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20年の歩みと技術を守り抜くためのクロスボーダーM&A
株式会社共トーエネック(以下トーエネック)は「快適以上を、世の中へ。」をコーポレートスローガンに、暮らしの基盤を支える担い手として、社会インフラの整備や様々な設備工事を手掛けております。
案件概要
課題
- 台湾拠点の維持・発展を図るため、現地企業との資本提携の遂行
- 日本企業が買い手のクロスボーダーM&Aに強いアドバイザーの模索
実施サービス
- クロスボーダーM&Aに関するディール全般のフィナンシャルアドバイザリー
- 現地会計事務所との連携による財務DD支援
効果
- 財務DDによるリスク分析とM&A実施判断
- M&A締結
お話しを伺った方
株式会社トーエネック
常務執行役員 国際事業統括部長
細川 義洋 様
国際事業統括部 総括グループ長
堀木 泰孝 様
GWP
海外フィナンシャルアドバイザリー部 部長
田内 恒治
肩書・経歴はインタビュー時のものです。(以下敬称略)
ご担当者の声
依頼背景
20年間の技術と人材の維持・発展を目指した資本提携の推進
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- 田内
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M&Aが成立してから1年が経過しました。M&A成立までを振り返りながら、弊社がサポートさせていただいたプロジェクトについて、お伺いさせてください。
まずは、クロスボーダーM&Aを実施された背景について教えてください。 - 細川
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(トーエネック 細川氏)
弊社は約20年前に台湾に拠点を設け、日系企業の案件をメインにビジネスを展開してきました。しかし、最近は台湾での日系企業案件が減少傾向にあり、事業の安定や台湾でのビジネス基盤の確立を考えると、地元企業との提携が必要と判断しました。そうしないと、最悪の場合、台湾市場からの撤退という選択肢も、企業としては考えなくてはなりませんが、それはなんとしても避けたかったです。
台湾に進出してから約20年にわたって培った技術や知見、人やネットワークを、簡単に失うわけにはいきません。
- 田内
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20年間で築いてきたものを守り、さらに成長させるために現地企業との資本提携が必要だったということですね。
- 細川
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その通りです。建設業は特に人と人との信頼関係が大切です。今まで築き上げてきた信頼は当社の大切な資産です。台湾のローカル企業との提携を通じて、その信頼をより強固にし、安定した案件獲得を目指しました。
その候補先を探す中で、フービックインターナショナル(以下フービック)という有力な提携候補が見つかったのです。
クロスボーダーM&Aに向けたアドバイザーを模索
- 堀木
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フービックは電気・空調管工事を手掛ける企業で、台湾でも有数の大企業グループに属していることもあって現地市場の実績が豊富でした。また、先方も我々のグローバルな事業展開や日本の上場企業という点を好意的に捉えてくれていました。
私たちとしては、フービックと共に提携を進めることで台湾市場での基盤を強化できると考えていました。
- 田内
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まさに、両社にとって台湾でのビジネスの将来を見据えた提携を目指されていたのですね。
- 堀木
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そうです。フービックとの交渉が進む中で、LOIの締結が必要となり、日本企業が買い手となるクロスボーダーM&Aに強いアドバイザーが必要となり、GWPに依頼いたしました。
- 細川
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過去にいくつかのM&Aを経験しましたが、GWPを選んだ理由は、単に会社の規模やネームバリューではなく、当社と対象企業をしっかり理解し、信頼できるアドバイザーだと感じたからです。
田内さんは、その点で、泥臭く地道に、困難な局面においても案件をリードし続けてくださいました。
支援結果
異なるビジネススタンダードの壁を乗り越え、台湾市場での交渉
- 田内
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信頼をいただけたこと、大変嬉しく思います。
交渉の過程で、当初想定していなかった様々な事象に突き当りました。
加えて、コロナ禍の特殊な状況でもありました。先方との交渉過程における当社のサービスはいかがでしたか。 - 細川
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交渉を進める中で、台湾では日本とは異なるビジネススタンダードがあることが分かりました。現地企業のやり方を日本のコンプライアンスに合わせるための交渉が大変でした。
私たちの立場からすると、海外の非上場企業を買収する際には、日本のコンプライアンスに準拠してもらう必要があります。GWPにアドバイザーとして入ってもらったことで、私たちも知らなかった現地の商習慣への理解が深まり、当社の意向を的確に先方に伝えることができました。
- 堀木
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また、GWPが選定してくれた現地の会計事務所との連携による財務デューデリジェンスにも非常に満足しています。
選定先は建設業に詳しく、質問にも迅速に対応してくれました。しかも、GWPが直接品質コントロールしてくださっていたのでコストも抑えられ、非常に高いパフォーマンスを感じました。どの企業でもそうですが、関係者が多くなると合意形成が非常に複雑になります。フービックは多くの事業を展開しており、社内外での調整に時間がかかりました。
(トーエネック 堀木氏)
- 田内
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企業が存続し続け、株を人が所有する以上、人には世代交代といった、健全な循環がおこるタイミングがあります。
