2019年2月19日、26日、3月1日に、監査法人、日商簿記試験などに関するニュースがリリースされています。
EY新日本が新潟に会計監査業務サポートセンター開設、EY新日本監査法人が初の女性理事長候補を選出、日商簿記2級の試験問題に日本商工会議所が釈明などの記事を幅広くご紹介します。
EY新日本が新潟に会計監査業務サポートセンター開設
- EY新日本監査法人、新潟市に新拠点(日本経済新聞 2019年2月19日付)
2017年12月1日、監査法人トーマツが千葉に監査業務のサポートセンターを開所して話題になりました。
今回、EY新日本監査法人が新潟市に開設する会計監査業務サポートセンターに関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
新潟県と新潟市は、EY新日本監査法人(東京・千代田)が同市に会計監査業務サポートの新拠点を設けると発表した。公認会計士の業務支援に特化した拠点をつくり、監査の品質管理体制の強化や効率改善などにつなげる。2019年度から業務を始める予定で、初年度は50人程度の採用も予定している。
引用元:EY新日本監査法人、新潟市に新拠点(日本経済新聞 2019年2月19日付)
記事によると、今回の拠点開設は新潟県と新潟市の誘致で実現に至り、開設後も新潟県がEY新日本の事業を支援する方針とのことです。
EY新日本監査法人のリリースによると、拠点開設により、監査品質管理体制のさらなる強化と効率的でより深度ある監査を推進していく予定とのことです。
- EY新日本、会計監査業務のサポートに特化したサービスセンターを新潟県に開設(EY Japan 2019年2月12日付)
今後も監査業務のサポートセンターは増えていくのでしょうか。監査の品質向上と同時に、会計士の労働時間削減の観点からも期待が寄せられます。
EY新日本監査法人が初の女性理事長候補を選出
- EY新日本監査法人の理事長に片倉氏 女性初 (日本経済新聞 2019年3月1日付)
引き続き、EY新日本監査法人のニュースです。
今回、EY新日本監査法人初の女性理事長に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
EY新日本監査法人は2月28日、7月1日付で理事長に片倉正美・常務理事(50)を充てる人事を固めた。同法人では初の女性理事長で、3月下旬の社員総会で正式に決める。
引用元:EY新日本監査法人の理事長に片倉氏 女性初 (日本経済新聞 2019年3月1日付)
記事によると、片倉氏は電機メーカーなどの監査経験をいかし、グローバル化やデジタル技術の活用を進めるとのことです。
なお片倉氏の経歴はEY新日本監査法人のリリースに詳細が報じられています。
- 理事長候補者選出のお知らせ(EY新日本監査法人 2019年3月1日付)
上記リリースによると、片倉氏は、大手・中堅の監査法人では初めての女性理事長になるとのことで、さらなる活躍に注目が集まります。
日商簿記2級の試験問題に日本商工会議所が釈明
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「落とすために作った試験」の声も 日商簿記2級が難問すぎて炎上? 公式が釈明も受験者からは疑問(ネタりか 2019年2月26日付)
2019年2月24日に開催された第151回日商簿記検定試験2級で出題された問題が、ネタりかで取り上げられています。
今月24日に行われた「第151回日商簿記検定試験2級」で出題された第3問について、受験者の間で波紋が広がっている。第3問では、「次の資料にもとづいて、X4年度(X3年4月1日からX4年3月31日まで)の連結精算表(連結対照表と連結損益計算書の部分)を作成しなさい」という問題が出題。しかし、資料を読み解くと、連結子会社が2つある上、支配獲得日(親会社が子会社の支配を獲得した日)がそれぞれ異なり、過去にない難問となっていた。
引用元:「落とすために作った試験」の声も 日商簿記2級が難問すぎて炎上? 公式が釈明も受験者からは疑問(ネタりか 2019年2月26日付)
記事によると、「連結に関する超難問が出題されるなんて2級の範囲を逸脱している」という批判や、「問題文の年度表記が誤っているのでは」という声が、ネット上で苦情として挙がっているそうです。また専門学校講師も、会計士試験ですら出ない問題で日商簿記2級の範囲ではないと苦言を呈しているとのことです。
このような声を受けて、日本商工会議所は公式サイトに文書をアップしました。
- 第151回簿記検定試験2級の問題について(日本商工会議所 2019年2月25日付)
ところが、難問を出したことへの言及はなく問題文の正当性を主張する釈明のみが掲載されていたため、炎上を招いた模様です。
この試験の合格率、果たしてどのような結果になるのでしょうか。
(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧)