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「最も懸念される地政学リスク」はウクライナ有事の影響で上位が変動
企業が懸念する地政学リスクについては、「ロシア・中国・北朝鮮などのサイバーアタック/サイバーテロ(36%)」が前年比倍増し、順位を5つ上げてトップとなりました。その他にも、「エネルギー供給構造の変化に伴う需給の不安定性(27%)」や「グローバルサプライチェーンの寸断(23%)」など、ウクライナ有事の影響と見られる項目が上位に入りました。
一方で、前回3位に入った「サステナビリティ/気候変動問題」は、順位を下げながらもTOP10に留まっており、引き続き企業経営へのリスクと対応の必要性が認識されています。
直近1年で地政学リスクに起因する損失を被った企業は約3割、過去5年では半数超
実際に地政学リスクが原因で被った損失については、過去5年間で損失があったと答えた企業は海外事業を展開する回答企業全体の54%に上りました。前回比では、直近1年以内に損失を受けた企業の割合が31%で前回の1.5倍に伸び、例年よりさらに地政学リスクの影響が顕在化した1年だったことが読み取れます。
企業における地政学リスクへの具体的対応は着実に進展
こうした地政学リスクに対する対応状況をみると、どう対応すべきか手をこまねいている企業の比率が半減しています。「(サプライチェーンや調達)戦略の調整」だけでなく、実際の事業運営の変更を伴う「生産シフト」、「事業撤退・売却」、「設備投資の延期」などの対策に取り組む企業の割合が軒並み増加し、企業による対応が着実に進展している実態が判明しました。
ウクライナ有事を受けて、企業は直接的な影響への個別対応に加え、将来の潜在的な有事リスクへの備えに着手
具体的に、ウクライナ有事を受けた直接的な対応としては、現地事業の「営業停止(19%)」「調達停止・調達先変更(16%)」「取引停止(15%)」などの対応をすでに実施したという状況が分かりました。
本社においても、「原材料調達影響分析(24%)」「BCP対応(現地従業員安全確保など)(22%)」「為替影響分析(16%)」「制裁影響分析(14%)」「エネルギー供給混乱影響分析(12%)」などの直接的な影響への対応が行われています。
同時に、「有事シナリオの検討(20%)」「グローバルサプライチェーン改変(17%)」
「チョークポイント(部材・原材料、取引先、物流)の特定(14%)」「台湾有事の可能性分析(8%)」などの、より広範で潜在的な有事リスクに対する備えに着手する企業が一定数出現している実態も判明しました。
本調査では、この他に、2022年5月に成立した経済安全保障法に関する質問、台湾有事に関する質問や中国事業に関するリスク認識や対応状況に関する質問なども含まれており、今秋にはこれらの結果を踏まえたより詳細なレポートを発刊予定です。
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