公認会計士のキャリアには様々な可能性があるが、それ故に悩みも少なくない。
例えば、監査法人で、スタッフからシニアスタッフ、マネージャーへと職位が上がるにつれて、求められる役割が変わり、昇格の喜びはあれども、業務内容に違和感を覚えるという声も聞く。
専門家(スペシャリスト)を目指したのに、管理職(マネジメント)としてのミッションを期待される。そんなケースもひとつだ。
しかし、今回インタビューをした令和アカウンティング・ホールディングスの公認会計士は、自分の志向や適性を見つめて、それぞれマネジメント職とスペシャリスト職として、自らのキャリアを切り拓いている。
同社の経営理念のひとつ、“Workers First”はこう語る。
お客様を大切にすることにより、会社が成立し、成長することができるということは当然のことですが、会社が繁栄するために個人が存在するのではなく、個人が幸福になるために会社は存在するという関係を意識すべきだと考えます。
その下で業務に携わる2人の公認会計士に、マネジメントとスペシャリスト、それぞれの立場から、仕事のやりがいや働き方について大いに語ってもらった。
マネジメントへの想いの原点は「できるだけ楽しく仕事がしたい」
城田 圭央利(しろた かおり)氏は、大手不動産会社の連結決算、開示業務といった経理全般のサポート、SPC/REITに係る会計業務や各種アドバイザリー業務を担当する第1事業部第4グループのグループ長として、15名のグループのマネジメント業務に携わっている。
同社の「グループ長」とは、監査法人などで言うと、マネージャーといったマネジメントをミッションとする管理職だ。
公認会計士試験合格後の最初の就職先として監査法人を選ぶ人が多い中、城田氏は令和アカウンティング・ホールディングスに新卒入社した。外部からクライアントを監査する監査法人と、クライアントと共に目標に向けて一緒に創り上げていくコンサルティングファームの「立場の違い」に気づいたからだという。
どちらかと言えば、一緒に創り上げていく仕事に興味があったことと、コンサルティングファームや事業会社で働く先輩を見て、監査法人でなくても会計士としてキャリアアップできると確信しました。
令和アカウンティング・ホールディングスが掲げる『All Round Player』として広い視野を持ち、真に有用なサービスを提供できる人材』は、私の目指すキャリアそのものであり、入社の決め手になりました。
城田 圭央利(しろた かおり)
令和アカウンティング・ホールディングス株式会社
第1事業部 第4グループ
グループ長/公認会計士
2011年、公認会計士試験合格。2012年4月、令和アカウンティング・ホールディングス株式会社に入社。大手不動産会社の連結決算、開示業務、SPC・REITに係る会計業務全般、各種アドバイザリー業務などに従事、三井不動産ロジスティクスリートマネジメント株式会社への出向経験を経て、現在はグループ長(管理職)として15名のメンバーのマネジメントに従事。中央大学 商学部卒業。
理想のマネジメント像を描いていた時に訪れた転機
城田氏が入社して4年目に、それまでの事業部制から、クライアントごとにチームを編成し一貫してサービスを提供するチーム制が導入された。このタイミングで、城田氏は5名のチームのチームリーダーに抜擢され、初めて自分のチームを持つことになった。
「企業人が仕事に費やす時間は、1日の3分の1にあたります。それならば、できるだけ楽しく仕事がしたいし、自分がもしチームを持った時どうすればメンバーがより楽しく仕事ができるだろうか、と考えた時期がありました。」と、自分なりのマネジメント像に思いを馳せていた時に訪れた転機は、城田氏がマネジメント業務にキャリアの舵を切るきっかけにもなった。
その後、事業会社への出向を経て現在のグループ長に就任。ミドルマネジメントとして、2つのことを意識するようになったという。
まずは、自分のグループだけでなく、会社全体の目標を意識するようになりました。
といっても、私自身も営業が得意ではありませんし、売上のために仕事をいただくことを目的に営業活動を行っているという意識もありません。
