このコーナーでは、弥生のサービスを活用して、会計事務所経営を効率化した弥生PAP会員様をご紹介していきます。
今回は、弥生の記帳代行支援サービス、中でも『記帳代行用ツール』を活用している税理士法人りとく様をご紹介いたします。
昭和41年(1966年)に開業、今年で創業56年目を迎える、税理士法人りとく様。
さまざまな経営スタイルの税理士事務所がある中で、税理士法人りとく様は、中小の製造業を中心に、法人税務のみならず経営者の相続問題まで視野に入れた、幅広い視点でサポートする会計事務所です。
そんな伝統ある税理士法人りとく様の代表社員で、3代目として就任した大西純二先生が、弥生の記帳代行支援サービスを導入された理由とは?次々と新たな会計システムの機能がリリースされる中で感じていた課題、また、それをどう解決されたのかを伺いました。
本記事の目次
- 今回ご紹介するサービス
- 今回インタビューした会計事務所
- 導入前の課題 –記帳代行支援サービス
- 選んだきっかけ –記帳代行支援サービス
- 導入の手順や手間 –記帳代行支援サービス
- 導入後の成果 –記帳代行支援サービス
- 使ってみた印象と感想 –記帳代行支援サービス
- 記帳代行支援サービスへの要望
- 記帳代行支援サービスを検討している会計事務所へのメッセージ
今回ご紹介するサービス
弥生の記帳代行支援サービス
会計事務所の記帳代行業務を自動化・効率化するサービスで、弥生PAP加入の会計事務所が利用できます。
記帳代行支援サービスでできること
紙証憑のデータもインターネットバンキングのデータも、弥生の記帳代行支援サービスを利用して自動で仕訳に変換することで、会計事務所の記帳代行業務を自動化・効率化します。納品された仕訳は、「弥生会計 AE」で、仕訳と元の紙証憑の画像を同時に確認可能です。
『証憑データ化サービス』の概要
証憑の画像データを取引データに変換。2名のオペレーターが目視確認しながら入力。クロスチェックにより、99.9%の精度でデータ化が可能です。
『記帳代行用ツール』の概要
記帳代行に必要な取引データを取得するためのツールです。顧問先の金融機関/クレジットカード/電子マネーの明細、タブレットPOSレジの売上データなどを自動取得できるようになります。弥生会計を持っていない顧問先も利用できます。
記帳代行支援サービスの料金や詳細については、下記をご確認ください。
今回インタビューした会計事務所
税理士法人りとく様
昭和41年(1966年)創業、大阪市平野区に事務所を構える。周辺には町工場が多く、顧問先は製造業を中心に、大阪市平野区のほか、隣接する八尾市、松原市、東大阪市などにも対応。
代表社員:大西 純二(税理士)
税理士法人りとく
代表社員 税理士 大西純二 様
大阪国税局管内の税務署で約30年間勤務し、法人税、消費税、間接諸税の税務調査を実施。平成23年8月(2011年)に当事務所に入社とともに税理士登録。現在は東住吉桜美会会長を兼務。
事務所概要
- 事務所の人員数: 20名(内税理士3名、アルバイト含む)
- WEBサイト:https://www.ritoku.jp/
- 顧問先の売上高:1千万円~40億円(法人顧客)
- 使用会計ソフト:弥生会計がメイン、その他、顧問先に合わせてマネーフォワード、freee、勘定奉行なども一部利用
- 記帳代行支援サービスを使い始めた時期:2020年秋頃(ベータ期間含む)
- サービスの方針:
- 家族経営の顧問先も多いため、法人の税務会計だけではなく、相続や承継など親族全体のことを考えトータルでサービスを提供する
- 顧問先とはオンラインはではなく、訪問して顔を合わせて打合せを行う
- 事務所経営の方針:
- 事務所規模は、現代表が就任した10年前の7名から、現在は20名となり拡大傾向にある
- 顧問先や金融機関からの紹介を中心に顧客が増えており、今後もご紹介を大切にお客様を増やしていきたい
※事務所概要は記事公開時点での情報です。また、2022年8月2日に行われたインタビューを元に執筆しています。
導入前の課題 –記帳代行支援サービス
―税理士法人りとく様では、従来は記帳代行業務をどのように提供していましたか?
当事務所は、私が3代目になるのですが、その時々で時代に合わせた方法を使おうと考えてやってきています。
そのため、10年ほど前は、弥生会計をメインに、お客様に入力してもらった現金出納帳や売掛金元帳、買掛金元帳のExcelや、クレジットカードのCSVファイルなどのデータを取り込み、その他、スタッフの手作業で仕訳処理をしていました。
5年ほど前からは、現金やクレジットカード明細の自動取り込み機能を活用するために、必要に応じて他社のクラウド会計ソフトも利用することがありましたが、決算は弥生会計で行っていたこともあり、他社クラウド会計ソフトから仕訳データをエクスポートし、弥生へインポート、決算後にまた他社クラウド会計へデータを戻す、という作業を行っていました。ここは非常に手間がかかるため課題に感じていました。
紙の証憑類は、訪問時に現地で入力したり、郵送頂いた書類を事務所で入力したりするなど様々でした。お客様によっては資料の量がかなり多く、時間がかかっているのが課題でした。
- エクセルやCSVファイルの取り込みを行っていたが、紙の資料が多く、入力に時間がかかっていた。
選んだきっかけ –記帳代行支援サービス
―今回、弥生の記帳代行支援サービスの導入を決めたポイントはありますか?
