PwC、「第19回世界CEO意識調査」の結果を世界経済フォーラム(ダボス)に合わせて発表‐地政学的脅威の高まりとともに、世界経済の成長に対するCEOの自信は低下【PR】

  • 2016/1/20

【本記事はPwCあらた監査法人様からのプレスリリースです】

  • 世界経済への自信が10ポイント低下
  • 地政学的な不確実性への懸念が急拡大
  • 主要な経済圏では売上への期待が低下
  • 90%は顧客やその他のステークホルダーからの期待に応えるべく、テクノロジーを利用する手段を変革

2016年1月20日
PwC Japan

*本プレスリリースは、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)の開催に合わせて、2016年1 月19日にPwC がダボスで発表した「第19回世界CEO 意識調査」に関するプレスリリースの翻訳です。
英語の原文と翻訳内容に齟齬がある場合には原文が優先します。

2016年1月19日 ダボス(スイス)‐PwCが1,400人以上のCEOを対象に行った「第19回世界CEO意識調査」によると、CEOの3分の2(66%)は、自社の事業を取り巻く脅威が3年前よりも高まっていると感じていることが分かりました。今後12カ月間に世界経済が改善すると考えているCEOは、昨年の調査から10ポイント低下し、全体の4分の1をわずかに上回る水準(27%)に留まりました。

今回の世界CEO意識調査では、今後1年間に自社の成長に非常に自信があると回答したCEOは3分の1をわずかに上回る低い水準(35%)で、これは昨年の調査結果(39%)から4ポイント低下、2013年の調査結果と比較した場合でも1ポイントの低下でした。

「Redefining business success in a changing world」と題された今回のCEO意識調査の結果は、今後12カ月間の世界経済の見通しに対する悲観的な見方を示しています。この調査結果は、スイスのダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の開催に合わせ本日発表されました。

中国経済の再調整、原油価格の下落、および安全保障に関する地政学的懸念などはいずれも、世界経済の今後の成長見通しを、さらに不確実なものにしています。全体で見れば、今後12カ月間に世界経済の状況が改善すると考えているCEOは、昨年の37%と比較して大幅に減少し、4分の1をわずかに上回る水準(27%)に留まっています。一方で、経済情勢が悪化すると考えているCEOは23%に増加しました(昨年は17%)。北米では楽観的な見通しを示したCEOの比率は16%に留まり、最も楽観的な見通しを示している地域(西欧は33%、中東は34%)の半分の水準でした。中国のCEOのうち3分の1近く(33%)は2016年の世界経済が減速すると考えています。

売上拡大への自信が低下

企業による今後12カ月間の自社の売上拡大に対する自信も低下しました(「非常に自信がある」との回答が35%、昨年は39%)。このような悲観的な見方があるなかで、楽観的な見通しを示しているのはインド(64%)、スペイン(54%)、およびルーマニア(50%)でした。昨年の調査との比較で、最も急激な変化が見られたのは台湾で、短期的な自社の成長に非常に自信があるという回答は昨年の65%に対してわずか19%に過ぎず、46ポイントという急激な低下を示しました。最も悲観的だったのはスイスで、売上拡大に非常に自信のあるCEOは昨年の24%からわずか16%にまで低下しました。

売上拡大への自信は世界の大半の市場において昨年から低下し、中国は24%(昨年は36%)、米国は33%(同46%)、英国は33%(同39%) 、ドイツは28%(同35%)でした。一方、イタリアは20%(同20%)、日本は28%(同27%)であり、昨年から大きな変化はありませんでした。ロシアだけが自信が回復し、昨年の16%という低水準から26%に上昇しました。

有望な投資先としての観点から、CEOが今後12カ月間の自社の成長において最も重要と考える国は従来と同じく米国、中国、ドイツ、および英国でした。メキシコとUAEがインドネシアとオーストラリアに代わって上位10カ国に入りました。

PwCのグローバル会長であるデニス・ナリー(Dennis Nally)は、この調査の結果について次のように述べています。

「世界経済と自社の成長見通しの両方において、企業経営者の自信が打撃を受けていることに疑いはありません。CEOらは企業の規模にかかわらず、地政学、規制、サイバーセキュリティ、社会の発展、人々、および評判といった分野の境界を越えて、ますます複雑化する多面的な脅威に直面しています。国益と商業面での利益の両方にとって脅威となる、新たな種類のリスクにも直面しています」

「先進国である米国、中国、ドイツ、および英国が企業の投資先として再び最重要国となったことは、裏を返せば今後1年間に対する成長への悲観的な見方を補強しているとも言えます。CEOが『安全な避難場所』を求め続けているという事実は、長期的には真の成長がどこから得られるのかが不確実であることを示しています」