会計のプロとしてお客様にどのような貢献ができるのかを考え、お客様の悩みや困りごとに親身に寄り添っていると、お客様の方から『お願いしたいことがある』と仕事を依頼いただけるというケースが多く、これが当社全体のスタイルになっているようにも感じます。もうひとつ意識していることは、マネジメントに興味を持ったきっかけでもある『グループのメンバーに楽しく仕事をしてほしい』という想いです。
グループ長は、グループのメンバーの個性を把握し、どのようなキャリアを目指すのかを考えながら、誰にどのような業務をアサインするのかを考えます。楽しく、熱意をもって業務に携わり、成長するメンバーと共に仕事をすることは大きな喜びですし、グループとして会社全体の目標に貢献していくことにもやりがいを感じます。
マネジメント職も仕事とプライベートの両立を
また、長い人生においては、仕事とプライベートの両立を図らなければならないこともあるが、令和アカウンティング・ホールディングスでは、仕事と出産・育児、介護等を両立する社員向けに、休業制度や時短勤務、残業免除などライフサポートの仕組みが準備されている。
城田氏は、こうしたライフサポートの活用はもちろん、業務の在り方やリモートワークの活用で、キャリアとプライベートの両立を目指せる環境が同社にはあるという。
育児や介護と言ったやむを得ない家庭の事情がある場合、在宅勤務を利用して勤務することができます。
マネジメント職でも同様で、私自身はオフィスで働くことが多いですが、個々人の事情に応じて、午後からの業務を在宅勤務に切り替えたり、メンバーとは電話やチャットでコミュニケーションを取りながら、業務を続けることもできます。
監査法人とは異なる お客様との距離感の近さと働き方
平川 真優(ひらかわ まゆ)氏は、9名のチームのプレイングマネージャーとして、事業会社やSPCなど約20社の会計アウトソーシング業務、決算開示資料の作成及びレビューに加えて、財務デューデリジェンスなどの専門性の高いコンサルティング業務に携わるスペシャリストだ。
令和アカウンティング・ホールディングスの「プレイングマネージャー」とは、その専門性を活かし、プレイヤーとして現場をリードすることをミッションとしている。
同社では、キャリアを積んだ際、全員がマネジメント(管理職)を目指すのではなく、平川氏のようにスペシャリスト(専門職)として活躍する選択肢も用意されている。
また、志向やライフステージに応じて、それらを行き来することもできる。
平川氏は、大学在学中に公認会計士試験に合格、EY新日本有限責任監査法人に入社し、大手製造会社の法定監査や外資系企業の日本子会社の監査を担当していた。
監査法人では、クライアントが作成した資料や決算書を確認する作業を通じて「仕訳のひとつひとつの積み重ねでできた決算数値は、実際にどのように作られているのか」といった経理・会計業務への関心が高まった平川氏。
入社から3年半後、自身のスキルを活かしつつ様々な会社の会計業務の支援に携わることができる令和アカウンティング・ホールディングスへの転職を決意した。
平川 真優(ひらかわ まゆ)
令和アカウンティング・ホールディングス株式会社
第2事業部 第4グループ
プレイングマネージャー/公認会計士
大学在学中の2014年11月、公認会計士試験合格。4月、EY新日本有限責任監査法人に入社。大手製造会社の法定監査や外資系企業の日本子会社の監査を担当。2018年10月に令和アカウンティング・ホールディングス入社。事業会社の連結決算や開示業務、SPCに係る会計アウトソーシング業務などに従事。現在はプレイングマネージャーとして、専門性の高いコンサル案件にも携わっている。同志社大学経済学部卒業。
監査法人とは異なる お客様との距離感
転職後、平川氏が監査法人と比べて大きな違いを感じた点は「お客様との距離の近さ」だ。
監査法人は、公正中立な外部者としてクライアントを監査する立場上、クライアントと一定の距離を保つことが必要になる。一方、令和アカウンティング・ホールディングスは、お客様サイドに立ってサービスを提供していくため、きめ細かいコミュニケーションが欠かせない。
私たちが目指すのは、仕訳の切り方などの些細な困りごとでも気軽にご相談いただけるような関係性の構築です。そのためには、何気ない会話ができるくらい、緊密にコミュニケーションを取ることが重要です。
監査法人でもクライアントとのコミュニケーションは大切でしたが、令和アカウンティング・ホールディングスへの入社当初、「こんなに近くても良いのか…」と、お客様との距離感に驚きを覚えました。
