会計士のチャンス拡大中!? 開示や連結決算など拡大する「高度会計アウトソーシング」について調べてみた!

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公認会計士ナビ読者のみなさん、こんにちは。ぺーたろーです。

公認会計士ナビが調べてみた!_ぺーたろー

この度、公認会計士ナビで新コーナー「公認会計士ナビが調べてみた!」をスタートします。

このコーナーでは、SNSなどで話題になった公認会計士業界関連のトピックスについて、公認会計士ナビが皆さんに代わって調べていきます。

え?私が納富さんに似てる? 
よく言われるのですが、違います。どう見ても別人です。

ほら、どう見ても別人でしょ? 

公認会計士ナビが調べてみた!_ぺーたろー_納富さん?

さて、記念すべき公認会計士ナビが調べてみた!第1回のテーマは、ずばり「高度会計アウトソーシング!」についてです。

少し前になりますが、Twitterでこんな投稿を発見しました。公認会計士ナビにも登場していただいている、汐留パートナーズのCEO、前川さんのツイートです。

この投稿に対し、公認会計士ナビ編集長の手塚がこんな引用ツイートをしていました。

つまり、特に中堅・中小の上場企業では、リソース不足も相まって開示や内部統制、内部監査、連結決算をアウトソーシングしていて、この流れは続きそうということです。

これが本当なら、公認会計士の仕事の幅が広がりそうですね。

ということで、このツイートの真相はどうなのか調べてみました。まずは公認会計士の転職エージェントとして業界やキャリアの動向に詳しい手塚編集長に聞いてみます。

公認会計士ナビ編集長 手塚佳彦公認会計士ナビ編集長
手塚佳彦

正確な統計はないものの、私の肌感覚としては、確かに開示や連結、J-SOXなどの高度な会計領域やその周辺業務のアウトソーシングを活用しているケースが、中堅企業や上場企業などで増えている印象はあります。実際、そういった分野の受注を増やしている会計ファームも多数見受けられます。
独立会計士においても、個人で上場企業の決算支援や開示などの業務を直接受注したり、他の会計ファームから業務委託を受けるなどして、それらの業務に関与しているという話もわりと良く聞きます。

背景としては、会計の高度化や、会計人材の不足や採用難などがあるのだと思います。
また、これらの業務は繁閑の差が大きく、繁忙期に多くの人手が必要となるため、正社員として常時雇用しておくよりは、固定費を抑えるためにも忙しい時期だけ手伝ってもらいたいというニーズもあるようです。

監査法人出身の会計士を前提とすれば、開示や連結といった領域は、会計士の専門である「会計」と直結する領域で専門性が発揮しやすく、監査を行う側として関与していた方も多いので、活躍しやすい分野といえますし、企業も連結決算の経験者を採用したいものの、転職市場には経験のある人材が少ないので、アウトソーサーとして活躍しやすい素地があると思います。

なお、アウトソーサーが受け取る報酬の水準としては、公認会計士1人月(ひとりの公認会計士が1ヶ月フル稼働)で100万円代後半、企業によっては200~300万円を超える金額で依頼しているケースもあります。(1ヶ月フル稼働ではなく、月●日・週●日という形で稼働するケースもあり、その場合は、稼働日数によって按分されます。)

税務と違って単価が高い点、財務DDなどの高額ではあるものの短期間である案件と違い、比較的高めの単価で、かつ、中長期で継続することが多い点は魅力ではないでしょうか。

とのこと。確かにニーズはありそうですね。

さて、次は会計ファームさんにもお話を伺ってみたいと思います。

お話を伺ったのは、公認会計士ナビのスポンサーでもあり、開示や連結決算などの高度な会計アウトソーシングサービスを強みとされている令和アカウンティング・ホールディングス株式会社(以下、令和アカウンティング)さんです。

令和アカウンティング・ホールディングス新ロゴ_記事TOP

そちらにて、ご活躍されている公認会計士の筒井さんにお話を伺いました。

筒井 裕隆氏_令和アカウンティング・ホールディング株式会社_第2事業部 グループ長筒井 裕隆
令和アカウンティング・ホールディングス株式会社
第2事業部 グループ長

2006年、公認会計士試験合格。大手監査法人にて約8年間会計監査や内部統制監査及びIFRS導入支援などのアドバイザリー業務に従事したのち、事業会社(上場)に転職。経理部にて、約5年間主に連結決算業務全般とIFRS導入を担当。その後、2020年に令和アカウンティング・ホールディングス株式会社に入社。単体及び連結決算の会計アウトソーシング業務、会計処理に関する助言や会計意見書作成業務、決算開示書類のレビュー及び作成支援、財務デューデリジェンスや株式価値算定等の業務を幅広く担当しながらグループ長として約15名のメンバーを統括している。

Q:令和アカウンティングさんでは、専門性の高い会計分野(開示・連結決算・SOX等)のアウトソーシングとして、どのようなサービスを提供していますか?