弥生の記帳代行支援サービス(記帳代行用ツール)は、記帳の手間を減らすだけではなく、他社のクラウド会計ソフトとは異なり、ダイレクトに弥生会計に取り込めてそのまま弥生会計でチェックができるので、その利便性が一番大きかったです。
弥生会計をメインに使っていて、決算申告まで、一気通貫でできる限り弥生でやっていきたいと考えていたので、弥生が記帳代行サービスを始めると聞き、「待っていました」とばかりに弥生に切り替えました。ほぼ即決でしたね(笑)。口座連携の仕組みを理解していたので他社クラウド会計からの切り替えも特に苦労することはありませんでした。
- 記帳したデータを弥生会計にダイレクトに取り込めて利便性が高い。
- 弥生会計が事務所のメインソフトだったので、ほぼ即決した。
導入の手順や手間 –記帳代行支援サービス
―記帳代行支援サービスを使い始めたときの、率直な印象はいかがでしたか?
当初は、銀行口座情報の自動取り込みに対応していない金融機関が多かった点が少し残念に感じていました。
当事務所のお客様は、大阪東部の中小企業さんが多く、そのメインバンクも地元の信用金庫などが中心であったため、取り込める金融機関には加わってなかったようです。
ただ、弥生の営業担当の方から、「対応できる金融機関は増やしていきます」と言われていた通り、ひとつずつ取り込める金融機関が増えて、現在ではとても使いやすくなっています。
―記帳代行支援サービスを導入するとき気になる点はありましたか?
口座連携の仕組みを理解していたので 導入はそれほど大変ではありませんでした。
また、何かあれば、弥生の営業担当の方に電話するとすぐ対応してもらえたので、特に困ることもありませんでした。
―記帳代行支援サービスを導入して、お客様との資料のやり取りなど、業務の流れに何か変化はありましたか?
お客様との資料のやり取りについては、従来どおりで、特に変化はありません。連携している口座やクレジットカード以外については スタッフが訪問時に持ち帰ってきたり、お客様から郵送して頂いたり、お客様にスキャン頂いたりしています。
また、記帳代行支援サービスの導入後は、最初に、科目をどう設定するかなどを事務所内で検討しながら、科目設定や仕訳ルールを決めました。
その後は、スタッフが操作マニュアルの作成や勉強会を開催するなど、積極的に動いてくれました。
スタッフが記帳代行支援サービスを気に入って、協力してくれたおかげで、スムーズに導入できたのだと思います。
- 仕組みが分かりやすく、スムーズに導入できた。
- スタッフが積極的に導入に協力してくれた。
インタビューに同席頂いたスタッフの西 拓也様(写真右)
導入後の成果 –記帳代行支援サービス
―記帳代行支援サービスについて、具体的に良かった点はありますか?
記帳代行支援サービスを使うと、正確な金額が入力された状態で仕訳が戻ってくるので、スタッフも私も、入力誤りがないかチェックする作業が減り、ストレスから解放されました。
また、記帳代行支援サービスを導入してから、1件当たりの記帳時間が短くなりました。新規のご契約が増えていますが、記帳代行支援サービスがあるおかげで、入力時間を削減できて、お客様が増えても無理なく対応できています。
- 金額の入力ミスがないかチェックをする手間が減った。
- 記帳にかかる時間が減り、新規の契約を無理なく受けられるようになった。
使ってみた印象と感想 –記帳代行支援サービス
―記帳代行支援サービス導入後は何か変化はありましたか?
お客様を訪問する際に、月次試算表や説明資料を持参しますが、月次が早く締まり、資料が早く出来上がるようになったので、心理的に楽になりました。
また、当初は、スタッフが新しいサービスにどのような反応をするか気になっていましたが、とても評判が良く、「こんなに楽になるなら、弥生さん、もっと早くサービスを始めてくれれば良かったのに!」と話しています(笑)。
―記帳代行支援サービスの値段は、高いと思いますか、それとも安いと思いますか?
品質や仕上がりのスピードを考えると、価値に見合った妥当な金額だと思います。
- スタッフからの評判も良く、価値に見合った妥当な金額だと思う。
記帳代行支援サービスへの要望
―記帳代行支援サービスの内容についてご要望はありますか?
銀行口座やクレジットカード以外に、 PayPayや Squareといった外部サービスとの連携が増えるとより利便性があがると思うので期待したいです。
- 連携する外部サービスが増えてほしい。
記帳代行支援サービスを検討している会計事務所へのメッセージ
―記帳代行支援サービスを導入し、時間に余裕ができたとのことですが、今後の展望はありますか?
今後は、規模の大きいお客様と顧問契約をしたり、より高度なサービスをお客様に提供したり、これまでとは違った取り組みをしたいと考えています。
会計事務所は、20年後に無くなる職業と言われたこともありましたが、無くなることはないと思っています。
ですが、将来的には記帳や申告書の作成も自動でできる時代が来て、お客様に会計事務所の価値を認めていただけるような、今までとは違うサービスを提供することが必要になります。
そのために、今から、どのようなサービスを提供するか試行錯誤したり、スタッフがより付加価値の高い仕事ができるように、教育に時間をかけたりしなければなりません。
記帳代行支援サービスで、時間を捻出できて、課題解決に向けて一歩近づけたと思います。
―導入を検討している会計事務所の皆さまに向けて、メッセージをお願いします。
記帳代行サービスを利用されたことがない会計事務所様は、一度試せばどのようなサービスかすぐお分りになると思うので、ぜひ試していただきたいです。
お客様にとっても、より早く月次の報告が受けられるようになり、サービス向上にもつながるのではないかと思います。
―本日は、貴重なお話やご意見をありがとうございました。
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