CEOはさらに多くの脅威を予想

地政学的な懸念が高まってきていることにより、CEOの3分の2(66%)は自社が直面する脅威が3年前よりも高まっていると考えています。

これまで多くの調査結果で見られたように、企業の成長見通しへの最大の脅威は、過剰な規制であると考えられており、CEOの79%がこの項目を挙げましたが、規制に対する懸念は4年連続で上昇したことになりました。一方で、地政学的な不確実性への懸念は昨年の第4位から今年は第2位に上昇し、CEOの74%がこの項目を挙げました。この結果、鍵となる人材の調達への懸念は第2位から第4位に低下しましたが、CEOのうち4分の3近く(72%)は引き続き懸念として認識しています。また、為替相場の乱高下に対する懸念は第3位(73%)でした。

サイバーセキュリティに対してもCEOの61%が懸念を抱き、国益と商業的利益の両方にとって脅威となっています。この懸念は地域としては米国、オーストラリア、および英国(74%超)、業種としては銀行、テクノロジー、および保険業界で顕著に見られました。

スキルと人材確保

今後12カ月間に増員を考えているCEOは半数近く(48%)に達しましたが、昨年(50%)からはわずかに低下しました。企業の採用活動が最も盛んな国はインド(70%)、英国(66%)、および中国(57%)でした。

鍵となる人材の調達への懸念は引き続き高い水準(72%)にあります。いくつかの業種ではこの傾向が特に強く、エンタテイメントとメディアおよびテクノロジーが特に顕著で、製造業、医薬品、およびライフサイエンスなど、従来からSTEM(科学、技術、工学、数学)分野のスキルが重視されてきた業種でも高い懸念が示されました。地域的にはアジア太平洋(81%)、中東(83%)、およびアフリカ(86%)において懸念の度合いが最も高く、西欧(59%)は最も低くなりました。

CEOの半数近く(49%)は後継者の育成手段に変更を加えていると回答しており、次世代のCEOにはテクノロジーを含むより複雑な環境や、より幅広い脅威に対応し、また、ステークホルダーからの会社への期待に応えるため、より幅広いスキルが求められるとの認識が示されました。CEOの41%が職場の風土と行動を従来よりも重視していると回答したことは、ステークホルダーからの期待、および企業に対する信頼の問題意識の高まりをCEOが幅広く捉えていることを反映したものと思われます。

政府と企業

政府が取り組むべき最重要な課題としては、CEOの56%が明確かつ効果的な税制であると回答し、これに、教育があり順応性の高い熟練した労働力(53%)と、物的インフラとデジタルインフラの充実(50%)が続きました。

しかし、CEOは自国政府の対応について高く評価しない傾向があり、特に有効な税制と所得の均等化に関してこの傾向が見受けられます。3分の2(67%)のCEOは税制の安定が税率の低さよりも重要であると回答しました。

約3分の1(33%)のCEOは政府が個人情報を適切に保護できていないと回答し、この懸念が最も高かったのは中国(46%)、米国(60%)、ブラジル(72%)、およびアルゼンチン(52%)でした。

テクノロジー

今回の調査では、ビジネスにおいて変革を進め、顧客とステークホルダーへの理解を深めるにあたって、テクノロジーの持つ影響力の強さが裏付けられました。

CEOの90%は顧客と幅広いステークホルダーからの期待を分析し、それらに応えるために、テクノロジーの利用方法に変革を加えていると回答しました。この回答が最も多かったのは銀行(90%)、保険(95%)、ホスピタリティとレジャー(94%)、およびヘルスケア(93%)などの、長年、サービスに対する顧客から要求が高い業種でした。全体として4分の3を超える(77%)CEOが、今後5年間にテクノロジーの進化によって企業への期待に変化が生じると回答しています。

データアナリティクスツール、および顧客取引情報管理システムがステークホルダーのとの関係構築において最も大きなリターンを生むと考えられています。これに次いで、世界のCEOの53%が重要視しているのが、R&Dとイノベーション(53%)であり、台湾(76%)、ブラジル(72%)、フランス(71%)、およびドイツ(67%)では世界平均よりも高い優先順位として認識されています。

しかし、企業の内部では、テクノロジーとデータアナリティクスの可能性が十分に発揮されているとは言えません。テクノロジーを将来の労働力予測分析に活用しているCEOはわずか4%、生産性の向上に活用しているCEOは16%でした。テクノロジーの変化のスピードを成長見通しへの脅威として捉えている回答は銀行業界で最も多く(81%)、世界平均(61%)を20%上回りました。エンタテイメントとメディア(79%)およびテクノロジー(66%)業界がこれに続き、これらの業種におけるスキルに関するCEOの懸念と同じ傾向が見られました。

企業の信頼と目的

今年の調査では、事業活動への顧客や幅広いステークホルダーからの期待の変化に対応するため、CEOがどのように準備を進めているかも分析されました。CEOの59%が、企業がその目的と価値観をステークホルダーに伝えるためにより一段とコミュニケーションをとる必要があると回答しています。