筒井さん:開示については、決算短信や有価証券報告書、会社法計算書類、アニュアルレポート等のレビュー、作成アドバイスが多いです。
また、連結決算については、会計処理のアドバイスだけするケースもありますが、連結仕訳のレビューや連結財務諸表の作成を請け負うケースも多々あります。一方、親会社側の連結作業ではなく、子会社の単体決算業務を受注することも多く、決算整理、計算書類の作成から連結パッケージの作成まで一気通貫で対応しています。

Q:どういったお客さんに対してそれらのサービスを提供していますか?

筒井さん:上場企業や大企業のお客様及びその子会社様が多く、当社ですと不動産ディベロッパーや金融業界、メーカーなど業種問わず幅広いお客様をサポートさせて頂いています。売上高数百億円くらいから、1兆円を超えるお客様まで、規模は様々です。

Q:どういった背景でアウトソーシング業務を依頼されることが多いのでしょうか?

筒井さん:単体決算はしっかり対応できているけど連結決算は手薄という会社も少なくなく、連結決算や開示だけアウトソーシングしているというクライアントが一定数いらっしゃいます。
また、担当者が辞めてしまった、新規設立やM&Aで子会社ができた、またはIFRS導入やIPOに向けて体制を構築したいけどすぐに採用もできないといった理由で、アウトソーシングするというケースもありますね。
採用ができたらアウトソーシングは中止することもありますし、アウトソーシングでも大丈夫だねと思っていただけたら、採用の方を中止してしまうケースも珍しくありません。

Q:開示や連結決算のアウトソーシングマーケットが拡大している印象はありますか?

筒井さん:経理人材が採用難なこともあり、アウトソーシングせざるを得ないという会社があることを踏まえると、アウトソーシング市場は拡大しているように感じています。企業ごとに独自性の強い単体決算に比べて、ある程度様式や業務が標準化されている開示や連結決算業務は比較的アウトソースし易い分野と言えるかと思います。
また、連結決算については、そもそも連結決算をきちんと学んだことがある人材が公認会計士くらいしかいないこともあって特に採用が難しく、アウトソーシングでカバーすることが少なくないのではないでしょうか。

Q:こういった分野で公認会計士は活躍できるでしょうか?

筒井さん:監査経験がある会計士の方なら、ほとんどの方が開示や連結の監査は経験したことがあると思いますが、その経験は作る側にでも十分に活かせます。
連結決算監査を経験していない方もいるかもしれませんが、会計士試験で学んだ知識があれば、それをベースにすぐに追いつけます。単体決算ですと会社の理解が深くないと対応できない業務も多いですが、連結は単体と比べるとそうでもないので、公認会計士は活躍しやすいと思います。

Q:こういった業務に対応する場合、組織に所属してサービスを提供するのと、独立している個人で対応するのに違いはあると思いますか?

筒井さん:会計業務には他社事例も重要なのは皆さんご存知の通りです。そういった点から、そもそも公認会計士として、監査で他社事例を調べたり、様々な大手企業がどのように会計処理の整理や開示資料作成を行っているか等の知識をもっていることは、事業会社側の視点でも役立ちますので、個人でも組織でも通ずるところだと思います。
大きな違いは、難解な会計事象に対応しなければならないケースで、自前の知識や書籍などでの情報収集では限界は出てくるかもしれません。その場合、ノウハウを持っていたり、知見のある人が複数人所属している組織で対応するほうが良いのかなと思います。

編集長と令和アカウンティングの筒井さんの話を総合すると……

結論

  • 高度な会計業務のアウトソーシング市場は拡大している模様
  • 特に開示や連結決算支援のニーズは高そう
  • これらは監査経験がある会計士であれば、比較的対応がしやすい分野である
  • ゆえに公認会計士にもチャンスあり!(監査法人から会計ファームに転職して活躍もあり!?)
  • 独立している個人会計士にもチャンスはありそう!(でも難しい事例などには気をつけて)

といったところでしょうか。
筒井さん、ありがとうございました!

今回のテーマは高度な会計業務のアウトソーシングでしたが、「公認会計士ナビが調べてみた!」シリーズでは、公認会計士が気になる話題を調べていきます。調べてほしいことやタレコミがあればぜひ、公認会計士ナビのTwitterなどにご連絡ください。お待ちしています!

執筆: ぺーたろー

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【納富 隼平/合同会社pilot boat 代表社員CEO・公認会計士試験合格】1987年生まれ。明治大学経営学部卒、早稲田大学大学院会計研究科修了。在学中公認会計士試験合格。あずさ監査法人で会計監査に携わった後、デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社に参画し、300超のピッチ・イベントをプロデュース。2017年に独立して合同会社pilot boatを設立。長文でスタートアップを紹介する自社メディア「pilot boat」、CVCやアクセラレーションプログラムのオウンドメディアコンテンツ制作・イベント運営・リサーチ等を手掛ける。公認会計士ナビでは、会計やスタートアップの記事・動画制作、イベント運営を専門に携わる。

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