今では、ちょっとした世間話からお客様が困っていることはないか考えたり、相談事には相手の立場に立ってお話ししたり、コミュニケーションの取り方を工夫しながら、お客様といい関係性を築くことを常に意識しています。お客様との距離が近いので、頼られている実感や感謝の気持ちがダイレクトに伝わってくることが多く、やりがいを感じますし、何よりも自分が学んだ会計の知識を直接活かしながら、お客様と一緒に創り上げていくことは、まさに自分が思い描いていたキャリアの形そのものです。
1日単位で明確化されたタスク 予定の立てやすさが魅力
平川氏の業務は、クライアントの決算スケジュールに合わせて、四半期サイクルで繁忙期となる。3月決算のクライアントに合わせて、4月が最繁忙期だ。
仕事のサイクルは監査法人と同じだが、監査法人と比べてワークライフバランスは充実しているという。また、タスクの期日が細かく決まっており、繁忙期でも業務の内容や量がわかりやすい点に、監査法人の仕事の進め方との違いを感じているという。
監査法人ではクライアントが作成した資料を確認する作業が中心でしたので、開示期日までにタスクを完了する、という中期的なタイムスパンの中で、状況の変化に応じて業務を進めていく難しさがありました。
現在、私が担当している業務は、資料を作成する作業が中心ですので、各タスクの期日を1日単位で定めており、業務が集中している時期は少し前倒しで進めたほうがよいなどの判断がしやすく、仕事がコントロールしやすくなりました。
また、お客様と一緒に作業に取り組む仕事が多いため、日々コミュニケーションを取りながら状況を把握することを大切にしておりますので、柔軟な対応を取ることができ、予定の立てやすさに繋がっています。
思い描くキャリアプランでポジティブに業務に取り組む
入社後に昇格を目指し続ける必要があるバーティカル(垂直)な組織の場合、ともすれば上の役職を目指すことが目的化したり、昇進と自身のキャリア形成の間にギャップを感じたりと、昇進へのストレスに悩むことがある。
しかし、城田氏、平川氏から感じたことを一言で表すならば、「生き生きしている」である。
自分の志向や適性から主体的に進む道を選べるだけでなく、ライフステージの変化にも応じて柔軟にキャリアを選択できるから、常にポジティブな姿勢で業務に取り組める。その姿勢に、パワーを感じるのだ。
プレイングマネージャーの平川氏は、現在、スペシャリストとしてさらにスキルを磨いていくキャリアプランを描いている。
会計業務は変化のないルーティーンワークが多いと思われがちですが、お客様と向き合っているからこそ新しい学びが多く、日常業務の中でも自分がスキルアップしていることを感じます。また、新しい制度や会計基準には誰よりも早くキャッチアップしていく必要もあります。
当社でスペシャリストとしてキャリアを積んできた方の中には、専門分野のスキルを磨いて社内の様々なチームのメンバーと一緒に仕事をする方や、極めて専門性の高いコンサルティング業務に不可欠な方もいます。
私が業務で行き詰ったときは、こうしたスペシャリストの先輩に相談し、助けてもらうことがたくさんありました。いつか自分が相談を受ける立場になったり、“この分野ならば平川に任せれば間違いない”と頼られる人材になりたいと思っています。
グループ長の城田氏は、令和アカウンティング・ホールディングスの「風通しのよさ」がマネジメントだけでなく、キャリア形成にも良い影響を与えているという。
非常に風通しの良い企業風土なので、自分の意見を通しやすい点が魅力です。ミドルマネジメントとして言うべきことを言える企業風土であるとともに、マネジメントでもスペシャリストでも、自分の思い描いたキャリアプランを自分の志向や適性、ライフステージなどに応じて選びやすい点も、硬直化した組織ではなく、風通しの良い組織ならではの特長ではないでしょうか。
自らのキャリアプランを明確にしながら、今の自分がやるべきことにきちんと取り組む人は、生き生きとした活力に満ちている。こうした人材と、その活力を受け止める企業風土は、令和アカウンティング・ホールディングスの大きな魅力と言えるだろう。
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