企業が、一転して継続企業の前提に疑義が認められるケースも出ており、四半期レビューでも気を緩めることはできません。ご興味のある方は以下をご参照ください。

PwCジャパングループ3法人のトップ交代

新しい期を迎えるこの時期、例年、トップ異動のニュースが報じられています。今回はPwCジャパングループの3法人のトップ交代が発表されました。

今回、PwCジャパングループの3法人のトップ交代に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。

PwCジャパングループのPwCコンサルティング、PwC弁護士法人、Pwc税理士法人は1日、同日付で3社の新トップが就任したと発表した。

引用元:PwC、日本3法人でトップ交代 コンサル代表は大竹氏(日本経済新聞 2020年7月1日付)

記事によると、PwCコンサルティングの代表執行役に大竹伸明(おおたけ のぶあき)氏、PwC弁護士法人の代表に北村導人(きたむら みちと)氏、PwC税理士法人の代表に高島淳(たかしま じゅん)氏がそれぞれ就任したと伝えられています。

PwC Japanから今回の新体制についてリリースが出ていますので、こちらもご覧ください。

PwC Japan Webサイトによると、大竹氏は、自動車業界を中心に製造業に従事されてきた方で、大規模プロジェクトにおけるプロジェクト管理を得意とされているそうで、今後さらなる活躍が期待されます。

他のBIG4では、7月1日付けで、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス(株)の新代表取締役及びEY Japan リージョナルストラテジー・アンド・トランザクションリーダーに梅村秀和(うめむら ひでかず)氏が就任されています。

PwCあらた監査法人はBIG4監査法人の中でも特にアドバイザリー業務に強い印象がありますが、大竹代表のもと新体制となったPwCコンサルティングとの連携で、さらに力を入れていくことになるのでしょうか。ご興味のある方は以下をご参照ください。

(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧

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