CEOがステークホルダーのニーズの変化を考慮する際に、ビジネスへの信頼が大きな懸念のひとつになっていることは確実です。CEOの半数以上(55%)が企業への信頼の欠如に懸念を抱いています。これは3年前には37%でした。

しかし、変化する期待に応えるにあたっては障壁が存在します。CEOの多く(45%)は、一段と高まる期待に応える行動を取る際に、追加的に発生するコストが障害になっていると回答しています。またCEOの42%が、不明瞭で一貫性に欠ける基準や規則も大きな障壁の一つであると挙げています。

CEOの4分の3以上(77%)が、5年後にはテクノロジーの進歩により、コミュニケーション、報告、投資、および計画に関する企業への期待に変化が生じると考えています。またCEOの71%が、5年後にはより幅広いステークホルダーに価値を生み出すことを目的とする企業が成功を収めるようになるとも考えています。87%のCEOは、企業が長期的利益を短期的利益よりも優先するようになると回答しています。全体として、CEOは企業が成功を収めるためには、顧客とその他のステークホルダーのニーズが株主のニーズよりも重要であると考えています。

デニス・ナリーは、さらに次のように述べています。

「CEOは難しい環境に置かれています。CEOは自らの会社に対する、幅広いステークホルダーからの期待を認識しています。利益のみを基盤とする企業から利益と目的を組み合わせた企業への変革は短期間には行えず、容易ではありません。しかし、この変革はすでに始まっており、またそれぞれの企業にとっては遅れを取ることのできないものです」

以上

注記

1. 調査方法
PwC「第19回世界CEO意識調査」では、2015年の第4四半期に世界83カ国において1,409人のCEOにインタビューを実施しました。地域別の内訳は、アジア太平洋476人、西欧314人、中東欧170人、中南米169人、北米146人、アフリカ87人、中東47人となっています。
調査報告書(英語)は、関連する各種グラフとともに、www.pwc.com/ceosurveyに掲載しています。

2.今後12カ月間の自社の売上拡大の見通しに「非常に自信がある」と回答したCEOの国別・地域別比率

短期的な売上の拡大に「非常に自信がある」と回答したCEOの国別・地域別比率

  2016 2015 2014 2013

インド

64%

62%

49%

63%

スペイン

54%

35%

23%

20%

ルーマニア

50%

44%

39%

42%

メキシコ

46%

50%

51%

62%

アルゼンチン

42%

17%

10%

26%

アフリカ*

42%

***

***

***

ASEAN**

38%

47%

45%

40%

南アフリカ

37%

39%

25%

45%

世界全体

35%

39%

39%

36%

オーストラリア

35%

43%

34%

30%

英国

33%

39%

27%

22%

米国

33%

46%

36%

30%

北欧諸国

31%

26%

***

***

カナダ

31%

36%

27%

42%

デンマーク

30%

33%

44%

NA

ドイツ

28%

35%

33%

31%

日本

28%

27%

27%

18%

ロシア

26%

16%

53%

66%

中国

24%

36%

48%

40%

ブラジル

24%

30%

42%

44%

イタリア

20%

20%

27%

21%

台湾

19%

65%

***

***

スイス

16%

24%

42%

18%

* 南アフリカを除く
** インタビューを実施したASEAN諸国は、カンボジア、インドネシア、マレーシア、フィリ ピン、シンガポール、タイ、ベトナム
*** データなし

3. 雇用拡大を計画しているCEOの業種別比率

今後12カ月間に従業員の増加を計画しているCEOの比率(業種別)

 

2016

2015

2014

2013

テクノロジー

67%

55%

63%

44%

資産運用

65%

61%

58%

55%

医薬品・ライフサイエンス

64%

58%

44%

38%

ヘルスケア

56%

59%

53%

43%

ホスピタリティ&レジャー

53%

45%

51%

33%

ビジネスサービス

51%

56%

62%

56%

小売

51%

46%

51%

49%

輸送・物流

51%

49%

40%

43%

保険

49%

50%

59%

39%

自動車

48%

49%

45%

44%

通信

48%

40%

52%

36%

製造業

47%

53%

46%

36%

化学

46%

50%

49%

43%

鉱業

45%

52%

25%

39%

銀行・資本市場

43%

53%

52%

44%

建設・エンジニアリング

42%

51%

51%

52%

電力・公益事業

42%

36%

36%

41%

消費財

41%

40%

46%

40%

エンタテイメント&メディア

39%

46%

53%

43%

紙・パルプ・包装

36%

27%

45%

32%

金属工業

32%

41%

22%

28%

 

PwC Japanについて

PwC Japanは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
。複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanでは、監査およびアシュアランス、ディールアドバイザリー、コンサルティング、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、そのほか専門スタッフ約5,000人を擁するプロフェッショナルサービスネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。

PwCについて

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引用元:PwC、「第19回世界CEO意識調査」の結果を世界経済フォーラム(ダボス)に合わせて発表‐地政学的脅威の高まりとともに、世界経済の成長に対するCEOの自信は低下

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