このコーナーでは、“くわえもん”こと高桑昌也氏が、厳しく、優しく、ユーモラスに公認会計士のみなさんのお悩みに答えます!
さあ、みんな!くわえもんに相談してみよう!
“くわえもん”とは?
高桑昌也 通称“くわえもん”
公認会計士・税理士、株式会社イーエスリサーチ 代表取締役社長
麻布高等学校・慶應義塾大学卒。大学在学中(2000年)に公認会計士2次試験合格、中央青山監査法人、金融庁、エスネットワークス取締役等を経て、現職。さそり座O型。秋田県男鹿半島出身。
趣味:写真、旅行、夜の麻布・六本木
今回のお悩み:独立を成功させたい!富裕層や資産家との人脈を作るにはどうしたら良いですか?
今回の相談者
独立太郎さん、男性、20代後半、公認会計士
※写真はイメージです。
相談内容
くわえもんさん、こんにちは。いつも楽しく読ませて頂いています。
今回、富裕層や資産家との人脈作りに関して相談させてください。
私は、大手監査法人とベンチャー企業を経て、昨年、友人会計士とふたりで会計事務所を開業しました。開業してまだ数ヶ月ではありますが、ベンチャー企業数社の税務顧問を獲得し、スポットで会計コンサルや財務デューデリジェンスの仕事などを頂きながら、何とか食べてはいけそうな感じになってきています。
ただ、実際に独立していろいろやってみると、ベンチャー向けの税務顧問業務では高額報酬は期待できませんし、コンサル案件も自分が動かなければチャージもできませんので、正直なところ、普通の会計事務所モデルでは、そこそこは稼げても大きく稼いでいくことは難しいのではないかとも感じています。
そのため、最近、相棒の会計士と今後の戦略を話し合っているのですが、やはりお金を持っている方々に付加価値あるサービスを提供して、その結果、高額の報酬を頂くのが一番良いモデルなのではないかとの話になっています。
とは言え、まだ20代後半の自分たちにはそういった顧客とのツテもありませんし、彼らにどんなニーズがあるのかもわかりません。
そこで、人脈が豊富そうなくわえもんさんに質問です。
20代の自分たちがこれから富裕層や資産家の方々と人脈を作っていくにはどうしたら良いでしょう?また、富裕層や資産家の方々にはどのようなニーズがあり、どのようなサービスが喜ばれるでしょうか?
ぜひアドバイス頂ければと思います。
くわえもんからの回答
富裕層と親しくなるにはいくつかのセオリーがあります
独立太郎さん、こんにちは。くわえもんです。
20代で独立されたとのことで、日々いろいろなご苦労があるかと思います。
お悩みはいつでも聞きますので、いつでもご連絡ください。
さて、ご質問ですが、これはなかなか本に書いてないことですし、自分のノウハウぽくって、多少教えるのがためらわれます(笑)ただ自分の経験と歴史の中で、富裕層と言われる人と付き合うセオリーというのは、幾つかあるような気がします。
富裕層と付き合うセオリー
【セオリー1】 自分が富裕層になること
まずは自分が富裕層になること。「にわとりか、卵か」みたいな話にも聞こえますが、お金持ちの方々は、お金持ち同士で群れます。
決して、お金を持ってない人には寄って来ません。何故なら、金持ちでない人と話していても、価値観が合わないので、時間の無駄だからです。
じゃあどうすればいいのか。
公認会計士であれば社会的な信用はそれなりにあると思いますので、収益不動産を複数買ってみたりしましょう。また、太陽光発電所などにも投資をしてみたりしましょう。そんな投資をしていると、資産運用や節税とかのノウハウ(実践による)もおのずと増えてきて、利回りを追求する視点も富裕層と同一になり、自然に富裕層のお仲間が増えてきます。
【セオリー2】 富裕層に営業しないこと
富裕層の方々は日々営業されまくっているので、「富裕層相手に金儲けしたい」なんてスケベ心を抱いてはいけません。そのようなスケベ心が顔に出た途端、敬遠されます。
富裕層の方々とは日々食事をしたり、お酒を一緒に飲んだりしていれば、何がしか自然に仕事はもらえます。
例えば、外資系の某P生命のトップ営業マンは、多くの富裕層の顧客を抱えています。しかし彼らは商品を売り込むことを(あまり)しません。富裕層の人に別の富裕層の人を紹介し、ネットワークを提供することにより、富裕層の人から自然に注文(保険への加入)をもらうのです。
【セオリー3】 知識が広いこと
質問いただいた独立太郎さんはまだ20代ということですが、富裕層と付き合えるかどうかに、年代は関係無いと思います。ただ、いざ富裕層と対面したとき、その方に覚えてもらうような鮮烈なイメージを与えなければいけません。
会計士であるなら、会計・税務についての知識があるのは当然なので(マニアすぎると敬遠される)、それ以外の、富裕層が関心ありそうな領域の知識をつけましょう。
富裕層の分類
経験則で言えば、以下のように富裕層は整理されます。また彼らのライフスタイルや、お悩みごとも記載します。参考にしてみてください。
(あくまで私の経験によるものなので、実際と異なる場合も多々あるかと思います。その際はご容赦ください。それぞれのニーズについてもある程度察しがつくかと思われます)
(1)スーパー富裕層(保有資産100億円以上)
- 年齢:40代後半~70代
- 好み:日本・海外での資産運用(不動産・保険・株などポートフォリオを構築)・節税(タックスヘイブン使用)、美術品(本格的なコレクション)
- ライフスタイル:もはや日本に住んでいない。シンガポールに居住。財団とかを持っている。ニューヨークの不動産の知識もそれなりにある。
悩みとしては、資産管理会社を国内・海外に複数もっていて、国内・海外にわたる相続対策やタックススキームを相談できる人がいないこと。いずれは対処しなければならないことは分かっているが、二の次になりがち。(されどあまり悩んでいることを顔に出さない。)
日本にどれくらいいるかは不明だが、5千人~1万人くらいはいそう。
(2)富裕層①(資産10億円~100億円)
- 年齢:30代後半~50代
- 好み:子育て(いかに慶應か早稲田の付属に入れるか)、資産運用
- ライフスタイル:成城、代々木上原あたりに住んでいる。軽井沢に別荘を持っている。
子供のことでお悩みのことが多い。学歴にこだわる人が少なくない印象。士業でもその人の学歴に関心があることが多い。
自社株の評価が高くなってきてしまって、事業承継の悩みが顕在化してくるころ。統計によると5万人くらいいるそう。
(3)富裕層②(資産1億円~10億円)
- 年齢:30代~40代
- 好み:日本での資産運用(不動産メイン)、ワイン
- ライフスタイル:港区・千代田区のマンション
- 仕事:中堅企業のオーナー社長や医師、弁護士・会計士である程度成功した人
それなりに沢山いる。統計によると、70~80万人くらいいるそう。
外資系の保険の営業マンが営業に来始めるレイヤー。銀行や証券から個別に電話かかってきて、数百万円単位で投資をし始めるころ。節税も始めている。
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