今回は意図せず先方のそういった循環のタイミングに重なったこともあり、ビジネスライクな交渉だけではない、人間らしさのある交渉をする場面もあり、非常に交渉が長引くこともありましたね。
- 堀木
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デューデリジェンスの準備から報告まで、相手の事情もあって、非常に長い時間を費やすことになりました。しかし、その過程において相手の業務体制の課題や強みをよく理解できたので、その後の事業運営にも役立つ相互理解を得る機会にもなりました。
最終的にM&Aの実施に踏み切れた理由は、彼らがM&Aを通じて目先の利益を追求するのではなく、業界全体を良くしようという姿勢を持っていたことです。また、品質向上に真剣に取り組んでいる姿勢が我々と共鳴し、双方の目標が一致していたためです。
強い意志が交渉を前進させる
- 田内
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文化やビジネススタンダードが違うため、問題の解決方法も日本とは異なると感じました。しかし、細川さんの熱意が先方に伝わると交渉が前進する部分がありました。
アドバイザーとして、そういった想いや熱意をきちんと表現していただけたことは非常に良かったと思います。 - 細川
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本気で取り組み、相手にその熱意や想いが伝われば、応えてくれることもあります。結局のところ、最後は人と人との関係です。分かり合えるまでしっかり向き合い続けることが大切ですね。
日本人同士では、暗黙の了解や常識が通用しますが、国をまたぐとそれが通用しないことが多いです。とことん言葉にして、分からないことは分からないままにせずに向き合いました。言葉に出さないと、相手の気持ちを読み取るのはとても難しいですね。 - 堀木
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ビジネスとしてお互いのシナジーが発揮できることを訴求する一方で、プロジェクトを前進させるためには、やはり『気持ち』は非常に重要だとボス(社内の細川氏の呼び名)との仕事を通じて感じさせられました。
ボスはブルドーザーのように人を巻き込み、力強く仕事を前に進める人です。他人には簡単に真似できない方法でもありますが、「仕事はこうやって進めるのか」と多くを学びました。
当時はコロナ禍で、対面でのやり取りが難しい時期でした。最終局面でボスが現地に行って直接話し合おうと言っていたことをよく覚えています。
オンラインでは得られない信頼を現地で築き、M&A契約を締結
- 細川
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コロナの時期なので仕方なかったのですが、オンライン会議では、対面に比べて信頼関係を築くのが難しいと感じました。こちらの本気度が伝わりにくかったように思います。
正直なところ、交渉が停滞し長引いた局面があり、いつ交渉が決裂してもおかしくない綱渡りの状態がありました。打破するには現地に足を運んで直接交渉を行うしかなかったのです。
社内にはコロナの時期だったことも相まって「訪問しても無駄だ」と考える人もいたかもしれませんが、「行かないと進まない」と思い、現地を訪問しました。
もしあの時に現地に行かなければ、この案件は締結できなかったと思います。企業同士のM&Aであっても、最後は人と人とのつながりです。
気持ちを伝え合うことが大切で、訪問して直接熱意を伝えたことでクロージングに至った部分もあると考えます。
GWPの皆さんも一緒に現地に訪問してくださり、当社の気持ちを丁寧に伝えていただいたことは非常に心強かったです。 - 田内
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強い意志があれば乗り越えられる場面もありますね。M&Aは長期化することもあります。バイサイド、セルサイドともに「どこかいい会社がもしあれば」という簡単な気持ちだけではクロージングできません。さらに「やり遂げる」という気持ちを持ち続けるのは並大抵なことでもありません。
- 細川
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軽い気持ちなのか、本気の決断なのかは相手に伝わりますね。
- 田内
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私自身、多くのM&Aをご支援させていただきましたが、やはり強い意志を貫き続けないとブレイクしてしまうことも多いです。細川さんが言っていた通り、資本提携することに本気なのか否かは絶対に相手にも伝わってしまいます。もちろん、熱意だけではうまくいくものではないですが、気持ちが人を動かし、巻き込んでいくことも事実だと思います。
また、クロスボーダーM&Aを成功させるためには、チームワークが必要です。お客様の関係者、会計専門家、法務専門家など多くの関与メンバーの知見を結集して取りまとめていくためにも皆様の意見を尊重しバランスをとっていくことが重要です。
今後の展望
- 田内
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フービックとの提携を通じて、御社の台湾市場での基盤がさらに強化されていくことが予想されますが、今後の展望について教えてください。
- 細川
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まず、フービックとの提携により、台湾市場での基盤をしっかりと固めることが最優先です。一緒に事業を進める体制を見据え、まずは事務所を統合し、お互いの仕事が見える環境を整えました。
これは私自身の性分かもしれませんが、形式的な董事会(日本企業における取締役会に相当する)で終わらせるのではなく、しっかりと向き合って真剣に進めていきたいと考えています。
海外戦略としては、ASEAN地域への進出に力を入れており、これからは維持と拡大のフェーズに移行し、各国での基盤をさらに強固にしていきます。業界の他社も成長を続けている中、拠点をしっかり確立し、これまで築いてきたものを何があっても守り続けられるよう、引き続き邁進していきます。
(プロジェクトメンバーの皆様と田内)
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