会計士協会が会計士とAIの関係について動画コメントをリリース、など3件:今月の会計士業界ニュース(2017年12月その1)

  • 2017/12/25

9月26日から12月8日にかけて、協会関係、監査制度関係の複数のニュースがリリースされています。

公認会計士とAIについて日本公認会計士協会がショートビデオを公開、監査制度批判への反論、協会会長からの監査期間延長要請に関する記事など幅広くご紹介します。

“公認会計士”がAIにとって代わられる!?会計士協会が真偽を語る

いまある職業の大半はAIにとって代わられる。そんな報道が目につくようになりました。そしてAIに淘汰されてしまう職業の中には、公認会計士も含まれています。

公認会計士の監査があるから安心して資本市場で取引が行われているはずが、AIにその代わりができると思われているのでしょうか。公認会計士ばかりか、市場関係者にとっても聞き捨てならない話です。

これに対し、日本公認会計士協会が異例のショートビデオを公開しました。日本公認会計士協会の手塚正彦 監査・保証、IT担当常務理事が、公認会計士とAIの関係や公認会計士業務が今後どのように変化していくのかについて説明しています。

動画引用元:【ショートビデオ】公認会計士とAIの関係:日本公認会計士協会(日本公認会計士協会 2017年9月26日付)

定型的な業務はAIにとって代わられるといわれていますが、そこに公認会計士が含まれていることに対して、手塚常務理事は「会計監査業務は、残念ながら一般的には創造的な仕事と思われていないのではないか」と懸念しています。

手塚常務理事は、企業活動は複雑多岐に渡り会計基準がそのまま適用できるものではないこと、また、監査にはコミュニケーションが成功のカギになることなどをふまえて、監査は創造的かつ非定型な業務を含んでいることから、AIにとって代わられるものではないと説明しています。

一方で、監査の現場ではITを活用した業務の効率化と監査品質向上に関する取組が進められていることも事実です。

パソコンに向かって数字を集計する仕事やルーティーンな業務は、徐々に減りつつあります。公認会計士が生き残る職業として認められるためには、すべての会計士に、複雑な企業活動を理解したり、監査先企業や担当者の人たちから信頼される高いコミュニケーション能力が求められることになりそうです。

監査制度を否定する苦言に猛反発

東芝事件の激震で、監査業界は品質向上に向けて様々な取り組みをしながら、監査の信頼を取り戻そうと懸命になっています。業界全体で再発防止に取り組み士気をあげているさなかに、監査制度を否定する記事が出てしまいました。一体どういうことなのでしょうか。

日経ビジネスONLINEでは、日本取引所自主規制法人の理事長が月刊誌で監査制度や監査法人批判をしていることに対して、青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科の八田進二教授に話を伺い掲載しています。

八田進二教授:では、投資家や株主は何を信用すればいいのか、是非お聞きしてみたいですね。今の資本市場の仕組みでは、制度上、監査意見は絶対という事になっているのです。野球の審判が絶対なのと同じです。それを否定したら、誰が決算書の信用を担保するのでしょうか。取引所や自主規制法人がすべてチェックするのか。それは人的にも能力的にも難しいのではないでしょうか。

引用元:「監査制度を否定して何を信用しろと言うのか」(日経ビジネスONLINE 2017年12月1日付)

記事ではさらに、「監査公営論」についても言及しています。企業から監査報酬を得るという現行のあり方をやめて会計士を公務員化することで、会社に対する立場を強くしようというものです。ですが、これについて八田教授は、日本市場が世界から見放されると警鐘を鳴らしています。

民間主導で行う会計士による監査制度を守るためには、批判される隙のない強固な信頼を取り戻すしかありません。

時間切れにはさせない。監査期間延長を協会が要請。

毎年繁忙期が近づくと、過去のハードスケジュールが思い出されて、つい転職を考えてしまう会計士の方もいるのではないでしょうか。期日が来たから、監査は十分にできなかったけど時間切れで終了、なんてわけにはいきません。

日本公認会計士協会の関根会長が、この問題解決に乗り出しました。日本経済新聞から、この件に関する記事がリリースされています。

日本公認会計士協会の関根愛子会長は8日開いた記者会見で、決算期末の監査期間の延長を企業に求める考えを示した。期末の監査期間は平均2週間前後で「監査にかける時間が少ない」と主張。延長を容認してもらうことで作業時間を増やし、監査品質の向上につなげる。

引用元:関根会計協会長、監査期間の延長「企業に要請」(日本経済新聞 2017年12月8日付)

これについては、日本公認会計士協会から会長声明が別途出されていますので、詳細はこちらをご覧ください。

特に今年は東芝事件を受けて、各監査法人ともに今までより慎重な監査手続・審査が求められているのではないでしょうか。“監査は市場のため”という共通理解が得られ、監査が時間切れにならずにすむことを願うばかりです。

(ライター 大津留ぐみ

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