去る2月16日(日)ならびに18日(火)、公認会計士ナビを運営する株式会社ワイズアライアンスの本社にて「CFOを目指す!若手会計士のためのベンチャー・スタートアップ勉強会」が開催されました。
10名限定で告知された同勉強会ですが、募集から間もなく満席となり、キャンセルに伴う追加募集もひと晩で満席となるなど予約の段階から参加者の関心の高さが伺える状況でした。
勉強会の内容
【プログラム】
- 参加者の自己紹介
- 講師の自己紹介
- ケーススタディ1
- ケーススタディ2
【講師】
須田 仁之 氏
1996年早稲田大学商学部卒業。1996年株式会社イマジニア入社。1997年株式会社JSKYB(現 スカパーJSAT)総合企画室、1999年株式会社デジタルクラブ(現 ブロードメディア)企画室、ソフトバンクグループでのYahooBB事業立上げなどを経て、2002年株式会社アエリア入社 取締役、 2004年12月株式会社アエリアの上場後、2005年子会社ゲームポットの上場。M&A、子会社関連会社等の取締役、監査役を兼任。
講師・須田氏のキャリアから学ぶスタートアップの苛酷さとやり甲斐
今回の勉強会で最も盛り上がり、参加者の印象に残ったのが講師である須田氏の自己紹介を兼ねたベンチャー企業での体験記でした。
若くしてジャスダック上場企業・アエリアの取締役を務める須田氏。20代でスカパーやYahoo!BBの起ち上げに携わり、その後、アエリアやその子会社を立て続けにIPOさせるなど一見すると華やかな経歴の持ち主ですが、須田氏の口から語られたベンチャーでの日々は常識からはかけ離れた過酷さと刺激に溢れたエキサイティングな内容でした。
須田氏から参加者へは以下のようなメッセージが伝えられました。
【ベンチャーではとにかくハードワーク】
⇒須田氏もオフィスの段ボール箱で寝泊まりしてまで働いた日々がある。ハードワーク大変だが力になる。スタートアップが成功するにはとにかく仕事量が必要。
【誰と働くかは重要】
⇒コンサル出身、デキる上司からのムチャぶりに鍛えられた新人時代や孫正義氏と一緒に働いた日々は仕事のスピード、ボリュームともにとてもハードだった。かつ、常識外れの事態が次々起こる環境でもあった。けれども、デキる人間、パワーのある人間と一緒に働くことで自らも鍛えられた。誰と働くかは非常に重要。
【若い時はノリとハッタリも大切】
⇒実績も実力もない若手が大きいことをやり遂げるには、ノリやハッタリも重要。できると思って勢いでチャレンジしてみる!
【チャンスや波を逃さない】
⇒スタートアップやベンチャーの環境はあっという間に変化する。波が来ている、チャンスだと思ったらそれを逃さない。「もういいかな」「これくらいでいいかな」「これ以上は無理だ」と言った「常識」でブレーキをかけず、行ける時に一気に突っ走る。
ケーススタディ
須田氏の自己紹介の後は、現在のベンチャーコミュニティで注目を集める実際のスタートアップ2社を例に挙げてディスカッションが行われました。
取り上げた企業に関してはここでは非公開とさせて頂きますが、主に以下のような内容に関して参加者によるディスカッションや須田氏による解説が行われました。
- マーケット規模はどれくらいか
- 競合企業との差別化のポイントはどこにあるのか
- 企業価値(バリュエーション)はどれくらいが妥当か
- ファイナンスの履歴を見てどのような資本政策を意識していると考えられるか
- 経営者はどのような経歴や人柄で何を意識してビジネスを行っているのか 等
まとめ
今回の勉強会では参加者の方々に以下のような点を得て頂きました。
●「座学」では学べないスタートアップの空気感や考え方
⇒スタートアップやベンチャー企業のファイナンスや企業・ビジネスの見極めは、書籍やWEBでは学ぶことができません。今回の勉強会では、そう言った空気感、書籍やWEBでは学べない視点の一端をを体験頂きました。
●スタートアップコミュニティに入り込むためのネットワーク
⇒将来有望なスタートアップに出会い、また、そこで結果を出して行くには、力を貸してくれる人脈やネットワークも重要です。今回の参加者は須田氏の主催するFacebookグループ「CFO予備軍の会」に招待され、また、須田氏、ならびに、興味関心を同じくする参加者同士もFacebookなどの連絡先を交換するなど、今後、有益となるであろう人脈を形成頂きました。
スタートアップ関連の勉強会や交流会は今後も定期的に開催して参ります。
次回の開催にもご期待ください!